リアルアイドルプロジェクト特集|計38組のメンズアイドルを代表して双極スペクトラムが登場 (2/2)

メンズ地下アイドル界隈の印象をよくしていきたい

──「トキメキUNITED」は4月13、14日に東京ガーデンシアターで開催されるイベント「リアルアイドルフェスティバル」のテーマソングです。これからプロジェクトにまつわるさまざまなイベントが行われると思いますが、その中で皆さんが楽しみにしていることは?

田嶋 ナナクロニクルさんやReLITさんとのツーマンがあるので、嫌われないようにがんばりたいですね。

──プロジェクトに参加しているグループの中で仲がいいグループや、好きなグループはいますか?

 パンダドラゴンさんは外せないですよね。仲よくできるものなら仲よくなりたいし、なんなら入りたいです。

さくま 今回のプロジェクトの最終目標はそこです(笑)。

 このプロジェクトで全グループがぎゅっとなって、「はい、プロジェクト終わりですよ」というタイミングが来たら、俺らがパンダドラゴンに残ってるという(笑)。

さくま いつでもその準備はできてるよね。

 さまざまなアイドル事務所が動いて、ここまで大きなプロジェクトを行うのは前例がないと思うんです。どんな結果を生むのか期待していますし、自分たちもがんばりたいです。

時雨 メンズ地下アイドルシーンにはいろいろなグループがいて、最近のニュースの取り上げ方によってよくないイメージを持っている人も多いと思うんです。リアルアイドルプロジェクトをきっかけに、もっと明るくとっつきやすいシーンなんだということが伝わるといいですね。

田嶋 ホストクラブみたいなお金の使い方を女の子にさせてるというイメージを持っている人もいると思うんですが、僕たちは純粋にライブを楽しんでほしくて活動しているので、一緒になってライブを楽しんでくれたらうれしいです。リアルアイドルプロジェクトはパンダドラゴンさんや夢喰NEONさんといった有名なグループとも共演できる貴重な機会ですし、一緒になってメンズ地下アイドル界隈の印象をよくしていきたいです。

田嶋はる

田嶋はる

さくま アイドルをやっていれば、もっといろいろな人の目に触れたいという気持ちを持つものだと思いますが、「トキメキUNITED」で歌っているように、僕たちを通して元気になったり楽しくなったりする人が増えることがうれしい。だから、意味のあるプロジェクトにできると思っています。

てる 3、4年前に比べると、メンズ地下アイドルの存在は身近になってきていると思うんですよね。今こうやって取材をしてもらっていることもその表れだと思いますし。SNSが普及したことで、TikTokとかを中心にメンズ地下アイドルがどんどん世の中に浸透していってる中で、リアルアイドルプロジェクトによってさらにメンズ地下アイドルの存在が広がっていったらいいなと思います。そのためにがんばりたいです。

 このプロジェクトに参加しているグループは一生懸命やってる人たちばかりだと思うので、一緒にシーン自体を底上げしていきたいですね。

これほど体を張ってるグループはほかにはいない

──双極スペクトラムが、ほかのグループに負けないように力を入れていることというと?

さくま MCと企画です。

 そうだね(笑)。歌とダンス以外。

時雨 24時間ライブをやったりね。

 単独での24時間ライブはメンズアイドルで俺らしかやってないと思う。90分ライブして、20分休憩して、また90分ライブして、1時間半物販コーナーで、またライブを始めるっていうタイムテーブルも、ほかのグループはなかなかできないと思います。

時雨 24時間ライブの中でマラソンもやってね。

 そう。前回の24時間ライブの企画は「24時間テレビ」をパロって、ライブ中に100キロ走り切る企画もやりました。

さくま 年に1回のペースでやってる企画ですね。

 最初にこの企画を思いついたときは自分たちの企画力の才能に震えました。でも、結局思いついてもメンバー全員がOKしないとGOにならない。僕たちは6人ともOKしますから。

禊

さくま 双極スペクトラムは「NO」と言っちゃいけないふしがあるグループなんですよね。どれだけキツいアイデアでも、最終的にはみんな「やるか!」って。

 この前、所持金がほぼゼロの状態で地方から帰ってくる企画もやりました。広島、大阪、岩手に2人ずつ分かれて行って、3、4日間ずっとカメラを回しながら、ヒッチハイクとかをしながらどうにかして帰ってくるという。これほど体を張ってるグループはほかにはいないと思っています。

──そういうチャレンジはどういうモチベーションでやっているんでしょう?

てる ほかのメンバーに負けたくないという気持ちでやってます。

 あと、歌やダンスに力を入れるグループが多い中、それ以外のところで勝っていかないとっていう気持ちもあります。メンズアイドルの数は本当に多いですから。

目指すは「一番面白いアイドル」

──ゆうさんは先ほどグループの影だとおっしゃっていましたが、双極にいて一番楽しいと思うのはどんな瞬間ですか?

ゆう みんなが話してるのを部屋の端っこで聞いて笑ってるときです。

ゆう

ゆう

一同 (笑)。

田嶋 リスナー?

ゆう いつも話が面白いので、みんなが笑ってないときでも俺1人で笑ってます。基本的にずっとしゃべってるのがさくまくんと禊くんです。

──時雨さんとさくまさんと無敵さんは2022年3月にグループに加入しましたが、メンバーになってよかったと思うことは?

時雨 よかったことではないんですけど、このグループにいるとお金がすぐになくなりますね。ライブが終わったらみんなで居酒屋に行って、2軒目まではしごして、朝まで飲むことがよくあるので。でもそれが楽しいです。

赤色時雨

赤色時雨

 仲はいいかもしれないですね。時雨はこの2年間でかなり変わりました。

さくま 前のグループにいたときとキャラが全然違う。そのときはもっとスカしてたというか。

 キザというか。

さくま 今はエロキモですけど、当時はエロだけでやってたんですよ。

 カッコつけてて、男が嫌いな男になってたよね。

さくま ただカッコいいだけで、癪に障るっていう(笑)。

時雨 そんなふうに思ってたならなんで入れたんだよ!(笑)

さくま ただの“脚長要員”で考えてたんですけど(笑)。

 まさかこんなふうに化けるとは。今はもうオールマイティエロキモになったもんね。

さくま 時雨はすごく貪欲に双極に適応していきましたね。僕たちの絡みに対して笑うっていうより、「なるほど」と感心していることが多くて。

 「すご!」って声を上げたりね。

さくま 今となっては双極にいてなんの遜色もないです。まさかこんなに早く同じラインに立てるとは思ってなかった。

時雨 基本的にトークがうまい人が集まってるグループなので、自分がマイナスなムーブをせずに、うまく馴染めるようにがんばってます。でも、グループ内のお笑いの役割については自己犠牲でもあるのでなかなかつらいですね(笑)。

 その気付きにたどり着いたのが偉い。

さくま ようこそ。

 こちら側の世界へ。

──さくまさんもあとから加入しましたが、すぐにグループに馴染めたんですか?

さくま まず、僕はもともとこのグループに入るのが嫌だったんです。でも、禊とかに「どうしても入ってほしい。最後のピースはお前だ」と説得されて入りました。

さくま(さくま)

さくま(さくま)

田嶋 いや、てるくんと時雨は僕たちからオファーしたんですが、さくまは逆オファーで「入りたい」って言ってきたんですよ。

さくま 外ではこういうふうに言うって決めてるんで(笑)。

──そうなんですね(笑)。無敵さんは?

てる 僕はもともと田嶋さんと禊と知り合いで、「入らないか」って誘われてたんですけど、「お前ら怖いし、声汚いし嫌だ」とずっと断ってたんですよ。そしたらあるとき食事に誘われて、居酒屋に行ったら「入るって言うまでこの店から出さない」って軟禁されて。それでも僕が渋ってたら、田嶋さんがいきなり立ち上がってレモンサワーを頭からかぶったんです。レモンのカスを頭に乗せながら、「もうこれでええやろ! お前は入れ!」と言ってきて、「そこまでするなら」と思って覚悟を決めました。

田嶋 当時はメンバーが脱退して、人がいなかったんで。

一同 (笑)。

てる でもすぐに仲よくなれました。

無敵てるくん

無敵てるくん

──最後にグループとしての目標を教えてください。

 ライブとかで「あのアイドルが一番面白かったな!」というふうに多くの人の記憶に残りたいですね。

さくま そうだね。「一番面白いアイドル」って言われたい。

──なかなかその称号は耳にしないですね。

さくま 狙ってる人が少ないんで(笑)。

 俺らしかないから(笑)。

さくま 競合も少ないので、せっかくなら獲りたいですね!

双極スペクトラム

双極スペクトラム

リアルアイドルフェスティバル

  • 2024年4月13日(土)東京都 東京ガーデンシアター
    [第1部]START 14:30
    [第2部]START 18:00
  • 2024年4月14日(日)東京都 東京ガーデンシアター
    [第1部]START 13:30
    [第2部]START 17:00

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プロフィール

双極スペクトラム(ソウキョクスペクトラム)

禊、田嶋はる、ゆう、無敵てるくん、さくま(さくま)、赤色時雨の6人からなるメンズアイドルグループ。2021年2月に活動をスタートさせた。破天荒な振る舞いを見せつつ、ライブでのパフォーマンスやMCに力を入れ、地下アイドルシーンを盛り上げている。