苦しい時期を経て「輝き取り戻すんだ」
──しっかり答えていただいているし、大丈夫です(笑)。2曲目の「Let It Spin」は、エモーショナルなダンスナンバーですね。
アルバムの中で最初にレコーディングしたのが「Let It Spin」です。この曲はpal@popこと高野健一さんに作っていただいたんですが、この曲を聴いたときに自分が目指していたアーティスト像がさらに明確になったんです。曲調もそうですし、歌詞も今の自分の気持ちにすごく合っていて。グループ活動時代最後は私だけが半年間活動できない時期があったんですけど、そのときは挫折も味わったし、苦しい思いもして。でも、今はソロになって新しい目標に向かって進み始めて……そういうことを経て、今の思いをすべてぶつけられる歌なんです。「輝き取り戻すんだ」という歌詞は、まさに私の気持ちなんですよね。レコーディングの1発目がこの曲で、ホントによかったと思います。
──そうなんですね。ライブではもう披露されているんですか?
はい! ライブでの歌い方は披露するたびに少しずつ変わってきています。曲に対する理解が深まるにつれて、思いもどんどん増してきて。「この歌はこんなふうに伝えたい」という表現方法が明確になってきて、「ガーッ!」とがなるように歌うこととが増えてるんですよ(笑)。最初は「クールにカッコよく歌いたい」という気持ちが強かったんですけど、パフォーマンスしているうちに自分自身の感情が出てきたというか。
スイッチが入るとガオガオしちゃう
──楽曲によっていろいろなキャラクターの女の子を表現できるのも楽しいのでは?
そうですね。例えば「今夜はメイク・ミー・ラブ・ユー」はオラオラ系というか、すごく気が強い女の子が主人公で。「ラブレタくれてみ」「全力見せてみ」とか、かなり上から目線の女の子なので、ライブでもお客さんを睨むような感じで歌っていて、かなりガオガオしてますね(笑)。曲によって表情、目線、動き方などを変えることで、しっかり伝えたいなと思っています。
──ミディアムテンポの「Kotori」で歌われているのは健気な感じの女の子ですよね。憧れの人に対して、“あなたがいなくても、この世界で飛んでみせる”という決意を歌っていて。
手の届かない人に対して、「あなたのようにはなれないかもしれないけど、生まれ変わってがんばるから」と歌っているんですよね。私の中でこの曲に出てくる憧れの人は、マイケル・ジャクソンなんです。「クルッと回って」とか「キラッと止まって」とか、まさにマイケルのイメージで。私も小さい頃、「Bad」のPVのマネをして、革ジャンを着て踊ったりしてたので(笑)。
──なるほど。振り付けも自分でやってるんですか?
はい。ポイントとなる振りだけをしっかり決めて、あとはそのときの感情のまま自由に踊るようにしています。歌に支障がない範囲で、できるだけカッコいい振りを意識して。ソロになってからはハイヒールを履いて踊ってるんですよ。最初は歩くのもままならなかったんですけど(笑)、そこもがんばっていきたいなって。さっきも言いましたけど、私は小さい頃からヒップホップダンスをやっていて、小学校のときにEXILEさんのバックで踊らせてもらっていたんです。そのときの経験も生きていると思いますね。
──Meikさんにとっては、ステージに立っている状態が一番自然なのかもしれませんね。
「歌ってるときは別人みたいになる」とよく言われるんですけど、パフォーマンスしているとどこかでスイッチが入って、ガオガオしちゃうんですよ(笑)。歌ってないときは普通の高校生なんですけどね。でも、MCももっと勉強しないと……。曲のこともしっかり説明したいし、私自身のことも知ってもらいたいので。
自分のパフォーマンスを追求していく
──自分発信、自己プロデュースのセンスも求められますね。まず自分がどうしたいかを伝えないと始まらないと言うか。
そうですね。レコーディングも「こういうふうに歌いたい」「ここにハモリを入れたい」といろいろな意見を言わせてもらって、スタッフの皆さんと話し合いながら進めています。グループのときは歌割りがきちんと決まっていたので、そこは全然違いますね。ソロは自分で意見を言うのが当たり前なので。アルバムのジャケットにもこだわっているんですよ。初回限定盤はかわいらしいイメージで、私と同年代の方が手に取りやすいデザインになっていて。通常盤は音楽好きの人に気に入ってもらえるアートワークになっていると思います。
──そういった自己アピールって、もともと得意でしたか?
はい! 涙もろいところはあるんですけど、気は強いほうだと思うので。小さい頃から男の子の先頭に立って遊ぶような女の子だったし、グループのときも「次のライブではこういうパフォーマンスをしよう」「こういうことを届けよう」と自分から言うタイプで。リーダーではなかったんですけど(笑)、気持ちのうえではみんなを引っ張っていこうと思っていました。
──「Make It Happen」のリリースによって、ソロアーティストとしての活動はさらに本格化すると思います。将来はどんなアーティストになりたいですか?
「Make It Happen」は“実現する”という意味なんですけど、まずは自分のアーティスト像を確立したいですね。私の年代でこういうファンクミュージックをやっている人は少ないと思うし、そのうえで私の年齢だからこそ表現できることをやっていきたいなって。私が憧れているのは海外のアーティストが多いんですが、例えば「スーパーボウル」のハーフタイムショーに出演するような女性アーティスト……レディ・ガガとか、ビヨンセとか。彼女たちのライブ映像を見ると、あの大きな舞台で何万人からの視線を1人で受けながら、堂々と立ってるんですよね。それは本当にカッコいいことだと思うし、私もそういうアーティストを目指したいと思います。まずは自分にどういうパフォーマンスができるのか、しっかり追求したいですね。
- Meik「Make It Happen」
- 2017年7月26日発売
UNIVERSAL MUSIC / POWER PLAY MUSIC -
初回限定盤 [CD]
2000円 / POCS-9165 -
通常盤 [CD]
2000円 / POCS-1597
- 初回限定盤CD収録曲
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- LOVE ~愛はディスコ~ feat. Shingo(APOTHEKE)
- Let It Spin
- パーティーガールズ
- 恋するハート・ショット
- Kotori
- 今夜はメイク・ミー・ラブ・ユー
- Let's Go(ボーナストラック)
- 通常盤CD収録曲
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- LOVE ~愛はディスコ~ feat. Shingo(APOTHEKE)
- Let It Spin
- パーティーガールズ
- 恋するハート・ショット
- Kotori
- 今夜はメイク・ミー・ラブ・ユー
- In Da World(ボーナストラック)
- Meik(メイク)
- 幼少期からダンスを始め、キッズダンサーとして数多くのアーティストのミュージックビデオに出演。2013年9月にダンスボーカルグループJ☆Dee'Zのメンバーとしてシングル「Beasty Girls / Let the music flow」でメジャーデビューを果たす。約3年間の活動を経て2016年11月にグループを卒業した後、2017年にソロアーティストとしての活動を始動。7月にミニアルバム「Make It Happen」をリリースした。