「Re:ゼロから始める異世界生活」4th season主題歌特集|鈴木このみ&小林裕介「リゼロ」愛を熱弁 (2/2)

鈴木このみって歌手はやべえな

小林 ちなみに歴代の「リゼロ」主題歌の中だと、純粋にメロディラインとしては個人的に「Realize」が一番好きで……。

鈴木 そう! 小林さん、以前CrosSingプロジェクト(※声優、アニソンアーティスト、Vtuber、2.5次元俳優などが、歌を通して、各フィールドで活躍する出演者の声」を届けるカバーソングプロジェクト)で「Realize」を歌ってくださっていましたよね。めっちゃ感動しました。

鈴木このみ

鈴木このみ

小林 自分で歌ってみたことで、改めて「鈴木このみって歌手はヤベえな」と思わされました。

鈴木 えー!(笑)

小林 まず曲が難しいというのもあるし、自分なりに力いっぱい歌ったつもりでも「まだ足りないな」と思っちゃうところを、このみちゃんは軽々と……。

鈴木 いやいやいや、私も必死に歌ってます!

小林 そう聞こえちゃうのよ、こっちからしたら。1期目の「Redo」の頃は力強いようでどこか定まっていない感じもあったのが、2期の「Realize」になると「絶対につかみ取ってやるんだ!」というような意志の強さが加わって。で、3期の「Reweave」では「解れながら 縺れながら 織りなすのさ 光を今」ってフレーズが個人的にすごく好きなんだけど、それを高まりながら歌い上げる感じを聴いてると、スバルと一緒に歌もどんどん成長しているのを感じる……って、だいぶ偉そうな言い方になっちゃうけど。

鈴木 いえいえ、うれしいです!

小林 スバルを“相棒”と呼んでくれていることも含めて、たぶん俺と同じくらいスバルに寄り添ってくれているのはこのみちゃんだろうなと。頼もしいなと思ってるし、今後作品がどんな展開になろうともスバルを見捨てずにいてくれるだろうな、って確信もある。

鈴木 うれしい……! スバルの気持ちを背負って歌っているとはいえ、私は役を演じているわけではないので、やっぱり作品を一番中心で深めているのはキャストさんだと思っていて。その中心を担っている方にそう言っていただけるのは、すごく報われた気持ちです。一生懸命、大事に歌ってきてよかったなって。ありがとうございます!

小林 こちらこそ。だから、新しい主題歌をこのみちゃんに歌ってもらえることを僕が誰よりも心待ちにしてる。次はどんな形で寄り添ってくれるんだろうな、って。

小林裕介

小林裕介

予想を裏切る以上、期待を相当上回らないと

鈴木 先日その4th seasonオープニングテーマ「Recollect」について、自分のライブで情報解禁をさせてもらったんですけど、お客さんみんながすごく喜んでくれて、まずはその反応にホッとしました(参照:鈴木このみ初のアニソンオンリーライブ大成功、徹頭徹尾アグレッシブな曲で盛り上げ続ける)。これまでのシリーズを何回も担当させてもらっておいて言うのもなんですけど、「本当に自分で大丈夫なのかな」という気持ちが1mmもないといえば嘘になるので。

小林 わかるー。俺も自分に対して「お前、4th seasonもスバルやれんのか?」みたいな気持ちはやっぱりあるんで。

鈴木 (笑)。そのライブでは「フィーチャリングアーティストはアシュニコさんで、Giga & TeddyLoidさんが曲を作ってくださいました」ということも伝えたんですけど、皆さん口をあんぐり開けてびっくりしていて(笑)。その反応が見たかったんだ!という気持ちもあったので、それもすごくうれしかったですね。

小林 俺もアフレコ現場でその情報を聞いたときは、「えっ?」て同じような顔をしてたと思う(笑)。もちろん間違いなく素敵な楽曲になるだろうなという確信はありつつ、すっかり世界ができあがっているところに大胆な試みを入れてくることがびっくりで。完成形が全然想像できなかった。

鈴木 確かに……!

小林 でも、できあがったものを聴いたらカッコよすぎて、「まだ新しいものを見せてくるのか、『リゼロ』!」と思わされたよね。

鈴木 誰も予想しなかったような曲調ですしね。私も予想してなかったくらいなので(笑)。やっぱり皆さん、「リゼロ」で鈴木このみといったら絶対にバンドサウンドと激しいギターリフを思い浮かべると思うので、「その予想を裏切る以上は、期待を相当上回らないと成立しないな」って気が引き締まりました。それと同時に、ここでまだ新しくチャレンジができるんだ!というワクワクもあって。

小林 それこそ4th seasonのストーリーもそうだからね。「まだ新たな試練をスバルに与えるのか! よくこれだけ思いつくな、長月達平!」みたいな。

鈴木 あははは。

小林 毎回アフレコで原作者に文句を言ってる気がするんだけど(笑)。でも「この先さらにすごい景色が待ってるんだろうな」という期待感がまずストーリーに対してあって、それを歌でも体現してくれている。歌詞の中に「myth」とか「legend」みたいな、今までのシリーズでは使われそうになかった単語が出てくるでしょ? “神話”とか“伝説”って、これまでの「リゼロ」からはあまり連想できないようなワードだけど……。

鈴木 たぶんそれって、英語だからこそ使えたのかなとも思うんですよ。

小林 そうそうそう! 本当にそうだと思う。

鈴木 今まで自分が担当した「リゼロ」曲ではこんなに英語詞が入ってくることはなかったんですけど、今回はアシュニコが入ってくれて、英語だからこその歌詞を書いてくれたからできたな、という気はしますね。

左から鈴木このみ、小林裕介。

左から鈴木このみ、小林裕介。

「これが観たかったんでしょ?」が詰まった4th season

小林 あと、これはちょっと語弊があるかもしれないけど……「Recollect」を聴いていて、たまにこのみちゃんとアシュニコさんのどっちが歌ってるのかわからなくなる瞬間があって(笑)。そのぐらい2人の声には親和性があるし、その“ふたりでひとつ”な感じがまた4th seasonを象徴している感じがしたんだよね。詳しくはネタバレになるから言えないんだけど。

鈴木 うれしいです。ただ、アシュニコと私はやってきた音楽もまったく違うし、各々がカッコいいポイントも異なるんですよね。それが意外とうまく混ざって、いい化学反応を生んだのかなと思います。

小林 なるほどね。

鈴木 今回、最初に私がプリプロをやって、そのあとでアシュニコが歌を入れてくれたものを聴きながら、改めて本チャンのレコーディングをしたんです。やっぱりアシュニコの歌を聴く前と後では、自分から出てくる表現がリズムの取り方とかも含めて全然違ったんですよ。アシュニコというパートナーに魔法をかけてもらったような感覚がすごくあります。

鈴木このみ

鈴木このみ

小林 なんかそれ、アフレコ現場での掛け合い芝居の話みたい(笑)。家で準備してきたものと、現場でほかの方のお芝居を聞いてやるものは、やっぱりまるで別モノになったりするから。

鈴木 あ、まさにその感じに近かったと思います! 私も4期目にして初めて“掛け合い”をした、ってことなのかもしれないです(笑)。

小林 4期はそういう新たな要素もありながら、けっこう原点回帰に近いものもあると思っていて。ずっと「リゼロ」を好きで観てくれていた人たちに対する、「これが観たかったんだよね?」というものが詰まってる。1期から3期のちょっとしたオマージュのような演出もあったり、エモーショナルなシーンが各話に逐一あって、心をえぐられるのと同時に震わされもするから、観る人は感情が飽和しちゃって倒れちゃうんじゃないかな(笑)。

鈴木 あははは。原点回帰というだけあって、“死に戻り”の回数も今まで以上に増えるというふうに聞いています。いっぱい死ぬということはいっぱい生き返るということでもあるので、その推進力みたいなものを曲と併せて楽しんでいただけたらうれしいですね。

小林 毎話に込められたエネルギー量がすごいので、絶対に観て損はしないと思います。

小林裕介

小林裕介

アニメの絵の力を信じている

小林 ところで素朴な疑問なんだけど、どうやったらそんなにずっと歌ってられるの? 同じ声の仕事に携わる者として、そこが本当に不思議なのよ。

鈴木 (笑)。私にしてみたら、歌うよりもライブの煽りとかで大声でしゃべることのほうがずっと喉にダメージが大きいので、スバルみたいなお芝居ができてしまう小林さんのほうがよっぽど不思議です。

小林 さっきも「Realize」を歌ったときの話をしたけど、僕は必死に声を出してようやく感情が伝わるなと思っているところを、このみちゃんはスッと抜いて歌うことでより伝わるものにしていたりするじゃない? 普通に考えたらそうはならないでしょ、ってことを実際にやってるのがすごいなと。

鈴木 それは、アニメの絵の力を信じているからですね。アニソンは絵と合わさって初めて完成するものなので、「ここを抜いてこう歌えば、こういうふうに絵が補完して増幅してくれるはず」というのを想像しながら歌っていたりします。

小林 はあー。(小声で)カッコいいなあ……。

鈴木 (笑)。逆に聞きたいんですけど、私は「リゼロ」チームのあり方をすごくスペシャルなものに感じていて。歌手をやっていて、ここまでキャストさんたちの輪の中に入れてもらえる経験ってそんなに多くはないんですよ。それってやっぱり小林さんが座長だからだと思うんですけど、座長として心がけていることだったりするんですか?

小林 どうなんだろう? さっきも言ったような「『リゼロ』観てました」って方を新キャストとして迎えるときなんかは、少しでも入りやすいように手引きしてあげるのが座長の仕事だとは思ってるけど。飲み会があったら呼んだりして、気兼ねなくお芝居に全力集中してもらえる環境を作るのはキャリア的にも自分の役目なのかなと。ただ、このみちゃんとかを集まりに呼ぶのは単に僕のわがまま(笑)。

鈴木 (笑)。

小林 やっぱり、素敵な作品ほどみんなで共有したいからさ。でも、声優以外の人にはなかなか声をかけづらいところもあるんだよね。仕事のスケジュール感とかもあまり想像がつかないし、特にアーティストさんの場合は声優とはまた違った声のケアを心がけているだろうから、気軽には誘えないなと思うんだけど……まあ座長だから許されるかな、みたいな(笑)。

鈴木 その小林さんの姿勢に、私はめちゃくちゃ助けられていて。おかげで「自分も『リゼロ』を作っている当事者の一員なんだ」と実感できるし、余計にちゃんと自信を持って1曲入魂できているところもあったりするので、本当に感謝しているんです。

小林 座組内のみんなとは対等でありたいと俺は思っていて。声優もそうだし、アーティストさんもアニメーターさんも宣伝スタッフさんも、役職の垣根を取っ払って分け隔てなく交流したい……という、本当にただのわがままで(笑)。ありがとうね、いつもわがままに付き合ってもらっちゃって。

鈴木 いやいや、こちらこそありがとうございます! もっとなんでも言ってください(笑)。

左から鈴木このみ、小林裕介。

左から鈴木このみ、小林裕介。

プロフィール

鈴木このみ(スズキコノミ)

1996年11月5日生まれ、大阪府出身。2011年開催「全日本アニソングランプリ」の第5回大会で優勝を果たし、2012年4月にシングル「CHOIR JAIL」でデビュー。「さくら荘のペットな彼女」「ノーゲーム・ノーライフ」「Re:ゼロから始める異世界生活」「CHAOS;CHILD」「ひぐらしのなく頃に卒」「真・一騎当千」「異修羅」など数々のアニメのテーマソングを担当している。デビュー10周年を迎えた2022年には、5月に5thアルバム「ULTRA FLASH」をリリースし、10月に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)でワンマンライブを開催した。さらに同年よりスマートフォン向けゲーム「ヘブンバーンズレッド」のキャラクター・朝倉可憐のボーカル担当としてラウドロックユニットShe is Legendの活動を開始した。2025年3月には自身最長のロングツアー、アジアツアー「Konomi Suzuki Asia Tour 2025」を開催。2026年4月に「Re:ゼロから始める異世界生活」4th seasonのオープニング主題歌で、イギリス・ロンドンをベースにワールドワイドに活動しているアーティストアシュニコをフィーチャーした新曲「Recollect」をリリースする。

小林裕介(コバヤシユウスケ)

3月25日生まれ、東京都出身。ゆーりんプロ所属。「Re:ゼロから始める異世界生活」ナツキ・スバル役、「Dr.STONE」石神千空役、「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」イスカ役、「超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!」御子神司役など数々の作品で主役を演じる。そのほか主な出演作に「ミュークルドリーミー」「魔術師オーフェンはぐれ旅」「SHIROBAKO」「炎炎ノ消防隊」「暁のヨナ」「BEYBLADE X」「地獄楽」「ハイスクール!奇面組」など多数。特技は空手、ヨーヨー、けん玉。