高城れにの覚醒

──あと特典映像を観ていたら、高城れにさんが今後この中でどうなっていくんだろうと（笑）。後輩たちを巻き込んで、高城さんとその仲間たちみたいな構図ができあがっていて。

全員　あはははは！（笑）

藤井　でも本当にすごいんですよ彼女は。目の届き方というか気の配り方がすごい。例えば、みんなで集まって「七色のスターダスト」のビデオクリップを撮ったとき、やっぱりちっちゃい子とかはみんなももクロとかいるとビビるんです。でもそういうときに彼女は自分からみんなに話しかけたり、あえて自分が笑われるほうにまわったりするという、その場の緊張感のほどき方が本当にすごいなって。

理事長　高城れには変わりましたね。覚醒したというか。もともとはそういうタイプじゃなかったんですよ、ひとりっ子だし。でも一流のプロの中で揉まれたことで「このへんまでやっていいんだな」っていう、やっていいこととやっちゃいけないことのスレスレのところまでやれる人になったんです。普通はみんなそのはるか手前で止まっちゃったりするんだけど。れにはプロフェッショナルになった。

──ステージ上でも「スターダストの未来は私にかかってるんで」っておっしゃってました、高城さん。

理事長　うん。そういう自信と多少の余裕のおかげで、ほかの子供たちに対しても目を配れるのかもしれないですね。

藤井　あんなに変われるんですよね。自信の裏付けというかクリアしてきたステージが全然違うからやっぱりああいうふうになるんだなって。すごいなって思います、本当に。

──たこやきレインボーの春名真依さんが高城さんに「師匠と呼ばせてください」って言っているシーンもありますね。

理事長　えっ！ まいまいが。そうか。れには師匠になったんだ。知らなかったなあ。

──でもそれを言われたとき「なんで!?」ってちょっと戸惑っちゃうんですよね、高城さん（笑）。

藤井　あははは（笑）。素が出ちゃう！

理事長　やっぱりそこまでプロになりきれてない（笑）。

佐藤　言われ慣れてないことを言われたから挙動不審に（笑）。

理事長　褒められることに慣れてないから（笑）。でも高城は今すごくいいと思います。

百田なんて体が柔らかいってだけで合格した

──特典映像では、ライブ終了後にたこやきレインボーの奈良崎とわさんが百田さんに「夏菜子ちゃんみたいな立派なセンターになれるようにがんばります」って泣きながら言うシーンが印象的でした。

佐藤　で、「なれるよ」って百田が言うというね。

理事長　百田なんて体が柔らかいってだけで合格したんだけどね（笑）。オーディションのときに、なんかすごい体が柔らかくて「あ、君すごいね！」「なんかいいねえ！ 合格！」みたいな（笑）。歌なんか聴いてないの（笑）。ダンスもほとんど観てないし。体が柔らかいから合格。

──そんな百田さんが今は後輩たちみんなの憧れの存在になっています。

理事長　やっぱり1つひとつハードルをクリアしていったからですよね。リーダーになるときは、川上が「ももクロのリーダーをれにから夏菜子に交代させたいです。そのほうが向いてるんじゃないかと思う」って言ってきたから「いいんじゃない？」って言っただけなんだけど（笑）。

藤井　それをちゃんと受け入れて消化してやってる高城もすごいし、夏菜子だってそんなに押しの強い子じゃなかったからたぶんいろいろ悩んだだろうし。すごいなって思いますよね。

理事長　そうそう。そのときのことすっごい覚えてる。リーダーを夏菜子に変えて、2～3日経ったら川上が「百田がリーダーになったのはいいんだけど全然元気がなくなっちゃったんですよ、プレッシャーで」って言ってきた（笑）。もともとそういう子たちだったのがこうやって変わっていったんだよね。運もありますしね。大きい波に乗れたんじゃないですか、あの子たちは。

「俺の藤井2014」での発見

──皆さんが今回のライブを観て、改めて「この子はすごいな」と思った人はいましたか？

藤井　チーム東名阪を観ていてたこやきの堀くるみが歌うまいなって思いました。

理事長　たこやきレインボーってコーラスパートでハモる曲もけっこうあるんですけど、そのハモりは全部堀くるみがやってるんです。グループができてレコーディングの一発目から僕は彼女に「君は歌だ」ってずっと言ってるから。「君はこのグループの中で歌で自分のポジションを作りなさい」って。だから歌はどんどんよくなってますね。習ってるっていうのもあるけど家でもやってるんじゃないですかね。うまいっていうか声が強い。強い声が出るのって反復練習しかないもんね。

──佐藤さんは？

佐藤　歌の面では伊藤千由李ですかね。ああ、こんなに歌えるんだと思いました。堀もそう。柏木についてもここまで成長してるっていうことがわかったし。

──理事長は「俺の藤井2014」を観て新たな発見のようなものはありましたか？

理事長　どのグループにしてもハードルを掲げることで何かを超えていけるというか、ハードルを掲げなければいけないって思いました。今回「七色のスターダスト」という新曲を全員がイチからやるっていうことが大きかったんじゃないかなって僕は思います。例えば昔の曲をみんなで歌うでもよかったわけです。それならなんとなく知ってるから時間もそんなに割かないでいいし、なんとなくできるんだろうけど、でもしょせんそれはやっぱり“なんとなく”なんですよ。なんとなくできるものっていうのはなんとなくしか伝わらない。やっぱりどんなに大変でも時間をかけて、きちっとゼロから作ったもののほうが伝わるし、全員がゼロから参加できるじゃないですか。全員が一緒に一歩踏み出せたっていうことが「七色のスターダスト」を作った意義なんじゃないですかね。

2015年は「藤井の七日間戦争」

──2015年は日本青年館にて「藤井の七日間戦争」という計7日間にわたるイベントが行われることが発表されています。

理事長　まだ何も決まってませんけどね。今のところはどのグループがいつ出るかもわからないし。例えばその日に来てみて初めてイベントの内容が川上のトークショーだということがわかるとかね（笑）。

藤井　ミステリーツアーみたいな（笑）。

理事長　そうですよ！ 川上のトークショーがその日にあって、帰りにみんな凶のおみくじをもらって帰るとか（笑）。ももクロの日は大吉のおみくじをもらって帰るとかね！ ねえ？ 藤井！

藤井　「ねえ？ 藤井！」って言われても！

──そんなこと言ってたらみんな信じちゃいますよ！

理事長　妄想だよね。

佐藤　この話はすべてフィクションです（笑）。

理事長　まあ来年はどうなるのかちょっとまだわかんないねえ。

──来年がどうなるかわからないからこそ、今年のイベントの様子を収録したこのDVD / Blu-rayは貴重なものですよね。

藤井　貴重だと思いますよ。大箱でこうやってみんなで集まって。すごい詰まってると思います。楽しかった。僕、実際のライブは観れませんでしたから（笑）。

──藤井さんは着替えたりメイクをしたり大忙しでしたもんね（笑）。

藤井　そう、すげえ忙しくて。でもうちの家族が喜んでくれて。

理事長　喜んでたならよかったね！

藤井　甥っ子と両親と嫁が喜んでくれたんでもうそれで。家族が喜んでくれてよかった！