役者としてのLEO今井

──これまでの「ARISE」シリーズと同様、今作でも辻川幸一郎監督によるビデオクリップが制作されましたけど……今回もすごいインパクトですね。

高橋　これは僕も意表を突かれました。海外のサスペンスドラマみたいでしたね。

──ひたすら苦悩するLEO今井さんがくるくる回っているという（笑）。今回も基本的には辻川さんにお任せで？

小山田　うん。どういう映像にするかは僕も話し合ったけど、辻川くんが言うことに「いいね」って言うぐらいで（笑）。辻川くんから出たアイデアとしては、魂が離れていくところをコマ撮りで表現したいということで。コマ撮りは撮影が本当に大変で、最初は幸宏さんにも出てもらいたいって言ってたんだけど……。

高橋　体力的に無理（笑）。

小山田　幸宏さんをコマ撮りで3日間も拘束するわけにはいかないということで、一番若いLEOくんを（笑）。でもLEOくんは役者としていい顔してるんですよ。

──それはすごく思いました。役者、演者として素晴らしいなと。

小山田　辻川くんも言ってたんだけど、すごく役者っぽいいい表情をするんですよね。

高橋　役者って考えたときに、ゴンドウくんがやるわけにもいかないじゃない（笑）。LEOくんのあの独特な雰囲気はいいよね。ちょっとクリミナルな感じが。魂が分裂した感じが出てますよね。

小山田　LEOくんはスウェーデンと日本の精神をスプリットしてるところもあるだろうし、一番いいかなって。

METAFIVEの可能性と今後

──まずは1曲形になりましたけど、もし次に作るとしたらどういう曲になるんでしょうね。

小山田　今回はたまたま「攻殻機動隊ARISE」のテーマソングだったので僕が中心になってやりましたけど、このバンドはきっといろんな可能性があると思うので、もしこの先も曲を作るとしたら、ね。

高橋　別の人が先導する形でやれば、いろんなパターンができるかもしれない。責任を持つ人をそのときどきで変えていけば、案外早くできるんじゃないかな。

──できすぎるぐらいできる集団ですよね（笑）。1人ずつ主導で作っただけでも6パターンになるし。

高橋　今回が1つのモデルケースにはなったので、これで全員分やってみるのはいいと思うけど、それもどこかで絶対飽きるから（笑）。

──飽きたところからさらに何が生まれるのかも見てみたいです。

高橋　ひとまず年内はMETAFIVEとしてやってみようと決めたので、もしその後があるとしたら、同じメンバーだとしてもまた名前やコンセプトを変えてやるかもしれないですね。