ナタリー PowerPush - L.I.N.E
che:櫻井×HYBRID SENSEが起こしたロックな化学反応
ロックはそんなに聴いてないですね
──今でも当然R&B系はお好きで?
che:櫻井 そうですね。よく聴いちゃうのはそっちのが多いんで。
──HYBRID SENSEさんはやっぱりロックなんですか。
HYBRID SENSE そうですね。バンドを始めた当時はV系、特にhideさんに影響されて。でも今はもう雑食というか、好きなバンドとかにこだわりはないですね。もともとaccessさんや聖飢魔IIさんが好きだったり、洋楽ならLINKIN PARKとか。あと、とにかくライブハウスでいろいろな音楽を聴いてきましたからね。
──でもL.I.N.Eならこういう感じで行こうっていうこだわりはあったわけですよね?
HYBRID SENSE ありましたね。とにかくライブで盛り上がる曲をというのは意識してました。ヘヴィロックで速いテンポっていうか。
──今回いろいろな曲調の新曲を作られて、また作風の幅が広がった感じはありますか?
HYBRID SENSE はい。最初の頃はまだこだわりがあったんですけど、ちょっと凝り固まってきてるって思う部分があったんで。今回は曲げられる部分は曲げてみようと意識して、そういうところからは抜け出せたかなって思いはあります。まだ新曲はライブでやってないんですが、お客さんの反応が楽しみです。
──あとちょっと気が付いたんですが、L.I.N.Eってバラード曲が少ないですよね?
HYBRID SENSE そうですね。今回は2曲入ってますけど。「風と共に去りぬ」なんかも洋楽のヘヴィロックのイメージで作ったんですけど、お客さんはバラードと認識されてるみたいですし。特に毛嫌いしてるわけじゃないですよ。
とにかくライブに来てください!
──アルバムの最後には「Curious_Machine」のライブバージョンも収録されていますね。
HYBRID SENSE 「ライブがヤバいね」って言っていただけることが多いですし、自分たちも自信があるんで、前からライブ音源は入れたかったんですよね。ただ、今まで僕の機材ではCDに収録するレベルの録音をする環境がなかったんです。今回EXIT TUNESさんのイベントで録音した音源をもらえたので、ようやく収録することができました。
──今回メジャーデビューということで、初めて聴かれる方もかなり増えると思うんですけれども。そんな人に向けてメッセージなどはありますか?
HYBRID SENSE メッセージというのは特にありません。僕は音で表現するし彼女は歌で表現しています。むしろ聴いてもらって感想を聞きたいですね。で、楽しそうだと思ったらライブに来てほしいです。
──聴き手の判断に任せると。
HYBRID SENSE はい。例えば僕がすごくファンだったバンドのメンバーで、今はソロで活動されているアーティストさんがいるんですが、その方は「バンドをやっているときは何も楽しくなかった」ってインタビューで言ってるんですね。でも僕は当時のその方が作る作品が大好きで、逆に今はあまり好きじゃないんです。送り手と受け手では温度差があるんですよね。だから僕は受け手に対して「こう聴いて」とかっていうのは言わないようにしてるんです。どう聴いてもらってもかまわない。
──逆に聴き手の意見によって変えることもないと。
HYBRID SENSE 例えばバンドや2人ではなくそれぞれソロでライブに出て、と言われたら断りますし、自分たちの中でやりたいこととやりたくないことははっきりしています。でも、どんな反応や意見でももらえるのはうれしいので、それを聞いて反映することもあれば反映しないこともあるという感じですね。
──さて、いよいよ新作を引っさげてライブが始まりますが、何か抱負はありますか?
HYBRID SENSE 僕ら2人はもちろん、L.I.N.Eはサポートメンバー含めて全員ライブがやりたくてしょうがないやつばかりなんですよ。ギターは今ほかのバンドでボーカルをやってるのでギターを弾きたくてしょうがない。ベースも、動いてるバンドが今はL.I.N.Eしかないからライブがやりたくてしょうがない。とにかくライブに関してはうちらモチベーションがめちゃめちゃ高いんです。
──全員やりたくてしかたない(笑)。
HYBRID SENSE もっともっと本数増やしたいですね。あと、今年は今のところお呼ばれライブばかりなので、去年やっていた自主イベントを何とか年内にやりたいなと思っています。
──とにかくCDを聴いた人には「ライブに来てください」と。
che:櫻井 そうですね。ぜひライブに来て盛り上がってほしいです。
HYBRID SENSE 動画投稿サイト経由のお客さんは、ライブハウスでいきなり新曲を披露するよりも、サイトで予習してからライブで盛り上がりたいっていう方が多いので、今回はキッチリ予習して来てもらおうかなと。
──今後の活動は何か考えてますか?
che:櫻井 私個人は考えてないですね。そういうの考える担当はハイブリなので(笑)。
HYBRID SENSE もちろん活動は続けていくんですが、今僕ができることはこのアルバムで全部やっちゃったんで、次に進むにはいろいろ勉強や経験が必要かなと思ってて、現時点ではライブ以外何も予定はないですね。
──それだけ「Musa」っていうのは今の最大限の自信作ということですね。
HYBRID SENSE はい。これ以上はもう海外でレコーディングするとか、お金のかかることしか思いつかないですね(笑)。
──最後に読者に対して言いたいことがあれば。
HYBRID SENSE ライブ来い(笑)。
che:櫻井 ライブに来てほしい(笑)。
【7/3発売】 Musa / L.I.N.E 【クロスフェード】
収録曲
- Musa
- Don't wanna regret
- 言葉メテオ
- Light Mouth
- one-sidet love
- Call My Name
- Sherry -L.I.N.E Remix-
- 風と共に去りぬ -L.I.N.E Remix-
- イカロス
- カタチ
- Ah!!
- GAME
- Corruption Garden -ver. Musa-
- DANCE!
- Swallowtail
- ステラ
- Canvas
- lead is new emotion
- Curious_Machine -Live act-
L.I.N.E(らいん)
女性歌い手のche:櫻井と、ミキサーや奏者、ボカロPなどマルチに活動するHYBRID SENSEによる2人組ユニット。2010年4月にHYBRID SENSEのニコニコ生放送にて結成を発表する。10月には初のCD作品となるミニアルバム「dawn of new emotion」をリリース。精力的なライブ活動を展開し、2011年5月には「ニコニコ大会議 2011 in 台湾」で初の海外公演、2012年8月には東京・吉祥寺CLUB SEATAを皮切りに自主イベントを東京と京都で敢行する。2013年6月にはEXIT TUNESからニューアルバム「Musa」をリリースした。