≠MEのイメージを打ち破る衣装や髪型
──衣装の話が出ましたが、今着用している衣装や髪型も今までの≠MEのイメージを打ち破るものですよね。
冨田 そうなんです。今回、メンバーそれぞれの新しい部分を引き出すためにはどうすればいいかという話し合いがありました。
永田 指原さんやヘアメイクさんからもアドバイスをいただきました。私の場合はメガネをかけているのが特徴ですね。メガネは人生初なので、まだ慣れないです……。
蟹沢 似合ってるよ!
永田 ありがとう(笑)。メガネをかけることでさらに強くなれるといいますか、自信を持ってパフォーマンスできるようになった気がします。ちなみに、メガネは踊ってもずれないように髪飾りで固定されています。スタッフさんの技術に感動しました。
蟹沢 私は髪にティンセルを付けていて、踊るたびに髪がキラキラ光るという初めての感覚を味わっています。MVでは髪をかき上げたり、バサバサと振り乱して踊ったりしているので、注目してほしいです。そして、2人(鈴木と谷崎)は前髪が変わったんだよね?
鈴木 今までずっと分けて流すアイドルらしい前髪だったのですが、指原さんから「今回は前髪を変えてみよう」と言っていただきました。
谷崎 今は前髪を自分1人でうまくセットできるようにがんばっているところです。MV撮影の日は自分でできなくて、尾木波菜ちゃんや落合希来里ちゃんにセットしてもらいました(笑)。難しいよね?
鈴木 ヘアセットの土台から違うので難しいです! 菜々風は今回帽子だけど、暖かいんだよね? 寒いから暖房をつけようかと言ったら菜々風に止められました(笑)。
冨田 帽子のおかげで暖かいです(笑)。MV撮影のときは暑いくらいでした。でも、この帽子をかぶると心が引き締まります。「『排他的ファイター』として、皆さんを救いに行くぞ」という気持ちになります!
新たな可能性を見つけられた1年
──さて、2025年も残りわずかとなりましたが、≠MEにとって今年はどんな1年でしたか? 印象的な出来事や思い出を教えてください。
永田 今年の≠MEの活動は、2月に開催した「≠ME 6周年コンサート『≠ME 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』」から始まりました。結成7年目に入り、小学校を卒業して中学生になったような感覚で、新章に突入した印象があります。萌ちゃん(蟹沢)が最初に言ってくれたように、ギアが上がったんじゃないかなと思います。グループ最年少のなつみん(川中子奈月心)も20歳になりましたし、年齢とともに着実に成長していると感じられた1年でした。メンバーのことを見ていると、まだまだ新しい魅力を発見できるんですよ。さらにこの先も楽しみだなと思っています。
鈴木 初めてのことに挑戦させていただく機会が多い年だったと思います。特に大きかったのが、8月に映画「≠ME THE MOVIE -約束の歌-」が公開されたことですね。自分たちの映画を制作していただける日がくるとは思っていなかったので、完成した映画を大きなスクリーンで観たときは胸がいっぱいになりました。映画を観て新たに≠MEを好きになってくださった方もいると知り、すごくうれしかったです。また、10月に開催した「≠ME ASIA TOUR 2025」で、メンバー全員そろって海外に行きライブができたのも大きな出来事でした。ファンの皆さんといろいろな思い出が作れてよかったです。
谷崎 今年はたくさんライブをさせていただきました。アリーナ規模の会場にたくさん立たせていただき、そのたびに感動した思い出があります。海外にも行きましたし、冒険のような年でした。今年の「≠ME 全国ツアー2025『We want to find "カフェ樂園"』」では、船と一緒に旅をしたんです!(参照:≠MEが船に乗って場内を進航!“カフェ樂園”を目指して大冒険を繰り広げた全国ツアー / ≠MEが冒険へ繰り出した全国ツアー、追加公演2DAYS完走!地上波冠バラエティ&有明アリーナ公演決定)
──ツアーを拝見しましたが、本当にスケールの大きなライブでしたね。巨大な船のセットが会場のド真ん中を進んでいく様は壮観でした。
鈴木 私たちも、最初に船のセットと対面したときは「本物の船だー!」と驚きました(笑)。
谷崎 長年旅をしてきた船という設定だったので、船体に錆が塗装されていたんです。スタッフさんが本当にこだわって作ってくださったんだなと、とても感激したことを覚えています。
鈴木 船と一緒にツアーを回ったので、とても愛着が湧きました。
谷崎 ツアーが終わったときに船とお別れするのが寂しかったです。
蟹沢 ツアーのオープニングでは客席に木箱が置かれて、その中からメンバーが登場するという演出もあったのですが、公演を重ねて木箱が使い込まれていくうちに、スタッフさんが押さえていないと箱が勝手に開いてしまうという状況になりました(笑)。たくさん旅をしてきた証拠だなと実感しました。
鈴木 木箱の中に隠れているときは隙間から周囲のペンライトの光が見えるので、自分のペンライトカラーのピンクを掲げている方はいるかなと毎回探していました。
──ツアーも含めて、たくさんのライブを通して充実感や喜びを味わったようですね。
蟹沢 はい。そして11月28、29日の「≠ME 特別公演 2025」は有明アリーナで開催されます(※取材は10月末に実施)。天王洲 銀河劇場からスタートした特別公演が、アリーナで2日間開催されるまでに規模が大きくなったかと思うと、とてもありがたいですし感慨深いです。過去の私たちに教えてあげたいですね。
冨田 ツアーで日本各地を回り、さらには海外にも行って、たくさんのファンの皆さんに恩返しができた年でした。また、「排他的ファイター」をはじめ挑戦的な楽曲をたくさんお届けすることができて、≠MEの新たな可能性を見つけられた年にもなりました。私は2025年の活動を通して、「≠MEの新章が始まった」と感じています。
蟹沢 「モブノデレラ」「神様の言うとーり!」「排他的ファイター」というそれぞれ雰囲気の違う楽曲を通して、新しい自分たちに出会えました。そして、この1年での成長やファンの皆さんと育てた愛を持って、確実に2026年につなげていけるはずです。自分たちでもまだまだグループに伸びしろがあると感じています。≠MEのことを知らない方に私たちの存在を届けるために、すでに≠MEを好きでいてくださる方にもっと好きになってもらうために、さらにがんばっていきたいです。
──映画「≠ME THE MOVIE -約束の歌-」は、「東京ドームに立つ」という≠MEの夢について冨田さんが本音を語り、メンバーの皆さんも気持ちを打ち明けるシーンがとても印象的でした。2025年は≠MEにとって、絆が深まり、夢に向かう気持ちが一層強まった年でもあったのではないでしょうか。
冨田 そうですね。映画をきっかけに、メンバー同士はもちろん、ファンの皆さんやスタッフの皆さんとも気持ちをそろえることができたと思っています。改めて、「みんなであの場所へ行くぞ」という強い気持ちを持つことができました。来年に向けて気を引き締めて、でも楽しむ気持ちも忘れず、皆さんと一緒に前に進んでいきたいと思います。
プロフィール
≠ME(ノットイコールミー)
2019年2月に結成されたアイドルグループ。指原莉乃がプロデュースを手がけている。同年8月に東京・お台場青海周辺エリアで行われたアイドルイベント「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」でステージデビューし、2021年4月にキングレコードよりデビューミニアルバム「超特急 ≠ME行き」をリリース。6月に東京・中野サンプラザホールで初の単独コンサート「≠ME 1stコンサート ~初めまして、≠MEです。~」、9月より「≠ME 1st Tour ~やっぱり、恋をした~」を開催した。2023年4月から6月にかけて東京・日本武道館公演2DAYSを含む「≠ME全国ツアー2023『We shout "I am me."』」を開催。2024年3月に1stアルバム「Springtime In You」をリリースし、翌4月からはメンバーの出身地を巡る全国ツアー「≠ME 全国ツアー2024『やっと、同じクラス』」を行った。2025年2月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで「≠ME 6周年コンサート『≠ME 6th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』」を、6月より「≠ME 全国ツアー2025『We want to find "カフェ樂園"』」を開催。12月に11枚目のシングル「排他的ファイター」をリリースした。




