究極かつ最強のラーメン＆音楽とは？

──お2人にとって究極のラーメン、究極の音楽とは何なのかを答えていただいてこの対談を締めたいのですが……。

光村　うーん。究極かあ……我々はラーメンという文化を愛してるわけですよ。チャートやデータベースを作る感覚で、いろんなラーメン屋に足を運ぶし。あと究極の定義って時代によって変わっていくもんだと思うんですよね。だけど、いろんなところを行ったり来たりした挙げ句に戻る、ある意味での“究極の一杯”はあるんですよ。

庄村　みっちゃんと俺の現時点での“究極のラーメン”は一致してんだよね。あんなにいびつで、あんなにパンクで、あんなに愛すべきラーメンを食ったことがない。

光村　ないね。なんだかんだでラーメン屋で涙を流すってことは、あの店以外はあり得なかったし。じゃあ、せーので言いますか。

庄村・光村　「蓮爾」！

光村　あはははは（笑）。そろった。

庄村　すべてが究極なのよ。今のラーメン屋で当たり前になってる店内がキレイで、店員さんの接客もなっててっていうのとは真逆だから。

光村　ホスピタリティゼロだから。この前ひさしぶりに行ったら、今までは「自動ドアが壊れてます。手動でお開けください」っていう張り紙があったのが、昨日行ったら「手動です」って書かれてて（笑）。もう、そのパンクな感じがたまらないし、愛せる。味も鮮烈だし。

庄村　まあラーメンは「蓮爾」が今のところ究極ですけど、音楽については「日常生活の中でこれが必要だと思われるものでないもの」が究極な気がするんですよね。なくて死ぬわけじゃないけど、常に傍に置いておきたい存在。人生と並行して付き合っていくもの。手を伸ばせばいつでも手が届くもの。そういう意味で言うと、新曲「Adventure」のような曲が俺らにとっての究極なのかもね。

光村　それってカップヌードルじゃない？

庄村　正解！ チキンラーメンもそうかな。それくらい身近なものであるべきなんですよ。ドラムに例えるなら8ビートなんだよね。いくらトリッキーなビートを叩いても、一番必要とされるのは8ビートだし、歌モノでいえばメロディが大事だし。

光村　まさかこの対談がカップヌードルで決着がつくとは……。ただカップヌードルはお湯入れて3分でできるけど、あれが生まれるまでは長い苦労の歴史があったわけじゃない。そういう背景を考えると感動しない？ だからさ、リスナーのみんなにもさ、曲ができるまでに時間と労力がかかってるんだよっていうことを含めて味わい尽くしてほしいよね。

庄村　でもさ、スタンダードなカップラーメンの具材ってエビと謎の肉と卵だよ。そんな具の入ったラーメン食べたことないっしょ。

光村　ないない！

庄村　今やあれがスタンダードですけど、あの具材のバランスってすごいいびつで、すごいカッコいいなって。

光村　本来はいびつだけどスタンダードで、誰からも愛される。俺らの音楽における理想にも通じるでしょうね。

庄村　究極かつ最強のラーメンは日清ってことか……。

光村　ま、結論が出たところで、ラーメン食べに行きますか。

庄村　ですね。