ローカルアイドルが幅広い世代に愛される理由

──流川ガールズはアニメの中で「あぁ流川」を歌ってますよね。そしてひめキュンの岡本さんは「松山慕情」を歌ってます。地元ソングをローカルアイドルが歌う理由はなんだと思いますか？

岡本真依　地元ソングってお年寄りの方はみんななじみがあると思うんですよ。歌をきっかけに「あ、ひめキュンっていうんだ。この子たちは」って知ってもらえる。同い年ぐらいの子はひめキュンが地元ソングを歌うことで「地元にこんな歌があるんだ」って知ることができると思うんですよね。

──なるほど。あと、地元のバックアップありきで活動してるっていうのは流川ガールズとひめキュンの共通点ですね。

奥村真友里　ひめキュンはほかのグループよりも地元のバックアップが強いかなと思うんですよね。ローカルCMとかにもいっぱい出させてもらってたりしていてありがたいです。

菊原　地元のお祭りで「愛媛産には、愛がある。」ってロゴが書いてあるTシャツでパフォーマンスしたりもするんですよ。

河野　あとは商店街のはっぴを着てライブに出たりもしてました。

2学期になったら“ひめキュンになってた”

伊藤　突然なんですけど、ひめキュンさんはなんでこのメンバーが集まったんですか？

河野　ちょうど4年前くらいにオーディションがあって、それで決まりました。最初は8人だったんですけど、メンバーの脱退とかもあって、今はこの5人です。

谷尾　メンバー募集も地元の新聞とかテレビとかで告知されたんです。だから愛媛県民はみんなオーディションの存在を知ってて。

奥村　しかも夏休みの終わりに結果が発表されたので、2学期が始まったら急にひめキュンになってたんですよね（笑）。8月29日の新聞に写真がドーンと載ってて。教室に行ったらみんなから質問攻めにあいました。

伊藤　なるほど。ひめキュンは愛媛県民にとってはすごく知名度の高い存在なんですね。アニメではクラスメイトがライブを観に来てくれたりもするんですけど、そういうお友達はいますか？

奥村　ファンの子が同じ学校にいます。

伊藤　じゃあ「おはよう！」って普通に挨拶される感じですか？

奥村　そうですね。普通に学校では友達やし、ライブにも遊びに来てくれたりします。

ひめキュンにも“魚”の曲、あるんです

──ここからは曲の話を聞かせてください。オープニングテーマ「ミライファンファーレ」は小日向縁役の三澤紗千香さんと伊藤さんのかけあいが楽しい曲ですよね。あの曲の魅力ってどんなところだと思いますか？

伊藤　2人のハーモニーが一番の魅力ですかね。声質が全然違うので、歌う前は合わせたらどうなるのかなと思ったんですけど、できあがってみたらすごく聴きやすいポップな曲になりました。ユニットを組んでるからこその結束力がここで現れたかなって思います。

──アニメの中とはいえユニットですもんね。確かに2人の歌声はすごくマッチしてると思います。エンディングの「未来少女たち」は三澤さんに加えて、三ヶ月ゆい役の吉岡麻耶さん、名都借みらい役の水瀬いのりさんも歌ってます。4人で歌ってみてどうでした？

伊藤　こっちは「ミライファンファーレ」とはまた違う感じなんですよね。歌詞に「恋する乙女」ってフレーズが入ってたりするキュートな楽曲なんです。「ミライファンファーレ」はステージにあがってるとき、つまり流川ガールズとして活動しているときをイメージして歌ったんですけど、「未来少女たち」のほうは普通の女子校生の気持ちをイメージして歌っています。

──なるほど。確かに「未来少女たち」は「制服のスカート」って歌詞が入ってたりもして、学校生活をイメージさせる曲ですよね。じゃあ、アニメに出てくるゆるキャラ・魚心のキャラクターソング「魚心くんソング」については……。

岡本　うおうお♪ うおうお♪（突然歌い出す）

伊藤　（笑）。ありがとうございます。

河野　覚えやすかったので、もう歌えますよ。実はひめキュンも「おさかなラララ」っていう魚の歌があるんです。地元のスーパーの鮮魚コーナーで流してもらったりしてます。

伊藤　え、そうなんですか？

岡本　私たちのはちょっと難しいんですけどね（笑）。「魚」をいろんな国の言葉で歌うところがあって。「フィッシュ ユ サマキ フィスキュル♪」ってやつなんです。

伊藤　「魚心くんソング」よりちょっとオシャレな感じがしますね（笑）。