ホワイトチョコからブラックチョコになったくらいの変化
──16歳から作詞・作曲を始められたということですが、その後の歩みの中で挫折を味わう瞬間もあったのでしょうか?
ありましたよ。18歳のときに「もう音楽やめるわ」って思ったことがあって。当時は沖縄のあじさい音楽村というところでライブをやらせてもらったりしていたんですね。でもお客さんからの反応もあまりよくなかったし、曲も思うように作れなかったし、「大城、センスねえな」って自分で思っちゃったんですよ。で、もうやめようって気持ちで1週間くらい福岡に行ったんですよね。音楽やめる記念にパーッとリフレッシュしちゃおうと。
──やめる記念(笑)。
で、沖縄に帰ってきた瞬間に「X-FACTOR OKINAWA JAPAN」の開催を知ったんです。
──2014年に開催された世界的オーディション番組の日本大会ですよね。すぐに出場を決めたんですか?
うん。素直に「出たい!」って思えました。そこで優勝できなかったら本当に音楽をやめるぞ、っていう意気込みで。そうしたら結果的にトップ6。もう悔しくて涙が止まらなかったですね。
──2000組がエントリーしたそうですから、トップ6でも十分すごいわけですけど。
まあ確かにそうなんですけど、1位を取るつもりで挑んだわけなので。でもね、結果が出た次の日に「やっぱりやめない。美友は音楽でもっとがんばるんだ」って思えるようになったんです。オーディションの審査は毎回一発勝負だったから、精神が鍛えられたところがあったのかもしれないですね。気持ち的にも成長できたからこそ、もう一度がんばろうって思えたんだと思います。
──あのオーディションではロックな表情を見せていましたよね。
オーディションの前くらいからロックを聴くようにもなっていたので、そういう歌を選んだところはありました。それによって自分の表現が大きく変わった自覚もあって。ホワイトチョコからブラックチョコになったくらいの変化だったんですよ。
──甘いだけじゃなくなった?
うん。歌い方だけじゃなく、気持ち的にもそうだと思うんです。それまでは全然甘かった。「お前、それでよく音楽やってるとか言えるな」って自分で思っちゃう感じ。音楽に対する意識も高まったと思います。自分の歌で誰かに元気を与えたいって、より明確に思えるようにもなりましたね。
──そのオーディションから約4年が経ち、ついにメジャーデビューまでたどり着きました。今の気持ちはいかがですか?
いろんなことがあったけど、私は自分のペースで音楽をあきらめなかった。そこに意味があったんだなって思います。単純によかったです。ただ、ちょっと冷静になってるところもあるんですよ、大城は。「やったー!」っていう感じではなく、「よし、うんわかった。ここからやっていこうじゃないか!」と。「今こういう状況ね、じゃ2枚目のCDはこうで、3枚目はこうしないとね」みたいな感じで。
──浮き足立ってる感じではなく、しっかり地に足が着いていると。
そう。もうぺったりんこですよ、地面に足が。大事なのは次だよね。2枚目。もうね、3枚目のことばっかり考えてるんですよ。肝心な2枚目のことを忘れちゃってるくらい。
3枚目がいいものになる確信はありますよ
──デビューのタイミングで、その先のストーリーまで思い描いているわけですね。
そういう話はスタッフの方々ともしてますね。3枚目がいいものになる確信はありますよ。特に3枚目がすごいものになると思います。
──3枚目の話ばっかりじゃないですか(笑)。
そうなんですよ。だから2枚目はどうしようかなって。それが今の悩みです。3枚目のことはもう見えてるんですけどね。あーどうしようかな。
──とりあえず今回は1枚目のお話をお願いします(笑)。
あ、そうですよね。今回のミニアルバムはメジャーでの1発目なんでね、完全に大城美友の今のありのままが詰まってます。いろんなことを乗り越えてきた私が作った、いろんなタイプの応援歌が入ってます。曲を通してたくさんのパワーを世の中に降らせたいし、この作品でとにかくみんなを抱きしめたい! 私は自分を太陽だと思っているんで、曲を通してみんなを日焼けさせます! それがテーマです。
──全7曲はどんな思いで選んでいったんですか?
ワンコーラスだけのものとかも含めるとストックは100曲くらいあったので、どれを入れるかはものすごく悩みましたね。まあでも今回は1枚目なのでやっぱり自分として思い入れのある曲をバシッと選んで入れました。だからこその“ありのまま”なんです。
──自己紹介としてバッチリですよね。
うん。ただね、アーティスト写真がちょっと“クールな大城美友”みたいな感じですけどね(笑)。すごく素敵な写真なんだけど、ちょっとすましてる自分がね、恥ずかしかったりはします。褒めてくださる方がいらっしゃるんで、今回はそんな大城になりきろうかなとは思ってますけどね。あははは(笑)。
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私にとっての5分は50時間くらいなんで
- 大城美友「MI-POSITION」
- 2018年10月10日発売 / 日本クラウン
-
[CD]
2000円 / CRCP-40562
- 収録曲
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- MI-POSITION
- オレンジバタフライ
- 一帆風順
- 声が枯れるまで
- 飛べ!ヘイ!
- ニャン・ドン・ゴン
- この空
- イベント情報
大城美友「MI-POSITION」
リリースパーティー -
- 2018年11月2日(金) 東京都 clubasia
出演者 大城美友 / MAY'S / SHUN / Mii / and more
- 2018年11月2日(金) 東京都 clubasia
- 大城美友「MI-POSITION」
発売記念ミニライブ&特典会 -
内容:ミニライブ&特典会(握手&サイン&ツーショット撮影)
- 2018年10月10日(水) 東京都 タワーレコード池袋店 6FイベントスペースSTART 19:30
- 2018年10月13日(土) 沖縄県 タワーレコード那覇リウボウ店 店内イベントスペースSTART 12:30
- 2018年10月14日(日) 沖縄県 サンエー那覇メインプレイス 2階オープンモールテラスSTART 17:30
- 2018年10月27日(土) 大阪府 あべのHoop 1F オープンエアプラザ第1部START 13:00 / 第2部START 15:00
ゲスト:Mii - 2018年10月28日(日) 愛知県 イオンモール大高 3F タワーレコード前イベントスペースSTART 13:30
ゲスト:Mii
- 大城美友(オオシロミユ)
- 沖縄出身のシンガーソングライター。2014年に沖縄で行われた世界的なオーディション番組の日本大会「X FACTOR OKINAWA JAPAN」で、エントリー総数約2000組の中からトップ6まで勝ち残った。2015年12月にはSPICY CHOCOLATEのアルバム「渋谷純愛物語2」の収録曲「I LOVE YOU feat. RUEED & 大城美友」に参加。2018年10月にミニアルバム「MI-POSITION」(10月10日発売)で日本クラウンよりメジャーデビューした。