映画「家族のはなし」|岡田将生が“バンドマン”になるまで

ライブシーンでは3人の視線に注目

──そんなバンド好きな岡田さんが演じるからこそ、「家族のはなし」はリアリティがあるんですね。演奏シーンだけでなくて、苦悩するシーンや怒るシーンなども。

そうだとうれしいです。もし実際にバンドマンが観たら「もっとちゃんとやれ」と思うと思うけど(笑)。

──そんなことないと思いますよ。先ほど演奏シーンのお話を伺った際、バンドメンバーみんなで合わせて、息が合っていくとどんどん楽しくなったとおっしゃっていましたが、実際に金子さん、佐藤さんとスタジオに入って練習するなんてことはあったんでしょうか?

撮影に入るちょっと前に数日、3人でスタジオに入りました。撮影期間が短かったのでパッと散っちゃいましたけど、楽しかったです。2人共若いから一緒にスタジオにいたら「若いっていいなあ」と思いました。

「家族のはなし」 「家族のはなし」

──いやいや、岡田さんも若いじゃないですか。

2人はまだ20代前半だからとにかく勢いがあって。だから演奏シーンでも「群青」は特に演奏しやすそうだった。

──3人で「この曲はこういうふうに演奏しよう」といった話し合いはされたんですか?

「群青」は楽しくやろう、「橙の行方」は噛み締めながらやろうという話はしました。映画のクライマックスでもあるから、気持ちを込めて、3人でアイコンタクト取りながらやるというのは意識しました。

──映画を観る方には、そのあたりにも注目してもらえるとより心情が伝わるかもしれないですね。ここまで音楽に焦点を当ててお話を伺ってきましたが、最後に「家族のはなし」の、音楽以外の見どころを教えてください。

劇的に何かが起こるわけでもなく、普遍的なストーリーなんですが、実家や親のありがたみとか温かさを感じられる映画だと思います。最近実家に帰ってない方や、あまり家族に連絡を取っていなかった方が、この映画を観て「ちょっと電話をしてみよう」とか「ひさしぶりに実家に帰ってみようかな」と思ってもらえたらと思います。観終わったあと、温かい気持ちのまま劇場から出てほしいですね。

岡田将生

サイダーガールからのコメント

Yurin(Vo, G)

今回、主題歌だけでなくインディーズの時の楽曲も取り上げてくださるとお話を頂き、とても光栄でした。岡田将生さん、金子大地さん、佐藤寛太さんに演奏して頂くシーン、自分達の楽曲ということもあり、とても心に残りました。撮影期間も短かったとお聞きし、その中で曲を覚えてくださって本当に凄いなと思いました。心の内、重なる部分、我々も周りのたくさんの方々に支えられて続けられているんだなと改めて思いました。サイダーガールの音楽が映画に少しでも力添えできていたら幸いです。素敵な作品をありがとうございます。

(G)

「家族のはなし」映画主題歌のお話を頂いてから鉄拳さんの原作を拝見し楽曲制作を始めたのですが、ハートフルで暖かい作品に寄り添える楽曲に仕上がったと自負しています。
僕自身田舎から上京してバンドを生業としているので、映画を観終わってすぐ家族の顔が一番に浮かびました。実家に帰省した際に父親がサインしてくれと僕たちのCDを沢山持ってきてくれた事が本当に嬉しかったり、日頃から家族が応援してくれる環境で良かったなと改めて思いました。
そして岡田将生さん達が僕たちの楽曲を演奏している姿を観れば、ああ僕がこの楽曲で伝えたいものはコイツなんだって分かるはず。本当に素敵な作品に携われて光栄です。

フジムラ(B)

主題歌のお話を頂いた時、自分たちがこんなに大きな作品に力を添えることができる喜びやプレッシャーなど、様々な感情がぐるぐると心のなかを巡っていました。
鉄拳さんの原作、そして完成した映画を拝見したとき、意地を張って家族からの優しさを素直に受け入れられない主人公の姿を見て「今の自分にそっくりだなぁ」と胸が苦しくなりました。
そして、サイダーガールの楽曲を演奏するシーンに自分自身を投影して涙しました。
「帰る場所」があるということを教えてくれたり、家族への愛情や感謝などを考え直すことができた作品だと思いました。
是非、劇場に足を運んで観てください。

サイダーガール
サイダーガール
動画サイトを中心に活動していたYurin(Vo, G)と、Vocaloidを使用して音楽活動を行っていた知(G)、フジムラ(B)が2014年5月に結成したバンド。同年7月に東京・下北沢CLUB251で初ライブを開催し、チケットは即日ソールドアウトした。2015年6月、1stミニアルバム「サイダーのしくみ」をライブ会場限定でリリース。2016年2月には2ndミニアルバム「サイダーの街まで」を発表し、初の全国ツアーを開催した。同年10月から行われた、東京・UNITでの初ワンマンライブを含む全国ツアーのチケットは全公演完売。2017年7月にシングル「エバーグリーン」でメジャーデビューを果たし、10月に1stフルアルバム「SODA POP FANCLUB 1」を発表した。2018年3月に映画およびテレビドラマ「兄友」の主題歌「パレット」、6月にMBS・TBS系ドラマ「覚悟はいいかそこの女子」の挿入歌「約束」をそれぞれシングルリリース。11月に映画「家族のはなし」主題歌の「dialogue」も収録した2ndフルアルバム「SODA POP FANCLUB 2」を発売した。
ツアー情報
サイダーガール TOUR2019 サイダーのゆくえ -SPACESHIP IN MY CIDER-
  • 2019年2月3日(日)北海道 cube garden
  • 2019年2月9日(土)香川県 DIME
  • 2019年2月11日(月・祝)広島県 広島セカンド・クラッチ
  • 2019年2月17日(日)宮城県 仙台MACANA
  • 2019年2月23日(土)新潟県 CLUB RIVERST
  • 2019年2月24日(日)石川県 vanvanV4
  • 2019年3月2日(土)岡山県 PEPPERLAND
  • 2019年3月3日(日)福岡県 BEAT STATION
  • 2019年3月9日(土)大阪府 BIGCAT
  • 2019年3月10日(日)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
サイダーガール TOUR2019 サイダーのゆくえ -SPACESHIP IN MY CIDER- FINAL
  • 2019年3月24日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
「家族のはなし」
2018年11月23日公開
「家族のはなし」
あらすじ

リンゴ農園を営む優しい夫婦の一人息子・拓也。スポーツで神童と呼ばれた幼少期に怪我をし、大学生活の傍らで熱中していたバンド活動もうまくいかず。うまくいきかけてはつまづくことを繰り返す自分に苛立つ拓也は、田舎でりんごを愛し育てることにすべてを注ぐ父親をいつしか疎ましく思うようになっていた。そんなある日、夢破れてひさしぶりに里帰りした拓也は、“父親が大好きだった頃の自分”と出会う。わがままで身勝手な自分を黙って支えていてくれた家族のありがたみ、そして彼らから注がれていた愛情に気付いた拓也にささやかな奇跡が起こる。

出演:岡田将生 / 成海璃子 / 金子大地 / 佐藤寛太 / 水田信二 / 渡辺憲吉 / 財前直見 / 時任三郎

監督:山本剛義

脚本:青塚美穂

音楽:遠藤浩二

アートディレクター:鉄拳

主題歌:サイダーガール「dialogue」

原作:鉄拳

岡田将生(オカダマサキ)
1989年8月15日生まれ、東京都出身。2006年デビュー。2009年には「重力ピエロ」「ホノカアボーイ」などでの演技を評価されブルーリボン賞新人賞を受賞する。そのほかの出演作に「天然コケッコー」「宇宙兄弟」「秘密 THE TOP SECRET」「銀魂」など。2019年5月には舞台「ハムレット」、8月には舞台「ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~」にて主演を務める。
サイダーガール「SODA POP FANCLUB 2」
2018年11月28日発売 / Universal J
サイダーガール「SODA POP FANCLUB 2」完全生産限定盤

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4500円 / UPCH-7469

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収録曲
  1. アクセル
  2. サテライト
  3. パレット
  4. 化物
  5. ぜったいぜつめい
  6. 最終電車
  7. ミスターデイドリーマー
  8. スパイス
  9. dialogue
  10. スーパーノヴァ
  11. 約束