Soala「声の軌跡」インタビュー|過去の自分を救ってくれた“声”を、今度は誰かへ届けるために (2/2)

「真夜中ハートチューン」は自分とリンクする

──想像を膨らませて曲を作ることが得意だと、タイアップの楽曲制作と相性がいいですよね。今回リリースされる「声の軌跡」も、アニメ「真夜中ハートチューン」の世界観にとてもマッチしていると感じました。

タイアップの制作はすごく楽しくて、大好きです! 「真夜中ハートチューン」は原作を読んで、主人公の有栖くんが4人の女子高生の夢を後押しする姿に惹かれました。“声”をキーとした物語なんですが、自分自身とリンクする部分もあって。

──有栖は、自分の救いになってくれた“声”の持ち主である配信者のアポロを探しています。Soalaさんも、自分の救いとなった“声”の存在をイメージしながら楽曲を制作したんですか?

はい。私もロックバンドおかんさんや森源太さん、AAAさんたちの声を頼りに生きてきましたし、アーティストになってからは、ファンの方から「Soalaの声を救いに生きてるよ」と言ってもらえている。両方の立場を経験しているので、どちらもイメージしながら歌詞を書きました。最初に浮かんだのは、歌い出しの「恋も夢もなんて妄想 欲張りすぎたのかな」というフレーズです。私は、夢を追うことと恋愛を両立するのは難しいことだと思っているのですが、それがアニメの中でも表現されていて。「有栖くんもこういう思いを抱いていたんじゃないかな」と想像したらすらすらと制作が進んで、2、3時間で全体像を固め、1日で仕上げました。比喩表現や裏をかいた表現は使わず、アポロに向けての手紙のようなイメージで、ストレートに書きましたね。

──ささやくようなA、Bメロと、思いがほとばしるようなサビの歌声のコントラストも印象的でした。レコーディングではどういう部分を意識しましたか?

そこはまさにこだわった部分なので、聴き込んでくださってうれしいです! A、Bメロは言葉数が多いので、相手に思いを伝えるというよりは、自分の中に閉じこもって、感情を整理するイメージで歌いました。逆にサビでは、「このメッセージをアポロに届けたい」という思いを爆発させています。

──特に気に入っている歌詞やメロディは?

全部気に入っているんですけど、「どうしても離れない」「なんて独りよがりだね」という部分のマイナーになるパートと、そこからサビにかけて気持ちが爆発していくような流れがすごく好きです。そして「夢を追い続けることも 気持ち隠し続けるのも 全部君の為と思ってた なんて独りよがりだね」という歌詞は、主人公が相手の気持ちを勝手に想像しているんですけど、それでもやっぱり君のことを探していたんだよ……というメッセージ性が気に入っています。

──夢を持っている人や恋愛をしている人など、リスナーの置かれた状況によって違う印象に聞こえそうですね。

そうですね。いろいろな方に「大切な人の存在を見失わないようにしよう」と思いながらこの曲を聴いてほしいです。

Soala

──「声の軌跡」は昨年12月に行われたファンミーティングで初披露されましたが、感触はいかがでしたか?

ゲームをしたり、過去のワンマンのステージセットを再現したり、いろんな要素のある公演だったのですが、「声の軌跡」を歌ったときの歓声が一番大きかったです。聴きながら涙を流してくれる方もいました。初めて披露するからこそ、歌詞をしっかりと聴かせることを意識しながら歌ったので、ちゃんと届いたことがうれしかったですね。歌い方を少し変えるだけで雰囲気ががらりと変わる曲でもあるので、ライブごとに「今日の『声の軌跡』はどうなるのかな」というワクワクもお届けできる曲にしていきたいです。

──「声の軌跡」も歌っていて高揚感を得られそうな楽曲ですが、Soalaさんの楽曲はどれも心地よいメロディが特徴ですよね。カラオケで歌う方にアドバイスをするとしたら?

「声の軌跡」は、歌っていてめちゃくちゃ気持ちいい曲です! その一方で、私の楽曲の中でも特に高音域で、自分がパワーアップできる曲でもあります。Soalaの曲はそんなにキーが高くないように感じるけど、いざ歌ってみると高い曲が多いんです(笑)。私は感情表現を一番大事にしているので、みんなも音程を意識しすぎず、自分が気持ちいいように歌ってほしいです! 思いっきり叫んでもいいし、感情を爆発させてすっきりできる曲もたくさんあるので、失恋したときや仕事でストレスが溜まったときは、ぜひSoalaになりきって歌ってもらいたいです。

目指すライブは「目でも楽しめるエンタメ」

──2025年は7作連続リリース、東京・Spotify O-EASTでのワンマンライブ、7都市ツアーなど大活躍の1年でしたが、どのような手応えを感じていますか?

本当にがむしゃらすぎて、駆け抜けた1年でした。1年間に9回もワンマンライブをすることがあるんだ!って。ツアーを回りながら連続リリースの7曲を作ったり、初めてテレビ番組で歌わせていただいたり、いろいろな「初めて」が多かったです。実は以前、手相占いをしてもらった際に、「2023年と2026年が転機の年」と言われたんです。2023年は楽曲を22曲リリースして、「すれ違い」がたくさんの方に届いてくれて、確かに大きな変化があった年だったので、2026年もさらに羽ばたく年になるんじゃないかな、と。ひとつ上のステージに行けるようにがんばりたいですね。

Soala

───3月24日には、自身最高規模となるZepp DiverCity(TOKYO)でのワンマンライブ「Soala ONE MAN LIVE 2026 ~Aile~」が控えています。

実はZepp DiverCity(TOKYO)には、高校生の頃にとあるアーティストさんのバックダンサーとして立たせていただいたことがあるんです。そのときに、恩師と「いつかアーティストとしてここでライブするので、そのときは絶対に来てくださいね!」と約束していて。私はただ大きな会場でライブをしたいのではなく、思い入れのある場所でライブをしていきたいと思っているのもあって、Zepp DiverCity(TOKYO)に立てることが本当にうれしいです。

──Soalaさんのライブには毎回さまざまな演出が詰め込まれていますが、ご自身も積極的にアイデアを出しているんですか?

はい。私は音楽活動の中でライブを一番大切にしているので、コンセプトをしっかり決めて、ひとつの物語を完成させたいと思いながら演出を考えています。音楽だけではなく、目でも楽しめるエンタテインメントにできるよう、こだわりを詰め込んでいますね。そういう部分は、AAAさんやNissyさん、宇野さんにすごく影響を受けています。プロの方のご意見を聞きながらではありますが、会場が大きくなることで実現できることも増えるので、自分の思いは妥協せずに伝えるようにしていて。そうさせてもらえる環境に、本当に感謝していますね。

──「~Aile~」というライブのタイトルにはどのような思いが込められているのでしょうか。

「Aile」はフランス語で「羽ばたく」や「翼」の意ですが、「エール」という響きに「応援」という意味も込めています。このライブがSoalaとしてさらに羽ばたく機会になる予感がしているのと、私の音楽でみんなを勇気付けたいという思いで、タイトルを付けました。

──「自分の音楽でみんなを救いたい」という、Soalaさんのブレない芯を感じます。Soalaさんのファンは若い女性が多いかと思いきや、ライブの客席を見渡すと、幅広い世代の方がいらっしゃいますよね。

そうなんです! 小さいお子さん連れのご家族でいらっしゃる方もいるし、おじいちゃんおばあちゃんと来てくださる方もいて、本当に幅広くて。老若男女の方々に遊びに来ていただけることがすごくうれしいです。アーティストのライブというよりは、一緒に涙を流したり、自然と笑顔になったり……それぞれが好きなように楽しんでもらえる、みんなの“居場所”にしたいと思っています。

──今後はどんなアーティストになっていきたいですか?

Soalaの歌を聴いたら「私もがんばろう」と思えるようなアーティストになれたらうれしいです。不登校などで苦しんでいた頃に、私が言われたかった言葉を届けていきたい。大人になっても傷や悩みは消えないと思うので、皆さんを癒せるような音楽を作っていきたいです。

Soala

公演情報

Soala ONE MAN LIVE 2026 ~Aile~

  • 2026年3月24日(火)東京都 Zepp DiverCity(TOKYO)

プロフィール

Soala(ソアラ)

⼤阪を拠点に活動する、愛知県出⾝のシンガーソングライター。切ない歌声や共感性の⾼い歌詞、⼝ずさみやすいメロディを武器とし、これまでリリースしてきた楽曲の累計再⽣回数は1億6000万回を超えている。2023年7⽉にリリースされた「すれ違い」はTikTokを中心に注目を浴び、半年間で2000万回再⽣を突破。2026年1月にリリースした「声の軌跡」は、テレビアニメ「真夜中ハートチューン」のエンディング主題歌となった。3月には、自身最大規模となる会場・Zepp DiverCity(TOKYO)にてワンマンライブを開催する。