Liyuu|上海出身、世界から注目を浴びるコスプレイヤーの挑戦

本当に夢が叶ったんだなあ

──先ほどもお話に出たラップパートが本作の大きなポイントになっていますよね。

まず歌詞を間違えないで歌えるようにしっかり覚えて。そのうえで気持ちよく聴いてもらえるようなリズムでラップすることをかなり意識しましたね。どうやったらプロのラッパーっぽく歌えるか、みたいな(笑)。ものすごく新鮮なレコーディングでした。

──普段からラップミュージックになじみはあるんですか?

いえ、そんなに聴かないんです。でも、完成したものは自分の想像以上のものになったなとは思うのですが、どうですかね?(笑)

──すごくかっこいいフロウで、心地よく聴けました。今度またラップの曲が来ても大丈夫そうですよね。

えー! そういう曲がきたときにはまた一から改めて挑戦します(笑)。

──日本語の発音ももう全然問題ない感じですよね。まったく違和感なく聴けました。

ありがとうございます! そこに関しては前回よりは成長できたかなって思います。とは言え、まだ歌詞をもらったときにわからない漢字があったりして、それをネットで調べなきゃいけない状況なので、まだまだ全然ではあるんですけどね(笑)。

──アニメはすでに放送がスタートしています。ご自身の曲が使われているエンディングはご覧になりましたか?

はい、観ました。もともと日本のアニメやアニソンが好きだったので、本当に夢が叶ったんだなあって改めて思いますね。すごく幸せです。

──「カルペ・ディエム」はミュージックビデオも素敵な仕上がりになっていますね。雪の中で撮影されたシーンがたっぷり使われています。

北海道で撮影したのですが、生まれて初めてあんなにたくさんの雪を見ましたね。寒いし、雪の中での撮影は大変でしたけど、合間にはスタッフさんやマネージャーさんと一緒に雪遊びをしたりして(笑)。それが楽しかったです。

──撮影中、ご自身の表情や動きで意識したところは何かありました?

アニメの物語自体に少し重さがあるし、今回は歌でもちょっとクールさが出ていたりもするので、MVでも笑顔を見せないようにすることを意識しましたね。真面目に歌っているイメージを表現しました。ただ、私自身はそういうちょっとクールな表情があまり得意じゃないんですよ。どっちかと言うと笑うほうが得意だったりはするので、そういう面でも1つの挑戦ができたかなとは思います。

SNSは大事な場所

──カップリングには「Cherish」というナンバーも収録されています。こちらはLiyuuさんのキュートさがたっぷり味わえる仕上がりですね。

大好きな人とデートすることを楽しみにして、いろいろな準備をしている女の子をイメージしながら歌いましたね。曲調も歌詞の内容もすごくかわいくて、少女マンガの世界のようだなって思いました。

──SNSがモチーフとして登場するラブソングですね。片思いしている相手の反応に一喜一憂してしまうっていう。

Liyuu

はい。SNSは私にとってファンの皆さんとつながる大事な場所なんですよ。たぶんSNSがなければ私の存在はまったく知られていなかったと思うし。なので、歌詞の内容はすごく理解できましたし、共感できる部分もたくさんありました。

──「Cherish」ではものすごく楽しそうな歌声が鳴り響いていますね。こちらのレコーディングはどうでしたか?

本当にその通りで。とにかく楽しい気持ちで歌いました。あまりあれこれ頭で考えず、心を軽くして曲に身を委ねることで、自然と楽しい気持ちになれましたね。この主人公の女の子は私とは少しタイプの違う性格でもあるので、そこは演技をするような感覚で、この子になりきって歌いました。

──楽曲ごとにいろんな人を演じられるのは楽しいですか?

楽しいです。それによって自分の中にもいろんな気持ちが出てきたりもするので。今後は優しい曲調の上で、自分の思いをしっかり伝えていくような主人公を演じてみたい気持ちもありますね。

──EDM以外の楽曲に挑戦したい気持ちもあるんですか?

あります。普段は中国の歌手のポップスやスローバラードを聴いたりすることも多いので、自分でもゆったりした曲調で感動してもらえるような曲も歌ってみたいと思っています。そういう曲は感情の込め方がすごく難しいとは思うのですが、挑戦してみたいなって。

Liyuuだからこそできること

──ここまでに日本で2枚のシングルをリリースしたわけですが、今後やってみたいことは何かありますか?

今やりたいことは、ファンの皆さんと会うこと。1stシングルのときのリリースイベント以来、直接会うことができていないんですよ。もう1年が経っちゃいますよね。

──SNSをはじめとするネットでのつながりを大事にされているLiyuuさんですが、面と向かってファンに会うことはやはりかけがえのないものでもあるわけですね。

はい。お互いにネットだけでは伝えきれない気持ちが対面だと伝えられると思うんですよね。そこに私はものすごく感動するので、やっぱり大事にしていきたいんです。とはいえ、まだコロナで難しい状況だとは思うので、オンラインライブとかも今後はやっていけたらいいなと思っています。

──ライブは楽しいものですか?

大好きですね。でも、今はまだパフォーマンスに対して余裕がないから緊張感がすごいです。ステージに立つと毎回、最初から最後までずっと緊張してます(笑)。安心してライブができるように、万全の準備をして臨むようにしたいですね。

──アーティスト活動とコスプレイヤーとしての活動がリンクしていくと面白そうだなと思ったりするところもあって。それってLiyuuさんだからこそできることですよね。例えば、ライブ中にいろんなコスプレをしたりとか。

えー、大変そう! 髪型とかメイクも変えないといけないので、それは無理だと思います(笑)。でもMV撮影のときにコスプレをするとかはいいかなって思ったりはしていて。そういうところに関しては自分なりのアイデアをどんどん出していきたいですね。どんなことができるのか、自分でも楽しみです。

──ちなみにコロナが終息したら日本で行ってみたいところはあります?

自分のCDが並んでいるところをCDショップに見に行きたいです。で、目の前で買ってくれる人のことをこっそり眺めます(笑)。

──声はかけないんですか?

絶対話しかけないです! 見てるだけ。恥ずかしいですから(笑)。