僕らは「何を求められているのか」に気付いた
──AAAは全国ドームツアーの真っ最中ということでその話も少し伺えればと思うのですが、ファイナルを残すのみというところで、現時点での手応えはいかがですか?(取材は9月中旬に実施)
今回がAAAにとって初めて4つのドームを回るツアーなんですが、自分たちがその舞台に立つんだっていう実感がないまま初日を迎えたんです。なのでいざ初日を迎えたらほどよい緊張感の中で楽しむことができたし、自分を初めて客観的に見ることができた気がします。「自分は今こうやって見えてるんだろうな」とか「今自分がこうやってこの場所に立てているのは、こんなふうにがんばってきたからなのかな」って考えて。いつもは肩に力が入ってしまうんだけど、リラックスしながら自分のことをちゃんと見れていた感じで、ちゃんと言い聞かせられたんですよ。「お前、4大ドームに立ててんぞ」「じゃあ、別に恐がらないで楽しんだほうがよくない?」って。そういう感覚になるのは初めてでしたね。
──そうだったんですね。9月14日の東京ドーム公演を観させていただいたんですが、皆さんがなんだか普通のテンションで東京ドームでライブをしてる感じが、逆にすごいなと思っていました。
ホントにそんな感じです。「カチカチになるかな」と思ったら、メンバーみんなもすごいリラックスしてて、楽しんじゃってる感じがありましたよね。
──去年初めてドームに立ったとは思えないくらいのリラックスムードがありました。
あと、僕らは「自分たちが何を求められているのか」に気付いたので、それがよかったのかもしれません。これまでは自分たちから「僕らのグループってこういうグループです」みたいな主張を打ち出していたんだけど、今は「なるほど、みんなが欲しがっているものはこれだね」って、求められているものへのリアクションを返せていると言うか。
──それって、具体的に言うとどういった姿なんですか?
みんな、僕らの何も気取ってないところが好きなんだろうなっていうところですかね。あと、12年間も活動してきてみんな歳を重ねて、変にカッコ付けることがなくなりました。素を見せることが恥ずかしくないし、気取らなくても背伸びしなくても、等身大の自分をバンって出すことによってみんなが喜んでくれるということに気付いたので。もちろんメリハリを付ける意味でカッコ付けることはありますけど、それも背伸びしたカッコ付け方じゃなくて、今の自分たちの年齢に見合ったものが出せるようになってる。緊張しないし気取らなくてもいい。そんなムードがステージで出たのかなって思います。
AAAはAAAにしかならない
──新曲の「LIFE」についても聞かせてください。浦田さん的には、どんな曲に仕上がった印象ですか?
この曲をデモで聴いていた最初のうちは、「今僕らがこのポップな歌を歌ったらどうなるかな?」って思いがあったんです。でもサビのメロディが耳から離れないし、「やってみたい」とみんなで決めて。で、いざレコーディングをしてみたら「どんな曲を歌ってもAAAはAAAにしかならないんだな」って思ったんです。
──なるほど。
だからこの曲がフジテレビの月9ドラマ(「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」)の主題歌に決まったからといって、力むわけでもなく。ライブのときと同じで、この6人がバン!と歌うと、どんな曲でもAAAになるんだっていうのがわかったので……この曲が今までの集大成になっている、くらいの感覚で仕上げることができたんじゃないかなって思います。
──「何をやってもAAAにしかならない」っていうのは6人の中に確固たる核がある、ということですか?
そうですね。12年間やってきた中には迷いがあった時期もあるけれど、今、すごく全員が“一致してる”感じがあるんですよ。「こうしよう」って目標を話したりするわけじゃないんですけど、同じ方向を向いているな、というムードをたぶん全員が肌で感じてる。その感じは曲の中で表現できたんじゃないかなと思います。この曲が「LIFE」っていうタイトルでよかったなって思いました。
自分の「好き」を貫いて
──そして、ドームツアーを終えると浦田さんのソロの活動が控えているということで、こちらに向けての意気込みも聞かせてもらえたら。11月にはツアーが始まります。
ドームツアーを回りながら自分のソロツアーの準備もしているんですけど、「ホントにこの人歌が好きだな」って自分で思ってます(笑)。歌詞を考えたり……何かを考えることって面倒くさいなって思うことも時にはあるんですけど、それでも自分の力でやっているので(笑)。
──(笑)。
ソロであれグループであれ、自分が好きだからやっているっていう思いに変わりはないんだなと改めて気付いたので、ソロツアーもきっと楽しんで歌っていると思います。
──11月からのツアーは、今年の5月に始まったツアーの後半戦という位置付けなんですよね。
そうですね。前半と後半を比べるわけではないですが「もっとこうしたほうが楽しんでもらえるかも」とか「こんな要素があったらいいかも」と発見したところは改善していきたいし、あとはやっぱり、ソロアルバムを背負ってのツアーなんで……リリースから期間が空いたことによって、自分で書いた曲ではあるけれど、自分自身の受け取り方が変わっている部分もあると思うんですよね。だからきっと違う歌い方もするだろうし、自分では変えてないつもりでも、前半と後半では全然同じ曲に聴こえない、なんてこともあるかもしれません。楽しみにしていてほしいですね。
──ありがとうございます。では最後に話が戻りますが、今回のコラボアイテムをチェックしてくれる皆さんにメッセージをお願いします。
僕は本当に好きなものが変わらない人間なんですけど……きっと皆さんにも絶対、何か1つや2つ、ずっと好きなものってあるんじゃないかなと思うので。他人になんと言われようと、自分の「好き」を貫いてほしいですね。好きな服を着て、好きな音楽を聴いていればきっと楽しいと思うので! そんな思いを受け取ってもらえたらと思います。
- 浦田直也(ウラタナオヤ)
- 男女6人組ユニット・AAAのメンバーとして、2005年9月にシングル「BLOOD on FIRE」でデビュー。2012年末には3年連続となる「第54回 日本レコード大賞」優秀作品賞受賞、「第63回 NHK紅白歌合戦」出場を果たす。ソロアーティストとしては2009年1月にアルバム「TURN OVER」を発表。
2010年12月にはURATA NAOYA featuring ayumi hamasaki名義でシングル「Dream ON」をリリースした。ほかにもMay.JやINFINITY16、傳田真央とのコラボ楽曲を発表するなど、積極的にソロアーティストとしても活動を展開。2017年4月にはアルバム「unlock」をリリースした。
- urata naoya LIVE TOUR 2017 -unlock-
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- 2017年11月1日(水)愛知県 愛知県芸術劇場大ホール
- 2017年11月6日(月)大阪府 NHK大阪ホール
- 2017年11月10日(金)千葉県 舞浜アンフィシアター
- LEGENDA(レジェンダ)
- ''TOKYO STREET MODE''を標榜し、 モードとストリートの垣根をまたぐカルチャー要素の強いスタイルを提案するユニセックスブランド。