predia|強く美しき“楽器”たちが優雅な旋律を奏でる

prediaのニューシングルの表題曲「Ms.Frontier」は、Jazzin'parkの栗原暁が楽曲提供したEDMテイストのドラマチックなダンスチューン。メンバー自身を楽器になぞらえて大人の恋愛を歌った楽曲だ。

音楽ナタリーでは前作「ヌーベルキュイジーヌ」のリリースタイミングに続き、湊あかね、青山玲子、村上瑠美奈、まえだゆう、沢口けいこの5人にインタビューを実施した。楽曲についてのみならず、青山の裸体を弦楽器に見立てたジャケット写真や、メンバーの筋トレ映像がインサートされるミュージックビデオの撮影エピソード、結成7周年ツアーの最終公演として東京・日本青年館ホールで行われるワンマンライブへの意気込みなどを語ってもらった。

取材・文 / 古川朋久 撮影 / 塚原孝顕

1回ごとのライブに全力を注ぐ

──6月にシングル「ヌーベルキュイジーヌ」をリリースし、その楽曲を引っさげて行われた前回のツアーは、赤坂BLITZ公演がソールドアウトという最高の結果で幕を閉じました。今のprediaの勢いを皆さん自身も感じられたのではないかと思うのですが。

青山玲子 今回のツアーでは初めて行く場所も多かったんですけど、たくさんのファンの方々が私たちが来るのを待ってくださっていて。ここまで地道に活動してきたことが報われて、こんなに待っててくれる人がいたんだと今回のツアーを通じて実感しました。

──新規のファンも多かったのでは?

青山 そうですね。握手会でも「はじめまして」という言葉がすごく多かったです。初めて私たちのライブを観た方から「ツアーファイナル、絶対行くね!」と言ってもらうこともあって、赤坂BLITZでのツアーファイナルは、より自信を持って臨めましたね。

──各地を巡ってモチベーションが最高潮になったタイミングでツアーファイナルを迎えて。当日は最高のパフォーマンスで赤坂BLITZを大きく揺らしました。さらに今年の夏はアイドルフェスを中心に、いろいろなイベントにも出演されていました。今年の夏を経てprediaのライブに対する評価がグッと上がったんじゃないかと感じているのですが、いかがですか?

村上瑠美奈

村上瑠美奈 今のprediaはツアーやワンマンでのライブがメインで、いわゆる対バン形式のイベントへの出演は以前に比べると少なくなったんですけど、だからこそ1回ごとのライブには全力で持てる力を注ぎ込もうと。例えばいつもと違うアレンジの曲をやってみようとか、アカペラで歌ってみようとか、そういう試みを対バンライブでも行うようにしてます。攻めの姿勢というのを見せようと、今年の夏は特に考えてライブをしてましたね。やっぱりそういうものを見せると、お客さんからの反応もストレートに返ってくるんですよ。Twitterでも「アカペラやばい」とか「ここの曲のつなぎがカッコよかった」とか書かれてて、やってよかったって思います。

まえだゆう イエーイって感じだよね!

──「TOKYO IDOL FESTIVAL 2017」で思ったのですが、いろんなアイドルグループがライブをする中でも、圧倒的な歌唱力とパフォーマンスで格の違いみたいなものを見せつけていたなと。さまざまなアイドルのファンが集まる会場が、prediaが歌うとざわついていましたし。ほかにこの夏、印象的なライブはありましたか?

青山 音霊 OTODAMA SEA STUDIOで行ったライブは印象に残ってます。とにかく暑くて(笑)。逆に気持ちがノッてきて、あかねん(湊)はライブ中にメンバーにも汗を飛ばしながら歌ってました。

湊あかね サウナに入りながら歌ってる状態で、頭が朦朧としてました。あと痩せそう。ダイエットにいいライブでしたね。ライブが終わったあと、そのまま海に飛び込みたいくらいでした(笑)。

挨拶しながらお尻を半分出してました

──最新作「Ms.Frontier」ですが、メインビジュアルがモノクロです。こういうビジュアルは今までありそうでなかったですね。

青山 今回のメインビジュアルについては、私たちからもリクエストを出してこうしてもらいました。「こういうイメージだからカメラマンさんはこういう人がいい」などをレーベルの方に伝えて撮影に入ったんです。

──前作も楽曲制作時にメンバーが携わってましたが、今回はビジュアルにもこだわっていこうと。

青山 前回よりも大人のイメージを打ち出したかったんですよね。

青山玲子

──それは「Ms.Frontier」の楽曲のイメージが先にあって出てきたんでしょうか?

青山 楽曲制作とビジュアルの検討はほぼ同時進行でした。全体としてのイメージが固まって、楽曲とビジュアルも決まっていった流れです。

──ビジュアルが仕上がっての感想は?

村上 大満足ですね。

まえだ 撮影中からテンションが上がりまくりでした。

沢口けいこ ジャケットに使う玲ちゃんの裸の撮影が最初だったので、メンバーみんなが変なテンションになっちゃってね(笑)。

青山 「おはよう」ってメンバーに言いながらお尻を半分出してました(笑)。

──前作に続き、今回も青山さんが美麗な体を惜しげもなく披露されてます。

青山 撮影したカットはジャケットに使用していただいてるんですけど、私の体を楽器に見立てて男性の方に弾いていただいてます。こういうのって、やっぱりprediaじゃないとできないことだと思うんですよ。

村上 撮影のとき、玲ちゃんと男性の方はどれくらいの距離感なの?

青山 わりと近い。男性の方は、腕だけ出して黒いマントみたいなもので覆われてて。

──すごく緊張感のある撮影だったと思うのですが。

青山 今回の楽曲が女性の体を楽器に見立てるというのがコンセプトなので、撮影のときも「私の体はバイオリン」と言い聞かせて、バイオリンになったつもりでいました。なので自分としてはそこまで緊張感はなかったと思います。

沢口 できあがったビジュアルを見ても「これはバイオリン」って思うもん。

青山 こういうビジュアルを撮りたいというのも私たちからリクエストしたことなので、とても満足です。でもこの裸でバイオリンになるシーンは自分からやりたいって言ったわけじゃなくて、自然な流れで「じゃあ青山さん」って言われて。「はい、そうですか」という感じで(笑)。

まえだゆう

まえだ 即答でしたもんね。「脱いでもらいますから」って言われてるのに「はい、わかりました」って躊躇なく返事してましたから。

青山 もう裸になることに慣れてきちゃってるんですかね(笑)。

まえだ 前回は私もそういうシーンがあって、裸になることにためらいがあったんですけど、玲ちゃんは即答でカッコいいなって。

村上 こういうのって普通はモデルさんがやってるってみんな思ってるんじゃないかと。たぶんメンバーが挑戦してるって言ったら驚かれますよね。それが自分たちのことではあるけどすごいって思う。あと今回の撮影はメンバー自身がこうしたいというものがあって挑んでいるので、私たちも撮影しながらできあがりをイメージしやすかったですね。

──ビジュアルがモノクロなので実際の衣装の色がわからなかったのですが、今皆さんが着ていらっしゃるワインレッド色の衣装がそれなんですね。

村上 はい。すでにツアー中にお披露目したんですけど、「ターンしたときにスカートがひらっと広がるのがいい」ってお客さんからもいい反応をいただいて。個人的には踊り子みたいなイメージで、とても好きです。

──prediaの衣装は毎回すごく凝ってますよね。

沢口けいこ

青山 実はけいたんのハットがだんだん大きくなっていってます。

沢口 毎回ハットを付けてくださいってお願いしてるんですけど、気付いたらだんだん大きくなってて(笑)。

まえだ 最終的にはハットからハトが飛び出します(笑)。

predia「Ms.Frontier」
2017年10月25日発売 / 日本クラウン
predia「Ms.Frontier」Type-A

Type-A [CD+DVD]
2000円 / CRCP-10383

Amazon.co.jp

CD収録曲
  1. Ms.Frontier
  2. Close to you
  3. Shade of you
  4. Ms.Frontier(instrumental)
  5. Close to you(instrumental)
  6. Shade of you(instrumental)
DVD収録内容
  • 「Ms.Frontier」Music Video
predia「Ms.Frontier」Type-B

Type-B [CD]
1000円 / CRCP-10384

Amazon.co.jp

収録曲
  1. Ms.Frontier
  2. Close to you
  3. Ms.Frontier(instrumental)
  4. Close to you(instrumental)
predia「Ms.Frontier」Type-C

Type-C [CD]
1000円 / CRCP-10385

Amazon.co.jp

収録曲
  1. Ms.Frontier
  2. Shade of you
  3. Ms.Frontier(instrumental)
  4. Shade of you(instrumental)
predia(プレディア)
predia
岡村明奈、湊あかね、青山玲子、松本ルナ、沢口けいこ、村上瑠美奈、水野まい、桜子、林弓束、まえだゆうの10人からなるアイドルグループ。2010年11月に20代前半のメンバーを中心に結成し、大人のセクシーさをコンセプトとして打ち出して活動を開始する。2014年8月に「壊れた愛の果てに」で日本クラウンよりメジャーデビュー。2015年にはメジャー1stアルバム「孤高のダリアにくちづけを」をリリースし、同年と2016年12月にはワンマンライブを東京・Zepp Tokyoで2年連続で開催した。2017年には1月に「禁断のマスカレード」、6月に「ヌーベルキュイジーヌ」、10月に「Ms.Frontier」と3枚のシングルをリリース。結成7周年ツアーの最終公演として、11月23日に東京・日本青年館ホールでワンマンライブを行う。