ナタリー PowerPush - knotlamp
新体制で心機一転 4人で次のステージへ
バンドが持っているポテンシャルを見せたかった
──勢いがあってストレートな今作ですが、最後の「時の行方-meets classic-」だけは打ち込みも導入したバラードで、全然違う雰囲気ですよね。
KEIT これは既発曲のリアレンジですが、いつか違う形で発表したいと思っていたんです。今回はシングルだしちょうどいいと。今作は僕ららしい勢いと、あとバンドが持っているポテンシャルを見せたかったんです。こういうものも持ってるバンドなんだよって。それを最後に入れたのは、やっぱり次に向かうためですよね、僕らにとっても聴き手にとっても。これを最後に入れることによって、次の作品でもっと広がっていくことを予感させる。今作もそういう意味では次への懸け橋で。
──アレンジはどういうふうに？
AKIHIKO まずKEITが作ってきて。僕は最初イメージが湧かなかったんだけど、KEITが作ってきたものを聴いて、これはカッコいいって。上モノのあるアレンジなので、ドラムは余計なことはしないでリズムをきっちり刻めばいいって思いました。そこで気付いたことなんですけど、今までは曲を聴いたら「ドラムはどういうふうにやろうか」って自分の演奏のことをまずは考えていたんです。でもこの曲を聴いたとき、自分のドラムのことより曲のことを考えていたんですよ。もう、ドラムは必要なとこだけでいいって。自分の演奏のことを考えるのは大事なことですが、アレコレと余計なことを考えていくと曲の良さを削ぐ場合もあって。それよりも、曲そのものをどう活かすか。それがこの曲によって改めてわかった気がします。
──うんうん。さっき私「KEITさんは完璧主義っぽい」って言いましたけど、そういうKEITさんを、実はメンバーがうまくコントロールしてるんじゃ？
KEIT 実はそうなんですよ。じゃないと僕はずっと作ってますから。「もっと良くなるんじゃないか」って考えて終わらないと思う（笑）。それをメンバーが止めてくれる。僕1人だったら考え込んだり、どこまでも突っ走っちゃうから（笑）。
AKIHIKO 僕らは「大丈夫だから、これは絶対いいから」って（笑）。
KEIT それがバンドらしさというか。僕はいい曲を書くってことを自分に課してるんですが、それだけだったらソロでもいいのかもしれないけど、そこにメンバーの演奏やバンド感があって、knotlampならではの曲になるんですよね。
安心感とプレッシャー
──では改めて今作の感想を。
KEIT 本来の持ち味の一番太い部分が出てきたと思います。3曲でそういうとこを出して、4曲目は真逆なクラシカルなアレンジにして。次のアルバムはそれが混ざったものになるはずです。今作は先を見ながら、アルバムを見据えながら作ったんです。
──では、今まさにアルバム曲を作っている最中？
KEIT ガンガン作ってます。もうすぐレコーディングですし。追い込みです。だから顔色が悪いでしょ（笑）。
──でも明るいですよね。声のトーンが明るい。
KEIT あ、そうですか？ まあ、いい曲が出揃ってるし、いい感じです。今までで一番いい作品を作ろうって気持ちは常にあるし、だから必死ではあるんですが、でもメンバーが揃ったから気持ちの上で安心感はありますね。作業する上での苦しさみたいなのは今までと一緒だけど、根底に安心感がありますから。同時にメンバーが変わったからこそのプレッシャーもありますけどね。でもそれが充実感になっていて。いや、充実感ってものは最後になって初めて感じるもので、作っている最中は充実感はわからないんですけどね。でもそこに向かっていく気持ちが、なんか安心というか。
──いい感じなのが伝わります。どんな感じのアルバムになるのかは……まだ言えませんよね？
KEIT 自分ではまだわからないんですけど、芯がありつつ幅広いものになると。曲は、このシングルから2曲収録する予定で、あとは全部新曲です。やっぱりメンバーが揃ってスタートって意識はすごくありますから。ホントにね、環境も変わったし緊張感はありますね。いろんな人が関わるから責任もある。その期待に応えていくのが自分たちでも楽しみで。
収録曲
- Across my world
- Unbeaten path
- Back to Zero
- 時の行方 -meets classic-
「Across my world」PV
knotlamp
「Across my world TOUR 2012」
- 2012年7月3日（火）
- 大阪府 梅田Shangri-La
OPEN 18:30 / START 19:00
ゲスト：B-DASH / FATPROP - 2012年7月5日（木）
- 愛知県 名古屋池下CLUB UPSET
OPEN 18:30 / START 19:00
ゲストあり - 2012年7月6日（金）
- 東京都 代官山UNIT
OPEN 18:30 / START 19:00
ゲストあり
料金：前売 2800円 / 当日 3300円（全公演共通・ドリンク代別） 発売中
knotlamp（のっとらんぷ）
2007年にLD&K Recordsより1stミニアルバム「Blind Side」をリリース。数多くのロックフェスやライブイベントに出演し、メロディアスな楽曲と強力なライブパフォーマンスで注目を集める。メロディックパンクシーンを牽引する存在としての期待が高まる中、2010年9月7日に2ndフルアルバム「Dot of the Galaxy」を発表。2011年8月の「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2011」ではWING TENT最終日のトリを務めた。2012年1月にはMAHIRO（G）が正式メンバーとして加入し、6月6日にImperial Records移籍第1弾となるニューシングル「Across my world」をリリース。
