いつからかファンが「似てる」と盛り上がってた

──さっそくですが、お2人はネット上で「似てる！」と評判だそうですね。初めて会ったときの印象はいかがでしたか？

川越　最初にお会いしたのは「タカラモノ」のPV撮影現場だったんですけど、僕は「ああ、なるほど……」って（笑）。

ぽこた　僕は以前からテレビでよく拝見していたので「なるほど」っていうのはなかったんですけど……ただ実物のほうがすごくカッコいいなって。

川越　本当ですか？ やめてくださいよー（笑）。

ぽこた　アハハハハ（笑）。でも本当にそうだなって。

──PVの共演はぽこたさんからのオファーで実現したそうですが、ぽこたさんは以前から川越シェフと自分が似てると意識していたんですか？

ぽこた　いや、僕はそこまで意識してたわけじゃないんですよ。ただ、昨年末くらいから「川越シェフに似てない？」ってファンの人から言われることが多くなってきて。何かきっかけがあったわけじゃなく、本当にいつからかって感じなんですけど、僕がそれに乗って角度を少し似せた画像をTwitterに投稿したらさらに盛り上がってしまって（笑）。それでダメもとでお願いさせていただいたんです。

──川越さんは、そのオファーを受けたときどうでしたか？

川越　僕は素直にうれしかったし、ありがたいなあと思いました。初めてのことで緊張するし恥ずかしいっていう躊躇もあったんですけど、そもそも僕の仕事に対する考えに「毎年自分に負荷をかけて、しんどい思いをしていかなきゃダメだ」っていうのがあるんです。去年よりも今年、今年よりも来年……って。

──それで今回のような未知の領域に足を踏み入れた、と。

川越　そうですね。今までも毎年未知なるお仕事をさせていただいてるんですが、今回はその2013年版の第1弾ということで（笑）。まーでも実際やってみたら、ずいぶんしんどかったんですよ。本当に照れくさい！

ぽこた　ホントですよね（笑）。

川越　でも挑戦させていただけたことはすごくよかったです。僕はお仕事において正解不正解はないと思ってるし、お料理って何かを作って喜んでいただいたり、幸せな気分になっていただくっていうのが前提にあるので。その仕事の延長線上というか、ご協力レベルですけどこうしてぽこたさんのPVで料理を作って皆さんに一瞬でも楽しんでいただけたならうれしいなって。僕のシーンは完全にクスっと笑う部分の役割だと思うんですけどね（笑）。

誰も僕の歌は聴いてません！（笑）

──ぽこたさんは川越シェフとの共演が叶っていかがでした？

ぽこた　正直OKをいただけるとは思ってなかったのでビックリしました。あと僕、川越さんと似てるって言われるようになってから川越さんの出演番組をけっこうチェックしてまして。その中の発言を聞いてると、すごく自分と近い考えというか、通ずる部分があるなって思ってたんです。

──具体的はどんな部分ですか？

ぽこた　例えば今回の「タカラモノ」は応援してくださる方への恩返しのつもりで作ったんですが、僕が何万何千人といった人たちを相手にするときもちゃんと1人ひとりと100％向き合ってるからねっていうことを歌で表現してるんです。川越さんも以前、料理に対してそれに近いことをおっしゃってたんですよね。だから「タカラモノ」のPVは、僕が不器用ながらもそういう気持ちを伝えようとして、でもできなくて、川越さんに料理を教えていただくことでうまくいく……っていうストーリーを作ってみました。

──現場ではどんなシーンが印象的でしたか？

川越　僕は基本、ずっと恥ずかしかったです。後半の女性の肩を抱くシーンとか、あんなことまずやらないですし（笑）。ただ今だから言いますけど、途中から「これ、恥ずかしがってたら今日終わんないな」って思って。その感情をなんとか封じ込めてがんばりました。果たしてあれが正解だったのか不正解だったのか、いまだにわからないですけど。

ぽこた　いやいや、川越さんは本当にお上手でしたよ。NGも全然なかったし。それこそ、ライブも僕の替わりに出ていただいたほうがいいんじゃないか？っていうくらい。

川越　いやいや、何言ってるんですか（笑）。

ぽこた　当日説明を受けて、相当なムチャぶりにもあれだけ応えていただけて僕は本当に感激しました。素晴らしかったです！

──情報によると、ニコニコ動画でPVが配信されてから現時点（4月上旬現在）で再生回数35万回を突破したらしいです。

川越　えー!? それ、すごいですねー。うれしい！

ぽこた　ヤバいですよ。しかも弾幕はほぼ川越さんに対してのコメントで、誰も僕の歌は聴いてません！っていう（笑）。まあそれもうれしいんですけどね。