≠ME「想わせぶりっこ」インタビュー+≒JOY手書きコメント|新曲は愛をぶつける“あまあまラブソング” (2/3)

「ちゅーする?」レコーディング裏話

──曲の話に戻りまして、「想わせぶりっこ」の歌詞や振付で特に注目してほしいところを教えてください。

鈴木 キャッチーな振りが多いんですけど、特に「絶対好きじゃんダンス」と呼んでいるサビの振付が特徴的です。手を狐の形にして、小指をしまった状態で「ちゅー」って両手をくっつけるんです。本気で「ちゅー」のポーズに取り組んでおりますので(笑)、ファンの方もぜひ一緒に真似して踊っていただけたらうれしいです。あとDメロの“ねこみみダンス”もリズム的に踊りやすいので、見よう見まねで、恥ずかしがらず一緒に踊ってほしいです。

蟹沢 あと、合いの手のような掛け声があるのも注目ポイントです。曲の冒頭から入っている「てゅ てゅー♪」や、サビに歌詞の合間にある「ヘイ!」など。ライブでお客さんの声を聴ける機会が増えたので、ファンの方には思い切り声を出して曲に参加いただけたらうれしいです。あと、ひぃちゃんと早耶ちゃんのセリフもテンションが上がるポイントだと思います(笑)。

──前作の「天使は何処へ」はクールな方向に振り切ったダンスナンバーでしたが、そこからの振り幅が大きいですよね(参照:≠ME「天使は何処へ」特集 メンバー4人インタビュー+≒JOY手書きコメント)。180°真逆のタイプの曲なんじゃないかという。

冨田 シングルをリリースするたびにそういうギャップを味わえるから、私たち自身パフォーマンスしていてとても楽しいんです。個人的には、今回のようなかわいい曲のほうが表現が難しくて。でも、新たな難しいことに対峙したときは楽しさもあるんですよ。

鈴木 ひと口に「かわいい」と言っても、いろんな「かわいい」があるからね。

冨田 今回の振付でメンバーみんなが苦戦したパートがあって。2番のサビに、左右の腕を交互に上下させる振付があるんですけど、そこが本当に難くて、レッスンでできるようになるまでかなり時間がかかりました。踊っていて楽しい振付ではあるので、ライブではファンの皆さんもぜひ真似してほしいです。

冨田菜々風

冨田菜々風

──わりとシンプルな動きにも見えるのですが、具体的にどういうところが難しいのでしょう?

蟹沢 右手が下なのか、左手が下なのか、わからなくなっちゃうんです。

鈴木 マイクを片手に持って踊ると、さらに難しく感じます。単に腕を上下させているのではなく、全員で動きをそろえなきゃいけないし、かわいく歌って踊ろうと考えていたら、どっちの腕が上か下かわからなくなっちゃうんですよ。1人だけ間違えると目立っちゃうので、一生懸命練習しました。

──歌についてはどうですか? レコーディングでかわいらしい声を出すのに苦戦はしなかったですか?

冨田 レコーディングではメンバーみんな1曲を通して歌うんですけど、イントロの「ちゅーする?」というパートは照れました(笑)。

──音源では鈴木さんが担当しているところですね。

鈴木 菜々風の「ちゅーする?」、聴いてみたい。

冨田 え! 聴かせないよ!(笑)

谷崎 私、「イコノイジョイ 2023」の開催期間に、後輩の≒JOYちゃんのメンバーから「かわいいセリフパートって言うときに照れてしまわないですか?」と相談されて(笑)、「恥ずかしいと思ったらさらに恥ずかしく感じちゃうから、曲の世界に入り込むようにしているよ」と答えました。

鈴木 確かに、恥ずかしがってたら「ちゅーする?」は言えないよね(笑)。

谷崎 レコーディングで川中子奈月心ちゃんが「好きかも」というセリフを言いながら照れていたのがとてもかわいかった(笑)。「恥ずかしい……!」って言いながら顔を赤くしていて、愛おしかったです。

谷崎早耶

谷崎早耶

蟹沢 「ちゅーする?」は私もかなり恥ずかしかったです(笑)。普段口にしない言葉なので、録音した声を聴いて、照れながら言ってる自分にまた恥ずかくなりました。

──鈴木さんは恥ずかしがらずに言えました?

鈴木 そうですね。レコーディングブースの向こうでスタッフさんが見ていることを意識すると恥ずかしくなっちゃうので、「今ここには私1人しかいない」と思い込んで集中しました。

谷崎 メンバーに聴かれるのも恥ずかしいんですよね。ひぃちゃんに私が録った5パターンくらいの「やだよ~…」というセリフを聴かれたときが一番恥ずかしかったです。

蟹沢 レコーディングではメンバーが順番にスタジオに入って録音していくんですけど、私が録り終わってブースから出たら永田詩央里ちゃんがいて、思わず「どこからいた!?」って聞いちゃいました(笑)。

冨田 そんなふうにみんなで試行錯誤したレコーディングでしたが、指原さんからは「曲に合った感じで歌えていたね」と連絡をいただきました。いつもの自分のイメージは残しつつ、どんなふうに今回の楽曲に合う歌い方をしたらいいだろうと考えながらレコーディングに臨んだので、とても安心しました。

日本武道館で夢を再確認できた

──6月には「≠ME全国ツアー2023『We shout "I am me."』」のツアーファイナル公演として、2日間にわたる日本武道館公演が開催されました(参照:≠MEが日本武道館をエメラルドグリーンに染めた日「夢って本当に叶うんだ」)。生バンド含め、スペシャルな演出が盛りだくさんでしたが、振り返っていかがですか?

蟹沢 ツアーを駆け抜けた先の日本武道館公演ということで、ファンの皆さんと積み重ねてきた絆や愛がぎゅっと詰まったライブにできたなって、当日ステージに立っていて実感しました。

「≠ME全国ツアー2023『We shout “I am me.”』」東京・日本武道館公演の様子。©YOANI / KING RECORDS

「≠ME全国ツアー2023『We shout “I am me.”』」東京・日本武道館公演の様子。©YOANI / KING RECORDS

谷崎 ≠MEが歩んできた4年間すべてをぶつけることができた公演だったと思います。日本武道館は決してゴールではないですが、メンバーみんなでいろいろなことを乗り越えてきたからこそ、このステージに立てたんだなと本当に感動しました。「『君と僕の歌』」に「約束さ 大きいステージに連れて行く」という歌詞があるんですけど、2日目では菜々風ちゃんが「大きいステージに連れてきたよ!」と歌ったんですよ。

冨田 「よかった!」って何度も言ってくれたよね。

谷崎 もう5回くらい伝えてるかもしれない(笑)。今も日本武道館公演の余韻が続いてます。

冨田 とにかくすべてが楽しい公演で、ステージからの景色を見て、この先の夢を絶対に叶えたいという気持ちが強まりました。夢を再確認できる場所でした。

──念願だった生バンドとのパフォーマンスはいかがでしたか?

冨田 とても気持ちが上がりました!

鈴木 「はにかみショート」では冒頭で菜々風がピアノの伴奏に合わせてソロで歌い上げたり、櫻井ももちゃんがドラムを披露する場面があったり、素敵な演出がたくさんあって。踊りながら「私、すごいアイドルしてる!」って心から思いました。こう言うのはまだ早いかもしれないですけど、アイドルになってよかったなって。そして、もっと上に行けるという自信が付きました。生バンドはほかの曲でも挑戦してみたいです。

「≠ME全国ツアー2023『We shout “I am me.”』」東京・日本武道館公演の様子。©YOANI / KING RECORDS

「≠ME全国ツアー2023『We shout “I am me.”』」東京・日本武道館公演の様子。©YOANI / KING RECORDS

冨田 次は演奏できるメンバーがさらに増えてるかも。

蟹沢 誰かがキーボードや、ギターを弾いたり。

鈴木 自分たちでバンドをできる日が来たりして(笑)。メンバーそれぞれ違う楽器を担当しよう。例えば、タンバリン!

冨田 タンバリンでもいいの?(笑) とにかく、日本武道館での櫻井ももちゃんのドラムはとてもカッコよかったです。

蟹沢 「≠ME全国ツアー2023『We shout "I am me."』」では新しい挑戦をたくさんさせていただいたので、今後もいろいろなことにチャレンジしたいです。大きい会場の中をワイヤーで飛んだり。

冨田 メンバー全員で飛びたい!(笑)

蟹沢 あと、ホールケーキみたいな形のセンターステージが回転したり。大きな指輪ケースからメンバーが登場するのはどうかな?

鈴木 夢が広がるね。