“家感”があった

──「Listen with」でファンと交流してみていかがでしたか？

kz　僕は中学の頃にずっと曲を流しながら友達とチャットをやってたことがあって。なんだか懐かしい感じがしましたね。

やのあんな　ホントに話してるみたいな一体感があって面白かったです。みんなが同じ音楽を聴きながら経験談とかを話したりするのがすごくそばにいるような感覚で。友達と話してるみたいでした。

kz　“家感”があったよね。

やの　そう！ 布団の中でチャットやってるみたいな感覚。

──お互いの選曲についてはどう思いましたか？

kz　やのが洋楽を聴くイメージがあまりなかったので、アリアナ・グランデとかテイラー・スウィフトをかけてきたのは少し驚きましたね。

やの　流行りの曲は聴いてるんですよー。

──どちらかと言えばkzさんが洋楽をかけて、やのさんが邦楽をかけるというイメージがありました。

やの　そう。だから私はkzさんがポピュラーな曲を流していたのが意外で。もっと誰もわかんないような曲ばっかり流すんだろうなって思ってたんです。

kz　いやいやいや。これはみんなで聴く企画だからさ。皆さんが知ってるであろう懐かしい曲を入れつつ、フジロッ久（仮）とか最近のバンドもかけてみました。

やの　一応考えたんですね！ 優しい選曲でした！

kz　「一応」って、ちゃんと考えてるよ！

──「Listen with」の最中にkzさんとやのさんがチャットを介して会話をしているのも面白かったです。

kz　隣にいるんですけどね。

やの　でも確かに家にいて家族とLINEで会話とかもあるしね。「ご飯できたよ」みたいな。

kz　LINEはチャットに近いものがあるからね。Skypeとかが出てきて一時期チャットって廃れていたんですけど、LINEや「Listen with」でチャットのような機能がまた使われてきたのは面白いと思ってます。僕からするとすごく昔の感じに戻った気がするんですけど、当時やっていた分やりやすいですから。

やの　いやー、もうチャットでkzさんと会話はしたくないですね（笑）。kzさんはタイピングが速いから悔しくて。

kz　もうちょっとタイピングを練習してきたほうがいいよ。

やの　iPhoneで文字を打つんだったら負けないんですけど。

kz　それなら次回はフリック入力でやろう。

春になると邦楽が聴きたくなる

──今回の「Listen with」のテーマ「新学期スタート！」に沿ってどういう曲を届けようと考えていましたか？

やの　やっぱり春ですから、何かが始まるようなワクワクする曲を届けたくて。ただかけたい曲がありすぎて、選ぶのが大変でした。本当は自分が大好きなサザン（オールスターズ）の曲をかけたかったんですけど、夏っぽい曲が多いからちょっと封印して。だから次回かけようと思ってる曲もたくさん見つけています。

kz　春になると僕は邦楽が聴きたくなるんですよね。夏や冬は洋楽が聴きたくなるんですけど、春とか秋の移り変わる時期を彷彿とさせる音楽が多いのは邦楽だと思うので。

やの　確かにそうかも。

kz　春と言えば学校ってイメージがあるから、学園モノのアニメ「ゆゆ式」の曲（「せーのっ！」）をかけてみたり。あとは始まりと言ったらサンボマスターかなって。

やの　サンボマスターの「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」は、この季節にピッタリでしたね。

kz　それと意外に思われたかもしれませんが、西野カナの「もしも運命の人がいるのなら」をかけられたのはよかったですね。メチャクチャよくできてる曲なので、この曲を聴いてもらいたかったんです。

「Listen with」はライブより能動的

──「Listen with」をやってみて、このイベントの魅力はどういうところにあると感じましたか？

やの　やっぱりファンとの距離がググッと縮まることだと思います。目と耳と手を使うから、集中すると思うんですよね。もしかしたらライブを観るより能動的になってる気がして。

kz　僕自身、やのの選曲で初めて知った曲とかがあって、やっぱり誰かが選んだ音楽を聴くのっていいなと思いました。世の中にはものすごくたくさんの音楽があって、誰かに薦められないと出会えないものっていっぱいあるんです。スマホやパソコンで気軽に参加できて、新しい音楽と出会えるってすごく魅力的だと思います。

やの　ただ街中で流れてるだけじゃ聴かないような曲も「これ、すごくいい曲だから！」って言われると、集中して聴くようになるんですよね。

kz　それとアーティストと面と向かった瞬間に何をしゃべっていいかわからない人ってけっこう多いと思うんですけど、「Listen with」は音楽をかけてるからチャットもしやすいんですよね。「懐かしい！」とか書くだけで、そこからコミュニケーションが生まれたりするわけですから。