ロイ-RöE-|“スッピン曲”と“チャイナ系ソング”を生み出す過程で得たもの

ネガティブは作品に、ポジティブは日常生活に

──アレンジ力の向上は、もしかしたらカバー企画を通して得たものと言えるかもしれませんね。音楽用語にも詳しくなったのでは? 前はスタジオで話すことがなくて困ると言っていましたけど。

わからんときは「わからん!」と言えるようになりました(笑)。前はわからんと恥ずかしいと思いよって言えなかったんですけど、今は「なんかちょっとモワッとしてるんです」とか言ったらみんな理解しようとしてくれるから、言っていいんやと思って、少し気が楽になりました。Tsuboiさんも「わからんほうがカッコよくない? 俺もわからんことあるし」みたいに言ってくれたのがすごいうれしかったです。

──Tsuboiさんってロイ-RöE-さんからするとお父さんぐらいの歳ですよね。

でも全然ジェネレーションギャップを感じなかったです。私、逆に年下とか同世代のほうがギャップを感じるんです。年上の方にはあまり感じなくて。年上のスタッフさんに「NiziUって知ってる?」って聞かれて「えっ、何?」って。

──スタッフさんは仕事柄、流行を押さえておかないといけませんからね。

年下の子としゃべるのはすごい緊張するんですよね。この前ライブでMOSというブラスバンドとコラボしたんですけど、1人年下の子がおって、やっぱ最初は緊張してました。目合わしきらないんですよね(笑)。

──自分もそうですが、年下の人には遠慮がなくなりがちですからね。

そうそう。「なんかイヤなこと言ってないかな」とか「うざい年上と思われてないやろか」とか気にしちゃうんですよ(笑)。自分がすごいそれ思うタイプやったけ。ひさびさに会ったおばさんとかに「背高くなったね」とか言われるたびにイラッとしてたんですよ。でも自分も、たまに「何歳?」って聞いて「18」とか言われると「若っ!」とか言ってしまうんですよね。あんだけイヤやったのに。そこらへんがちょっとイヤです。向こうからしたらなんて返せばいいかわかんないですからね。気を付けないけん、って思ったら下手なこと言えんけん、なんもしゃべれんようになるんです。

──それはロイ-RöE-さんの優しさだと思います。僕は正解はわからないんですが、とりあえずカッコつけたり偉そうにしないで正直に接するようにしています。「よくなかった」はあんまり言わないけど、いいと思ったときは素直に言う、とか。

私も自分がマイナス思考だから、ポジティブなことが浮かんだら全部言っちゃいますね。「ラブー!」「愛してるー!」とか。

──その点、「少女B*」は1曲まるまる捨てゼリフみたいなものですもんね。「うるせえなパンピー 寝てろよ野蛮人」とか最高ですよ。

そういうことは曲に書きます。心ないことを言う人に伝わってほしい(笑)。ネガティブは作品に、ポジティブは日常生活に。うれしいと思ったら素直に「うれぴー」と言うようにしてます。

──「さらっと解られて たまるもんか」も大好きです。

同情を欲しているような歌にはしたくなくて。かわいそうと思われるということじゃないですか。めっちゃ好かん、そんなん。かわいそうより幸せそうだと思われたい。これ聴いても誰もそう思わんやろけど(笑)。

──ネガティブは作品に全部封じ込める、というのはいいことだと思います。作品ならなんだってできますもんね。

作品はケンカ売るもんだなと思います(笑)。三島由紀夫とか中原中也もケンカ売ってて、自分もそこにすごい感銘を受けてるから、曲げたくないですね。

ロイ-RöE-

オリジナル曲を出したい

──最後に言っておきたいことはありますか?

ちゃんと全部話せたと思いますけど、本当に全部自分で作ってるということだけ強調しときたいですね。TikTokでも「全部作ってるんですね。知らなかった」みたいなコメントが付くので。衣装とかもキメてるから伝わらんのかなあ。スウェットとか着てたら伝わるんかもしれんけど(笑)。おしゃれもしたいし。

──ファッションもロイ-RöE-さんの表現には不可欠ですもんね。

発信していきたいですね。3月に京セラドームで開催されることになっていた関西コレクションが直前で中止されたのはめっちゃショックでした。ファッションショーで歌うのが夢だったから、出演が決まったときはすごくうれしくて、衣装も気合い入れたし、楽しみにしてたのに……。

──早く不安なしにイベントができるようになってほしいですね。ファッションといえば、ちょっと古い話題ですが、去年の「装苑」の11月号に登場されました。

自分発信じゃなくて提案してもらったテーマで撮ったのも楽しかったし、企画段階から一緒にやれたし、「装苑」も大好きだから、めっちゃうれしかったです。「偏愛論。」という特集で、私の偏愛するものについて話し合って、一緒にコルセットの専門店に行って、店長さんと仲よくなったりしました。コルセット好きなんですけど、息ができんぐらい締めてもらったけ、撮影が5分ぐらいしかできなかったんですよ(笑)。

──なるほど(笑)。今後のロイ-RöE-さんはどう動いていきますか?

オリジナル曲を出していきたいです。納得のいく曲ができてきてるんで、タイミングを見て徐々に出していけたらなと思いますね。カバーはいったん終わりかな、ウフフ。