My Hair is Bad PR

My Hair is Badが11月7日に約1年ぶりとなる新作CD「hadaka e.p.」をリリースした。今回音楽ナタリーでは、椎木の希望で彼が兼ねてよりファンだというウーマンラッシュアワーの村本大輔との対談をセッティング。長野駅で偶然にも出会ったという2人の初対面エピソード、お互いをどう思っているのか、村本から見たMy Hair is Badの音楽について語ってもらった。なお、お笑いナタリーでは2人が自身のスタンス、そしてメンバー、相方との関係性について語り合っているので、そちらもぜひチェックしてほしい。

取材・文 / TAISHI IWAMI 撮影 / 西槇太一

コイツは何者なんだ

──今はプライベートでも交流のあるお二人ですが、椎木さんは以前から村本さんのファンだったそうですね。

椎木知仁 村本さんが出演するテレビやラジオは細かくチェックしてますし、ライブもよく観に行きます。

語り合う椎木知仁と村本大輔。

村本大輔 去年田町でやった、キャパ100人くらいのライブにも来てくれてたんだよね? あれはまだ俺らが出会うちょっと前だったかな。誰か関係者を通して入ってくれたらよかったのに。

椎木 こっそり行ってました。本当に大好きなんです。

──お二人が初めて直接会ったのはいつですか?

椎木 初めて直接会って話をしたのは、その村本さんのライブの少しあと、2017年の11月です。僕が長野で弾き語りライブをやったとき。長野駅に着いて、次の電車に乗り換えるまでに少し時間があったんで辺りをブラブラしてたら、マスクはしてたんですけど、どう見ても村本さんがきれいな女性と歩いていたんです。それで、思い切って話しかけてCDを渡しました。そしたら、いきなり近付いてきたよくわからないバンドマンに対して村本さんは「じゃあLINEを交換して今度飲みに行こう」って。

村本 後ろからギターを持った怪しい男が付いてきてたので、これはヤバいと思って隠れるようにトイレに入ったんです。しばらくしてトイレを出てもまだ男がそこにいて、明らかに挙動不審。それで「昔からファンでバンドやってるんです」って話しかけられて、CDを渡されたんだよね。

──不審だと思ったのにも関わらず、その場でLINEのIDを交換したんですね。

村本大輔

村本 その場で軽くしゃべったときに、「音楽以外のバイトでお金を稼ぎたくない。だから、バンドの動きがないときにこうして弾き語りで回ってるんです」みたいなことを言ってて、それがすごくいいなと思ったんです。好きになっちゃって。僕も「やりたいことのために、これをしなきゃいけない」っていうのがモヤモヤするタイプだから。それで、家に帰ってから「こういう人に会ったよ」ってもらったCDの画像をTwitterに投稿したら、あっという間に2万リツイートくらいされたんですよ。「コイツは何者なんだ」って、びっくりしました。

椎木 村本さんはAbemaTVの番組でも、僕に初めて会ったときの話をしてくれたんです。しかもめちゃくちゃ面白く話してくれて。「やっぱりあのとき会った村本さんは本物だったんだ。さすがだな」って思いました。

──そして今日は公の場での対談。どんなお気持ちですか?

村本 僕みたいな人間はあまり人に好きって言われることはないんで、リアクションが難しいですね。お酒を飲んでたらまだいいんですけど。お酒飲みたいっすね(笑)。

──コーヒーしかなくて、すみません(笑)。お二人で飲んでるときに、お笑いや音楽の話もするんですか?

村本 けっこう話しますよ。でも、ここでするのは恥ずかしいな。

椎木 そうですよね。

「これは椎木くんの歌詞」ってわかる

村本 椎木くんは本当にピュアだよね。俺、いやらしいけど、今わざと「僕みたいな人間はあまり人に好きって言われることはない」って言ったのね。普通は「いやいや、何言ってるんですか(笑)」ってなることが多いけど、予想通り椎木くんは笑わなかった。俺は別に本気で面白いと思って言ったわけじゃないことに対して、相手も「ここちょっと笑うところだな」みたいな感じで笑うっていう、小手先で場を作るようなやりとりが嫌なんだよね。椎木くんは余計なものなく付き合っていける、数少ない大人だよ。

椎木知仁

椎木 ホントですか? すごくうれしいです。

村本 最初に長野県で会った「バイトするなら弾き語りして回る」って言ってた椎木くんのまま。雑味がない。それは今回の「hadaka e.p.」からも感じた。「微熱」の「顔がいいとか 頭いいとか 別にどっちでもいいけど」っていう歌詞とかまさにそうじゃないかなって。「椎木くん、思ってそうだな」って、めっちゃ納得した。いろんなアーティストの歌詞を並べてクイズにされても、「これは椎木くんの歌詞」ってわかる。紛れもなく“椎木くんの歌”がそこにある。

椎木 村本さんにそう評価してもらえたことは、すごく励みになります。僕らの音楽を聴いてくれる人が増えてきて、日本武道館とか大きな会場でもライブをやらせてもらえるようになって。最近はいろんな先輩と話すと、すごくロジカルな、歌詞とかテクニックの話になることが多いんです。「もっとこう演奏したほうがいい」「歌詞はこう書いたほうがいい」とか。僕は影響されやすいから、やっぱりそうしたほうがいいのかなって思いながら曲を作ることもあるんですけど、なんか違うんですよね。自分と曲の間の距離が開いちゃってるような。そんな自分をチューニングするために村本さんの話を聞く、みたいなところはありますね。

村本 俺もやり方をちょっと変えたほうが得だとか、(中川)パラダイスをもっとしゃべらせたほうがいいとか言われるんだけど違うんだよね。

椎木 どういうことですか?

村本 性癖みたいなもんだよ。どこで興奮するかなんて人それぞれ。人妻もののAVを観てて、俺はまさにそれを求めてるのに、「このエプロン、ちょっと変えたほうがいいよね」とか言われてもね。俺には確かな欲求があって漫才を作ってるのに、そこに手を加えてくる、みたいな。俺は人に対してそうはなりたくないなって思う。

椎木 僕は「そのエプロン変えたほうがいい」って言われたら、自分が揺らいで影響されちゃうから、村本さんに正してもらってます。