≠ME「天使は何処へ」特集 メンバー4人インタビュー+≒JOY手書きコメント|過去最高難度ダンスで身に付けた自信と“強さ” (2/3)

歌詞の言葉すべてが“強い”

──「天使は何処へ」では、ここまでお話しいただいたような強気で“辛口”なダンスによって、媚びない女性の姿が表現されていますが、歌詞の面での注目ポイントもぜひ教えてください。

本田 歌詞も言葉がすべてが“強い”んですよ。特に1番のサビの「『私は私』それでいい? 騙してないけれど 強気でごめんね」という歌詞は、自分にすごく自信がないと言えない言葉だと思うし、私もそんな女性になりたいです。歌詞全体を通して、自分のなりたい女性像が描かれているなって。この曲を聴いて、もっと自分を肯定できるようになりたいと思いました。

谷崎 私もこの歌詞のような強い女性に憧れます。特に好きなフレーズが、2番のサビ前の「(でも 最近ね) 自分で買ったの (好きだった) 憧れBAG」というパートです。おしゃれな強い装備って言うんですかね。中身の部分で強くなりたいのはもちろん、見た目の面でもそういうものが似合う女性になりたいなって思っています。

谷崎早耶

谷崎早耶

鈴木 わかる。それに、自分のことは自分が一番わかっているし、自分の機嫌は自分で取りたいですよね。私は自分へご褒美をあげることを大切にしているんですよ。がんばり続けているだけだと、いつか壁にぶつかってしまうと思うので、例えばお肉を食べたり、欲しいものを我慢せずに買ったりしながら日々をがんばるようにしています。「天使は何処へ」の歌詞を通して、今よりももっと自分を大切にしてあげたいと思いました。

冨田 私はこの曲を歌って踊っていると、自分が強くなった気がするんですよ。背中を押されているような気分にもなって。私は日々の中で「これでいいのかな……?」と考え込んでしまうタイプなんですけど、「天使は何処へ」に出会ってからは「自分は自分でいいんだ」と思えるようになったので、これからはまっすぐ歩いていける気がします。自信がすごく付きました!

きっといいグループになると確信した4年前

──さて、≠MEのお披露目会見が行われてから4年が経ちました。当時の写真を見るとメンバー全員緊張が表情に表れていますが、この頃と比べるとすっかりたくましくなりましたね(参照:=LOVEに姉妹グループ「≠ME」誕生、指原莉乃「今までとは違う自分を経験して」)。皆さんとしては、この4年間の変化をどのように感じていますか?

鈴木 “容量”がすごく増えたなと感じています。「24girls」と「24girls 2020」(2019年と2020年に開催された=LOVEと≠MEによる合同コンサート)で=LOVEさんの楽曲をたくさん覚えたときは、本当に頭がいっぱいになって。でも、去年の「イコノイジョイ 2022」(2022年7月に開催された=LOVE、≠ME、≒JOYによる合同コンサート)ではグループの曲をトレードしたり、シャッフルユニットでパフォーマンスをしたり、さらには昼と夜で構成が全然違ったりした中で、コンサートを乗り切ることができたんです。去年の「≠ME全国ツアー2022『もしこれが恋ならば君しか無理なんだよ』」では、公演ごとに変更点があっても対応できるようになったし、メンバー1人ひとりの覚える“容量”が多くなったんだと思います。それぞれが自分自身のことをしっかりコントロールできているというか、いつの間にかみんなアイドルとしてしっかり成長しているなって、ふと感じます。

冨田 鍛え上げられたからね。

鈴木 そうだね(笑)。いろいろな経験をさせていただいています。

鈴木瞳美

鈴木瞳美

本田 4年前のお披露目会見のときは緊張しすぎて、スタッフさんに「笑って!」ってずっと言われてました(笑)。自分としては「笑ってるつもりなのに」と思いつつ、自己紹介のときはマイクに心臓の音が入っちゃうんじゃないかと思うくらい鼓動が早くなってたのを覚えてます。でも、最近はライブ中のMCで1人でしゃべるときも、心臓がバクバクすることはほとんどなくなって、自分としてもそれはすごく大きい成長だなと感じています。初めて取材を受けさせていただいたときも、涙が出そうになるくらい緊張していたんですけど、今はしっかり受け答えができるようになりました。

谷崎 この4年間、メンバーとは家族よりも一緒にいる時間が長かったので、その中で「この子はこういうタイプなんだ」という発見もあって。仲もいいし、得意なこと、苦手なことを含めお互いをよく知っているからこそ、みんなで補い合えるグループなんです。お披露目の会見のときは、メンバーと“二度目まして”くらいでお互いのことをよく知らなかったんですけど、この4年間で団結力が強くなりました。このメンバーでよかったと思う瞬間がいっぱいあります。

──お披露目のときは、メンバー同士あまり話さなかった?

谷崎 オーディションに合格して、宣材写真の撮影があって、すぐお披露目という流れだったので、会見で話すことをみんな楽屋でひたすら練習していました(笑)。会見では隣が菜々風だったんですけど、菜々風はしゃべる項目が多かったので「大丈夫だよ、大丈夫だよ」といっぱい声をかけていた思い出があります。

冨田 そのこと、すごく覚えてます(笑)。記者会見というものも、≠MEのメンバーとして人前でしゃべるのも初めてで。しゃべる量が多くてとにかく緊張していたんですけど、会見が終わって裏に戻ったときにメンバーが私のことを囲んで「ちゃんと言えてたね」と声をかけて寄り添ってくれたのがうれしかったです。「このグループ、きっといいグループになる」と思った瞬間でもありました。忘れられない日ですね。

冨田菜々風

冨田菜々風

声援を聞いたことがない曲がたくさん

──この4年間の話で言うと、昨年始めに本田さんがセンターを務める楽曲「てゆーか、みるてんって何?」、通称「みる何」がTikTokでブームになったこともグループにとって大きな出来事だったと思います。ブームから約1年が経ちましたが、それによる影響を実感することはありますか?

本田 街中で「みるてんですか!?」と声をかけていただくことがありました! あと、≠MEファンの方とのイベントや、SNS上で「『みる何』のおかげで≠MEを知って推しメンに出会えました」と言っていただくことも多いです。「みるてん」ってあだ名を付けてくれたお母さんに対しても感謝の気持ちでいっぱいです。

本田珠由記

本田珠由記

──「みる何」のおかげで、もともと≠MEを知らなかったような層にもその存在が知れ渡るようになったんですね。

本田 そうなんです。学校の放送で「みる何」の音源が流れたことや、小学校の運動会のダンスで「みる何」を踊ったという話も聞いたことがあります。

谷崎 すごい!

──今年に入り、ライブでの観客の声出し、声援が解禁される動きが音楽シーン全体にありますが、2019年に活動を開始した≠MEにとって、コロナ禍前に発表した曲は「≠ME」と「君の音だったんだ」の2つのみ。「みる何」は声援ありの状況でまだ披露されてないんですよね(※取材後の3月31日に開催された「≠ME 4th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT」で不織布マスクを着用したうえでの声出しが解禁されたが、この公演で「みる何」は披露されていない。参照:≠ME、12人全員そろった4周年コンサート!メンバー復帰や武道館2DAYS決定に感激の涙)。

本田 ファンの方の「みるてん!」って声を聞ける日が来るのかな。すごく楽しみです。

左から谷崎早耶、冨田菜々風、鈴木瞳美、本田珠由記。

左から谷崎早耶、冨田菜々風、鈴木瞳美、本田珠由記。

鈴木 踊ってる側の私たちとしても、ライブがもっと楽しくなると思います。「みる何」以外にも、声援を聞いたことがない曲がたくさんあるんです。

──声援が入ることで、本当の意味で楽曲が完成するのかもしれませんね。

冨田 私たちの初オリジナル曲である「≠ME」の「好きだー!」と叫ぶところは、コロナ禍でずっと封印されてきたので、これからのライブのことを考えるとすごくワクワクしますね。ファンの方の声に負けないように、私たちも目一杯「好きだー!」と叫びたいと思います!