MY HERO PROJECT|RIRYDAY&VIGUが描く“アイドル”ではない、新しいアーティスト像 (2/2)

RIRYDAYインタビュー

歌いながら思い出した“悔しかったこと”

──まずは、それぞれ自己紹介をお願いします。

SAKURA メインボーカルのSAKURAです。よろしくお願いします。アクロバットが得意なところがアピールポイントです。

MION MIONです。アニメやゲーム、マンガなど、日本のカルチャーが大好きです。

JURI 最年少のJURIです。みんなと違って歌とダンスは未経験ですが、何事も全力でがんばりたいと思っています。

AYAKA 最年長のAYAKAです。英語をはじめ、多言語を話せます。

NONOKA NONOKAです。関西出身なのでコミュニケーションが得意です。

MIRI MIRIです。2021年にはオーディション番組「Girls Planet 999:少女祭典」に桑原彩菜という名前で出演していました。このグループではMIRIという名前で活動しています。

──ライブ活動を精力的に行っているRIRYDAYの皆さんですが、9月6日にはプレデビューEP「RIRYDAY」をリリースしましたね。楽曲制作にJUVENILEさん、清竜人さんが参加するなど、バラエティ豊かな4曲が収録されていると感じました。それぞれ、推しの曲を聞いていってもいいですか?

SAKURA 私は「One More Time(Choose Life)」です。今までオーディションを受けたりして、アーティストになりたいという夢のためにがんばってきましたが、それをやっと叶えられるときがきた。まるで、そんな私たちのことを歌っているような歌詞なんです。レコーディングをしながら過去の悔しかったことを思い出してしまい、完成してみんなで聴いた瞬間には、涙が出そうになりました。

MION 私は「Heavy-hearted(トゥー・トゥー・トゥー)」推しですね。「素直になれないの」という、ツンデレな女の子の気持ちを歌ったラブソングです。何より清竜人さんが作る楽曲の世界観の中に、私たちRIRYDAYが登場できたことが夢のようでした。

SAKURA

SAKURA

MION

MION

JURI 私は「Uncool」。この曲が完成した日の帰り道に、誰かにとって大切な曲になってほしいと思ったんです。思い詰めてしまっている人の運命が、再生ボタンを押してこの曲が流れたら変わるといいなって。顔色を伺って周りに合わせる必要なんてないし、「好きなように生きて、自由でいいんだよ」という思いを込めました。

AYAKA 「about cha」です。曲調はもちろん、歌詞もピュアさがあって、恋愛の最初のムードが詰まっていてすごく好きですね。

NONOKA 私もSAKURAと同じく「One More Time(Choose Life)」です。特にサビの「輝く未来に近づいてる」は、まだまだ石ころのような原石かもしれないけど、いつか輝くときがくるんだ、という雰囲気を感じて。生意気かもしれませんが、自分たちと同じように夢を追っている人に共感してもらえたらうれしいです。

AYAKA

AYAKA

NONOKA

NONOKA

MIRI うーん、「about cha」か「Uncool」ですごく迷います……。でも、「Uncool」で! 「みんなと同じじゃなくて自由でいい」「ありのままでいいんだよ」というメッセージを伝えられる楽曲なんです。エンタテインメントの持つ不思議なパワーで、この曲を聴いた人を1人でも多く元気付けたい、と思いながら歌っています。

──きれいに分かれましたね。

MIRI ジャンルやコンセプトに縛られず、どんなときでもRIRYDAYらしさを出していきたいです。10月17日にEX THEATER ROPPONGIで行う公演「Finally!! The Hero Has Come Back To...」でも新曲やカバーコーナーを準備しているんです。これからも幅広い表現にどんどんチャレンジしていきたいですね。

──最後に、RIRYDAYとしての今後の目標を教えてください。

SAKURA 全世界の女の子たちにとっての思い出の1曲になるような曲を届けたいし、世界中のさまざまな方に、私たちの音楽をカッコいいと思ってもらえるようになりたいです。思いつめてダークな気持ちを持ってしまうときに、「そんなことはどうでもいいじゃん」って言ってあげられるようなカッコよさを突き詰めたいし、キーワードである「Uncool」には、同じ社会、同じ日常、同じ流行に“Uncoolさ”を感じてうんざりしている、同世代の女の子たちへのメッセージも込めています。ライブでも観てくれた人の心に何かを残したくて、10月17日に行われる公演の準備は今一番気合いを入れて行っています。一生忘れられない1日を、MY HERO PROJECTの全員で作りたいです。

JURI 私自身も日々いろいろな楽曲に助けられていて、音楽が持つ力は、人を救ったり人生を変えたりすることができると思っています。私たちの楽曲でもそのようなパワーを届けたいですね。「未来は私たち次第」という「Uncool」の歌詞の通り、人生を変えられるかどうかは自分次第ですが、背中を押してあげられるのがRIRYDAYの曲だったら最高だなと思います。

MIRI 私自身、たくさんのアーティストさんを観て「いつかこんなふうになりたい」という夢を持ったので、RIRYDAYも同じように、憧れられる対象になれたらうれしいです。そして楽曲やライブを通して「これは私のための音楽だ」と思ってもらえるような、誰かにとっての宝物みたいな存在になれたら本望です。

JURI

JURI

MIRI

MIRI

VIGU&RIRYDAY 合同インタビュー

RIRYDAYとVIGU、初対面

VIGU はじめまして。よろしくお願いします!

RIRYDAY よろしくお願いします!

SAKURA(RIRYDAY) めちゃくちゃひさしぶりだね!

HONO(VIGU) うん、番組が終わってからも会えてなかったもんね。うれしい!(ピースサインを送る)

AYAKA(RIRYDAY) いえーい!(ピースサインを返す)

──RIRIDAYの結成は今年7月に発表されましたが、RIRYDAYの皆さんはVIGUの結成をいつ頃知ったんですか?

SAKURA(RIRYDAY) 実はけっこう最近なんです。そうなんだ!ってびっくりしました。

NONOKA(RIRYDAY) グループとしてはこれが本当に初対面なので、なんだか不思議な感じですね。こうして再会して、一緒のプロジェクトで活動できることはなかなかないと思うので、すごくうれしいです。

──皆さんとしては、MY HERO PROJECTのどういった部分に期待してほしいですか?

HONO(VIGU) 私は何かの役目を果たしたり、誰かに何かを与えたりする存在がヒーローだと思っていて。表舞台に立つ私たちが果たすべき役目は、ファンの方々に愛されることだと思っています。それを前提に、音楽を通じて私たち自身を正直に表現したい。そして「アイドルはこうあるべき」という固定観念をぶち壊していきたいです。RIRYDAYとVIGUは曲やコンセプトは違いますが、2つが組み合わさることによって、実力もモチベーションも高め合えると思いますし、めちゃくちゃいいプロジェクトになる予感がしています。

MIRI(RIRYDAY) 私は「こんな女の子たちがいてほしかった」「こんなグループ初めて見た」と思われるような、新しいビジュアルや楽曲、映像、パフォーマンス、新しい作品を出し続けられたらいいなと思っています。世界中の方に愛されるプロジェクトにしていきたいですね。

──感覚的には、お互いのグループはどういう存在なんでしょうか。仲間なのか、はたまたライバルなのか……。

YUME(VIGU) 難しい部分もあるんですけど……ファミリーだと思っています!

「私はありのままでいいんだ」って思ってもらいたい

──10月17日には東京・EX THEATER ROPPONGIで2グループがそろったプロジェクトのライブ「Finally!! The Hero Has Come Back To...」が行われますが、見どころは?

HONO(VIGU) 10人で新曲を一緒にやったり、セッションしたりします!

AYAKA(RIRYDAY) 入れ替わり立ち替わりなのか、みんなで歌って踊るのか……まだ言えないこともたくさんあるんですが、楽しみにしていてほしいです。これから本格的に練習が始まっていくので、私たちも楽しみです!

RIRYDAY「Finally!! The Hero Has Come Back To…」告知ビジュアル

RIRYDAY「Finally!! The Hero Has Come Back To…」告知ビジュアル

──ありがとうございます。ではこれからどんなヒーロー像を目指していきたいか、1人ずつ教えてください。

YUME(VIGU) ステージやビジュアルなど、あらゆる面で今までの固定観念を壊すような、“このグループじゃないとできない”ものを見せていき、さまざまな方面から愛されるカッコいいヒーローになりたいです。私個人としてはダンスが強みなので、そういった面でグループを支えたいとも思うし、新しい世界を見せて、観てくれる方に自信を与えられるヒーローになりたいです。

MIRI(RIRYDAY) 私はこれまで、「今日は練習に行くから、モチベーションを上げるためにこの曲を聴こう」「悲しい気分だから、この曲に慰めてもらおう」というように、日常生活の中で何度も音楽に助けられてきました。今度は私が、世界中の人たちの日常にいい影響を与えられるような音楽を届けたいと思っています。偏見を吹き飛ばすような新しい世界観を見せつつ、「ありのままでいいんだよ」という勇気を与えられるヒーローになることが目標です。

AYA(VIGU) つらいときに励ましてあげられるようなヒーローを目指しています。私は幼い頃から芸能活動をしていたことで、学生時代にいじめを受けたことがあったんです。そんなときにTWICEさんを知って、アーティストを夢見るようになりました。TWICEさんに命を救われた……と言ったら大げさに聞こえるかもしれないですが、それくらいのレベルで、私にとってのヒーローだったんです。生きていると、楽しいことばかりが起きるわけじゃないし、むしろ困難に直面することのほうが多いと思います。そういうときに、私たちの活動とそこから発せられるエネルギーが、誰かが一歩を踏み出すきっかけになれたらいいなって。

NONOKA(RIRYDAY) 皆さんを救えるようなヒーローであり、「ライブに行くためにがんばろう」というような、たくさんの方々にとってのモチベーション的な存在になりたいです。

RARE(VIGU) 私はダンスを始めたのが高校生の頃で、周りより遅かったんです。「ダンスで食べていきたい」と話すと、周りから「絶対なれないよ」って言われて。でもそこであきらめず、専門学校にも通って、ここまで来られました。自分も日々の悲しい瞬間に音楽を聴いて励まされたり、救われたりしたので、今度は自分が助ける番。自分のパフォーマンスを観てくれる人に、勇気を与えられる存在になりたいです。

AYAKA(RIRYDAY) 2グループそれぞれのよさがあるし、異なるカラーのものを表現するからこそできることがあると思うので、その色を見せていくことで、「みんな違ってていいよね」と思ってもらえるプロジェクトにしていきたいです。

JURI(RIRYDAY) RIRYDAYとVIGUでそれぞれ伝え方は違うと思うんですけど、MY HERO PROJECTには、たくさんの人に最高の音楽とエンタテインメントを届けていきたいという思いが込められていると思っていて。いろんな表現をして、どんどん大きくなって、私たちにしかできない新しい音楽を発信していきたいです!

MION(RIRYDAY) 私は兄がいて、幼い頃からアニメ、マンガ、カードゲームなど男の子っぽい遊びばかりして、次男みたいな感じで育ったんです。「女の子は女の子らしいもの」「男の子は男の子らしいもの」という固定観念を壊して、「どんなものを好きだっていいんだよ」と私たちが先陣を切って伝えていけるような、憧れられる存在になりたいです。

HONO(VIGU) 何度かオーディション番組に出させていただいて、よく「実力はあるのにビジュアルが惜しい」と言われてきました。それまでも容姿のことでたくさん傷付いてきたし、顔を変えたいと思ったこともある。でも「正直、関係なくない?」って。好みなんて人によって違うし、私はこの顔が好きで、個性だと思ってる。今は外見について言われないくらい、実力を磨くようにしています。芸能人じゃなくても、容姿のことでいじめられたり、傷付けられている人も多いですよね。私は直接的に励ます言葉を投げかけたりはしないですけど、音楽を通して、「私はありのままでいいんだ」と思ってもらえるようにしたいです。日本人は特に繊細で、小さいことで傷付く人も多くて。私はそんな日本を変えられるくらいのヒーローになりたいし、このプロジェクトでそれを表現する音楽を作っていきたいと思っています。

SAKURA(RIRYDAY) 今の時代はSNSの影響などもあって、他人に嫉妬したり、多様性を受け入れられなかったり、マイナスな気持ちを抱えてしまう人もすごく多いと思うんです。もしどんなに強く打ちのめされても、私たちの作る音楽や全力のライブで「最高!」と感じてもらいたいし、一緒に前に進み続けられる存在……そんな唯一無二のヒーローになると、北爪さくらが証明します!

公演情報

Finally!! The Hero Has Come Back To...

2024年10月17日(木)東京都 EX THEATER ROPPONGI
<出演者>
RIRYDAY / VIGU(オープニングアクト)

2024年10月16日更新