一番の武器はダンスの激しさ

──1人ひとりのキャラクターがわかってきたところで、改めてRush×300のコンセプトやグループとしての特徴、強みを教えてください。

結城　Rush×300は顔面偏差値高めのイケメンダンスボーカルユニットで、グループ名に「全力300％で突っ走る」という意味が込められている通り、一番の強みはダンスの激しさだと思います。僕たち以上に激しく歌って踊るグループってほかにいないんじゃないかな。ワンマンのときは毎回命懸けでステージに立ってると言っても過言じゃないくらいエネルギーを使います。

千葉　動物をコンセプトにした曲があるのも面白い武器だと思います。

小笠原　ほかのグループのことはよく知らないですけど、とにかく仲はいいですね。そのことはステージにも現れていると思います。ファンの方にも仲よすぎて逆にちょっと気持ち悪いと言われるくらい。

結城　曲によってダンスの先生が違うんですけど、よく「こんなに仲のいいグループ見たことない」って言われます。

──皆さんダンスはグループに入る前から経験があったんですか？

結城　いや、経験者は彼（千葉）くらいじゃないですかね。

──そうなんですね。ここまで踊れるようになるまでは大変だったんじゃないですか？

有働　地獄でした。最初の2カ月で8曲の振りを覚えろって言われたんですけど、ダンスをやったことないからリズムもとれないし、何よりリーダーがめちゃくちゃ厳しかったんですよ。泣きながら自分なり自主練してきても、「えっ、これで練習してきたの？ やる気ないならやめろよ」みたいに言われて、ホントにどうしようかと（笑）。でも当時そう言ってくれたからこそ成長できたし、今となってはリーダーに助けられたと思っています。

千葉　そこの壁を乗り越えたからこそ、今の景色があるからね。

有働　いいこと言ったね（笑）。

結城　中途半端な気持ちでグループに入ってほしくなかったんですよ。今もダンスについて意見を言い合います。

お客さんと一体になって作るライブ

──普段のライブはどういう雰囲気なんですか？

千葉　毎週木曜に定期公演をやっていて、お客さんはコールをしたり、ペンライトを振ったりして僕たちと一緒に盛り上がってます。コールもお客さんが自分たちで作ってくれるんです。

有働　ほかのグループに比べたらコールは少ないほうだと思うんですけど、僕たちの振りを真似して踊ってくれることが多いですね。たまに完コピしてる人もいて（笑）。

長島　お客さんと僕らで一体となって、一緒に作っていくライブが多いですね。メンバー同士とファンでシンクロしています。

──年始にライブツアー「Rush×300 The Tour 2018『喜・怒・哀・楽』」のファイナル公演として行われたTDCホール公演は、通常のパフォーマンスだけでなく「楽」をテーマにした企画盛りだくさんのライブでしたね。中でも千葉さん、有働さん、小笠原さんが女性アイドルユニットのメンバーに、響の長友光弘さんが事務所の社長に扮したコントが印象的でした。

小笠原　自分のキャラクターと正反対な役を演じるのが大変でしたね。でも長友さんがサポートというか、場の空気作りを手伝ってくださったので、結果的に楽しく終われました。

千葉　これからもコントを勉強していって、幅広い仕事をできるようになりたいです。

結城　僕はAD役であまり出番がなくて裏で待つことが多かったんですけど、長友さんの3人との絡みが長すぎました。

──ほとんどアドリブだったんですか？

有働　長友さんがアドリブを入れまくってきて。

結城　でも、3人共ちゃんと演じられていたのでよかったです。欲を言えば僕ももうちょっと出たかったですけどね。メンバーの中で一番俳優業を経験しているので（笑）。

有働　戦隊モノをやればレッドだから一番目立つよ。おれはパープルだから悪役っぽくなっちゃうけど（笑）。

結城　FODで僕たちが声を担当している3分間のフラッシュアニメーションが100話分配信されていて。全部テーマだけあってアドリブで演じているんですけど、TDCホール公演ではその中から抜粋したものを実写という形で披露したんです。次は5人平等に出番があるコントをライブでやりたいですね。

学ぶことの多かったTDCホールワンマン

──またTDCホール公演では5人がバンド演奏に挑戦したことも大きなトピックの1つですよね。

長島　バンドは大変でしたね。最後のリハーサルで失敗しちゃって、そのまま本番だったので「よし、いけるぞ！」ではなく「大丈夫かな……」という気持ちでステージに立ったんです。いつも以上に緊張しました。

千葉　Over Beatさんとのコラボパフォーマンスも披露して、それもうまくいくか不安だったんですけど、ステージ上でみんなの心が1つになりました。

──バンド演奏もOver Beatさんとのコラボも大成功だったと思います。

千葉　どうでした？ 僕のタンバリン。

長島　この人今ドヤ顔で話してましたけど、キーボード担当かと思いきやエアで弾いてて、ホントはタンバリン担当だったっていうオチでしたからね（笑）。

──（笑）。皆さんこれまで楽器演奏の経験はあったんですか？

千葉　よっちくんくらいですね。

小笠原　僕は高校生の頃に軽音楽部でバンドを組んでいて、そのときにドラムをやってました。

有働　俺とリーダーはギターを持っていたんですけど、弾かずにインテリアとして部屋に飾っていました（笑）。

結城　舞台でバンドマンを演じたことがあって。演奏シーンではエアギターを披露していたんですけど、その練習のためにギターを買ったことがあるんです。

──TDCホール公演に向けてはどのくらいの期間練習したんですか？

長島　1カ月半くらいですかね。

──1カ月半であそこまでできるようになるんですね。

長島　気合いですね。

千葉　すごいなあ。

──千葉さんだけ他人事みたいですね（笑）。

結城　みんなで音を合わせるときも、余裕ぶっこいて1人だけスタジオに来なかったですからね（笑）。

──（笑）。ほかにTDCホール公演を振り返って印象的だったことはありますか？

長島　今までのワンマンライブ以上にたくさんの大人の方が関わってくれて。これまでは自分たちで演出やセットリストを考えていたんですけど、今回は演出家さんがいて、いろいろ変化があって学ぶことがすごく多かったです。

──オープニングも5人がデコトラから降りて、ステージ上のシャッターから登場するという派手な演出でしたね。

千葉　CO2の演出も初めてで、鳥肌が立ちました。

有働　シャッターが開くまで待機してるとき、伽寿也くんずっと固まってたよね（笑）。

結城　いや、集中してスイッチ入ってたんだよ！