決起的な気持ちを言葉にすることで再確認したかった

──「DOUBLE DRAGON」はmayaさんが作曲したんですか？

maya　はい。さっき言ったように、ツアーの途中で曲作りすることが今までなかったんで、そういう制作のスタイルにも慣れていきたいなって思ったんですよ。なので、曲作り期間の最後の1週間でとにかく毎日なんか作ろうみたいなモードにして。そこでできた1曲ですね。タイトルに関しては2010年の終わりぐらいから元になるアイデアはあったんで、改めてその瞬間に思う「DOUBLE DRAGON」という言葉に対してのイメージと、それをLM.Cがやるんだったらこうだなっていうところを考えつつ、頭のイントロから作っていった感じで。

──インパクトのあるタイトルですよね。

maya　響き的にも好きだったし、なんかカッコいいなあってずっと思ってて。しかもLM.Cは2人組だし。2012年は辰年だし。まあ、もう終わるんですけど（笑）。

──間に合ってよかったですね（笑）。

maya　そうっすね。

Aiji　いいタイトルだよね。パンチあるし。

──タイトルの第一印象としては、2人のことをまず連想しますよね。

maya　よくよく考えるとすごく恥ずかしいですよね。なんか改めてそう言われちゃうと。急に恥ずかしくなってきた。

──自らを“DRAGON”と言ってしまう恥ずかしさですか（笑）。でも曲を聴くと、そこで描かれているのはLM.Cとファンとのつながりだったりして。それがすなわち「DOUBLE DRAGON」なんだなと思いました。

maya　まさにそれっすね。最初の気持ちとしては単純に我々2人のストーリーだったんだけど、2匹の龍がいるとしたらひとつは我々2人であって、もう片方は仲間や応援してくれるみんなの存在でもいいんじゃないかなって。

──その2匹の龍のつながりをふまえた上で、新たな決起をうながす内容になっています。

maya　うん。そこは特に意識したわけじゃないんですけど、自然とそうなりましたね。気持ち的には以前出した「PUNKY●HEART」（●は黒塗りハートマーク）の内容に近いというか。そういう決起的な気持ちをここで今一度、言葉にすることで再確認したい気持ちがあったのかもしれないです。まあ気持ちの切り取り方や主人公の雰囲気は違いますけど言ってる内容は別にいつもどおり。これぞLM.Cだなっていうことになりましたね。

──サウンドの雰囲気も手伝って、ライブでは大きなパワーを放ちそうです。

Aiji　お客さんとどうやって一緒に育てていけるのかが楽しみっすね。この曲はお客さんのノリとかテンション感でどんどん育っていくタイプの曲だと思うので。

アートワークで今この瞬間のLM.Cっぽさを出していければ

──ちなみに今回のアートワークを手掛けたのはファンタジスタ歌磨呂さんですか？

Aiji　そうです。いい仕事しかしないですね、あいつは。人間的にもすごい合うし、感じるものは近い。一緒に飲んでいても楽しいし（笑）。

──黄色の下地に黒でグラフィックが描かれているジャケットがインパクトあります。

Aiji　実はこれ、どの楽曲をシングルにするか決める前にもうできてたんですよ。アー写もそうなんですけど、で、曲が「DOUBLE DRAGON」に決まったときに、なんとなく全体として雰囲気合ってるねってことになったんですけど。うちらの場合、そういうこともたまにあるんですよね。バラバラに進んでいたものを、ひとつの世界としてまとめるのが得意な2人組なのかもしれないです（笑）。

──LM.Cはアートワークをものすごく大事にされていますよね。

Aiji　うん。俺もmayaもアートワークへのこだわりはすげえあります。で、根本的な美意識はすごく近いと思う。基本、わかりやすいものがとにかく好きなんですよ。グラフィックの色味っていう意味だけではなく、雰囲気としてコントラストが強いものが好き。

maya　自分たちの中にあるLM.Cっぽい感じをアートワークでも表現するのがいいと思うんですよね。それは過去やってきたもので見えてきたLM.Cっぽさっていうことではなく、今この瞬間のLM.Cっぽさを出していければなって。

Aiji　まあ今そう思えるのも過去があったからこそだけどね。デザイナーにさんざん口を出し（笑）、今までいろんなものを作ってきたからこそ。そうやってひと回りやってこれた感じがあるから、逆に今、ファンタジスタ歌磨呂には一切口を出さないんですよ。彼はものすごく自分の世界を持ってるから、そこに俺たちの世界をうまくぶつけることで面白いものができるんですよね。彼とやることでより広がってきた部分はあると思います。