音楽ナタリー Power Push - 妄想キャリブレーション

妄想する6人組、恋する乙女の“MOSO EDM”でデビュー

筋肉天使でがんばり屋の胡桃沢まひる

──では桜野さん、胡桃沢さんについて聞かせてください。

桜野 まひるは筋肉天使です。最初は自分のことを天使だと言ってたんですけど、最近は筋肉キャラが天使キャラを上回ってる気がする。

胡桃沢まひる

胡桃沢 露出が多いからかな?

雨宮 どこでもプロテイン飲んでるからだよ(笑)。

星野 プロテイン飲んでるし、楽屋でいきなり筋トレをし始めるし。

水城 今の衣装はおなかが出てるので「ライブの前にパンプアップするといいんだよ」って急に腹筋を。

胡桃沢 腹筋はライブ前に欠かさずやってます。

桜野 あと英語力がハンパない。めちゃめちゃネイティブな英語なんです。ディアステージに海外の方が来ると、全ディアガールがまひるに対応してもらってます。ダンスも歌も、がんばるって決めたらがんばり続けます。特に歌はがんばってますね。この間イベントでまひるが歌ってるのを聴いたら、ほんとにうまくなったなって。歌に感情を乗せて人に伝えられるようになってると思いました。ダンスももともとうまいほうではなかったんですけど、ストイックにがんばってますね。

雨宮 まひちゃんとごはんに行ったときに、伊織が「まひちゃんはなんでもできてうらやましい」って言ったら、「違うよ、なんでもできるんじゃなくて、できないことが嫌なんだよ。だからがんばってるんだよ」って。素晴らしいなと思いました。尊敬してます。

胡桃沢 まひる、褒められるのが苦手で……(泣き出す)。

星野 まひるは超泣き虫なんです。この子、何かの感情が一線を越えるとすぐ泣くんですよ。

桜野 テレビのドキュメンタリー番組を観てて急に号泣したり(笑)。ほんと感情的、情熱的だよね。

現メンバーが入ってまとまっていった妄キャリ

──皆さんの個性がよくわかりました。では妄想キャリブレーションがこれまでどんなふうに変化してきたかを聞いていきましょう。結成は2013年3月ですね。まひるさんはスタートメンバーですが、最初はどんなグループでしたか?

胡桃沢 今とコンセプトが全然違いました。当時のメンバーはみんな、見てる方向もやりたいこともバラバラで。まひる自身も、最初はアイドルになりたいと思ってやってたわけじゃなかったんですよ。そんなバラバラな状態のまま3カ月が経って、羽咲、苗、にぁが入ってきました。

水城夢子

星野 うちらが入ったときも、まだみんなバラバラでした。

桜野 私は半ば強制的に加入させられたような感じでした(笑)。

胡桃沢 そのとき入ってきた3人がとにかく人見知りで。まひるは人見知りしないので話しかけたら「お疲れさまです……」ってネクラ丸出しな感じでした(笑)。

星野 そのあと2014年10月に伊織と夢子が入って。この6人になってからは仲よくなるまでそんなに時間がかからなかったですね。伊織は人見知りしないし、夢子はほんわかしてるし(笑)。あと、この6人になってから活動が増えたことで一緒にいる時間が長くなって。

桜野 昨年10月、全国ツアーが始まったときから仲が深まったなって感じてたんですけど、今年の5月に入ったあたりから、さらに距離が縮まったなと。まだ仲よくなっていってるんだっていうのを感じます。

雨宮伊織

雨宮 皆さんが思ってる以上に私たち毎日一緒にいるんですよ。それでもさらに一緒にごはんを食べに行ったりするくらい仲がいいんです。

桜野 昨日もLINEで夜中にやりとりしてました。夢子は寝てたんですけど(笑)。しょっちゅう6人で連絡を取り合います。

──メンバーの仲がより深まっていったきっかけはなんだったんですか?

胡桃沢 私たちの中で転機になったのは、昨年8月のシングル「幻想恋花火」をリリースしたタイミングです。たくさんレッスンしてリリイベも今までに以上にやって、フェスも出たりしたんです。初めて経験することがいっぱい詰まっていた時期ですね。そのときに6人の距離がググッと近くなって、10月の全国ツアーでさらに縮まりました。その状態で今年1月1日の東京・Zepp Tokyoのワンマンライブに挑んで……って培われた感じです。

──元旦のZepp Tokyoのワンマンはとてもいいライブでした。きちんとステップを重ねてメジャーデビューしたなという印象がありますね。

胡桃沢 私たちって、自ら「秋葉原の体育会系」と名乗ったりしてて、ディアステから生まれたヘンな子の集まりだと思うんですよ(笑)。そんな私たちを引き取ってくれるレコード会社さんが現れるなんて思ってもなかったから、すごくうれしいです。メジャーデビューっていうよりか、Sony Music Recordsさんっていう大切なパートナー、二人三脚する相手ができたって感じです。

星野 私たちの力だけじゃできなかったことを、ソニーさんに力添えをしてもらって、どんどん進化していけたらなと思ってます。

目指すは“妄想キャリブレーション”というカテゴリー

──最後にこれからどのように進化していきたいかを聞かせてもらえますか?

桜野 誰もが知ってる“妄想キャリブレーション”っていうカテゴリーを作りたくて。アイドルやアーティストさんの名前を出したときに、妄キャリ系って言われるような、おじいちゃんおばあちゃんでも知ってるようなグループになることが目標です。

双葉苗

双葉 今までは、アイドルが好きな方に向けて発信してたんですけど、これからはその方たちはもちろん、一般の方にももっと知ってもらえるように、ジャンルを確立していきたいなって思ってます。

水城 アイドルの中で争っていくんじゃなくて、ほかのアーティストさんと並んだときにも競え合えるグループになりたいです。

雨宮 フェスに出たときに、どこのファンの人にも受け入れられるアーティストさんっていますよね。そういうグループになりたいです。

胡桃沢 イメージとか偏見とかを全部壊せるのが妄キャリだと思うので。妄キャリがフェスに出て1000人観ていたら1000人全員に楽しいと言ってもらえるようになるのが目標です。私たちは、自分たちがステージを一番に楽しんでるので、みんなを巻き込んで、“楽しい”を増長させられたらいいなと思います。

1stシングル「ちちんぷいぷい♪」 2016年6月1日発売 / Sony Music Records
初回限定盤[CD+DVD] 1700円 / SRCL-9056~7
通常盤[CD] 1300円 / SRCL-9058
CD収録曲
  1. ちちんぷいぷい♪[作詞:加藤哉子 / 作曲・編曲:DJ'TEKINA//SOMETHING]
  2. 妄想プロミネンス[作詞:利根川貴之 / 作曲:利根川貴之、坂和也 / 編曲:Dr.Usui、坂和也 & Wicky.Recordings]
初回限定盤DVD収録内容
  • 「ちちんぷいぷい♪」Music Video
  • 「ちちんぷいぷい♪」Music Video Making
妄想キャリブレーション1st single発売記念ライブ~ちちんぷいぷい♪~
2016年6月17日(金)東京都 TSUTAYA O-EAST
妄想キャリブレーション(モウソウキャリブレーション)

妄想キャリブレーション

胡桃沢まひる、双葉苗、桜野羽咲、星野にぁ、雨宮伊織、水城夢子からなる6人組ユニット。東京・秋葉原のライブ&バー「ディアステージ」に所属し、2013年に活動をスタートさせる。2016年1月1日にZepp Tokyoにてライブツアーファイナル「LIVE TOUR2015/16元日~はじめてNIPPON♡ちゅYOUをちぇっくしました!~」を実施した。6月にSony Music Recordsから第1弾シングル「ちちんぷいぷい♪」を発表。