Karin.「私達の幸せは」インタビュー|変化を遂げた20代初アルバム、ゆかりの4名のコメントも (3/3)

Karin.ゆかりの4名が語る魅力

関取花

関取花

アルバム「私達の幸せは」を聴いて

Karin.ちゃんの書く曲は、砂浜に落ちているガラスの破片みたいです。キラキラしているけど、なんだかとっても危うくて、放っておけなくて、そっとポケットに入れて持ち帰りたくなる。誰にもわかってもらえなくていいから、なかったことにはしたくない、自分だけの悲しみとか喜びが、そこにはたしかにある気がするんです。そういうものを時に傷つきながら、でも丁寧に拾い集めてできたのが、このアルバムなんじゃないかなと思いました。

私が感じるKarin.の魅力

何かをずっと抱えているところが素敵だなあと思います。歌詞を読んでいても、本当の気持ちを“君”に完全に伝えることはほとんどなくて、でもだからこそ溢れてくる思いや、残り続ける虚しさがちゃんとそこにある。でも同時に、そんなKarin.ちゃんがいつかすべてを手放して、「私の幸せ」だけを考えられる時が来たらと思うと、それもとっても楽しみだったりします。これからもたくさんの曲が聴きたいです。またご飯行こうね!

プロフィール

関取花(セキトリハナ)

1990年生まれ、神奈川県横浜市出身のシンガーソングライター。幼少期をドイツで過ごし、日本に帰国した後の高校時代より軽音楽部で音楽活動を始める。2019年にミニアルバム「逆上がりの向こうがわ」でユニバーサルシグマからメジャーデビュー。2020年3月に2ndミニアルバム「きっと私を待っている」、11月に初のエッセイ集「どすこいな日々」を発表した。2022年7月にメジャー2ndフルアルバム「また会いましたね」を発表。2023年2月にワンマンライブ「年始だョ!全員集合2023」を行った。

TomoLow

TomoLow

アルバム「私達の幸せは」を聴いて

大人になっていく等身大の姿をストレートに感じられる作品でした。それぞれ受け取り方や思いは違ったとしても、感情や重い悩みの過程は誰しもが味わうと思いますが、そんな瞬間に寄り添ってくれるような曲達です。produceする際も内面に向き合った時の明確に言語化できないフワッとした気持ちを感じられる音作りを意識しました。

私が感じるKarin.の魅力

寄り添ってくれるような歌声がとても魅力的です。一間の部屋やストリートな空間で自分に語りかけてくれるような歌声は、produceの際には重ねたりせず、1本でストレートに聞かせたくなりました。そしてKarin.さんの人柄です。決して陽ではない笑 でも陰でも無く、制作中の会話もアイデアも曲も次々と溢れてきます。そんな多作な彼女の今後の作品もとても楽しみです!

プロフィール

TomoLow(トモロー)

音楽プロデューサー、作曲家、編曲家、ミックスエンジニア。高校卒業後、アメリカ・アラバマの州立大学へ進学してコマーシャルミュージックを専攻。帰国後から音楽制作に従事し、数々のアーティストの作品を手がけている。

村山☆潤

村山☆潤

アルバム「私達の幸せは」を聴いて

生死、愛、孤独などを感じる歌詞と、メロディ、歌声が相まって、
様々な物語を体験できるアルバムだと思います。
Karin.さんが監督、脚本を手がけた、短編映画のオムニバスを観たような気分。自分の経験と重なる物語を見つけられる方が、結構いるのではないでしょうか。

私が感じるKarin.の魅力

声の魅力はもちろん、その声で歌う歌詞。
モラトリアムではなく、マージナルマンのような表現をするところが魅力だと思います。
あとお酒を飲むと、同じ話を何度もするのですが、同じ話の内容が、スタッフ、バンドメンバーへの愛と感謝というところが魅力的です。

プロフィール

村山☆潤(ムラヤマジュン)

鹿児島県垂水市出身。3歳からピアノを始め、13歳からバンド活動をスタート。学習院大学在学中からプロとしての音楽活動を開始し、さまざまなアーティストのライブサポート、作詞、作曲、編曲、プロデュースを行っている。

モモコグミカンパニー(BiSH)

モモコグミカンパニー(BiSH)

アルバム「私達の幸せは」を聴いて

幸せという抽象的なものを「私」や「君」、そして「二人」の視点から語られていてひとつの物語を読んでいるようでした。幸せにたどり着くまでの思考や感情の片鱗が綺麗なもの、痛いものもまとめてキラキラと散りばめられたような素敵な作品でした。

私が感じるKarin.の魅力

初めてKarin.ちゃんの曲を聴いたとき、ひとりの女の子の心のうちを書いた落書きのルーズリーフを見せてもらったような少しいけないものを見てしまった気持ちになりました。
大人になって忘れかけてしまっていた生々しい感情をぐちゃぐちゃなまま歌詞に素直に落とし込んでいるところがとても魅力的だと感じます。

プロフィール

モモコグミカンパニー

2015年3月、BiSHのメンバーとして活動開始。BiSHの多数の楽曲にて作詞を手がける。2018年3月に初の著書「目を合わせるということ」、2020年12月に2冊目のエッセイ集「きみが夢にでてきたよ」を上梓。2022年3月に「御伽の国のみくる」で小説デビューを果たした。BiSHは2023年6月29日に東京・東京ドームでのライブをもって解散する。


Karin.

Karin.ライブ情報

ワンマンライブ「私達の幸せは」

  • 2023年6月30日(金)大阪府 Shangri-La
  • 2023年7月1日(土)東京都 UNIT

プロフィール

Karin.(カリン)

2001年5月30日生まれ、茨城県出身のシンガーソングライター。2018年に初めて楽曲を作り、地元のライブハウスで歌い始める。初ライブから1年後の2019年6月8日にデビューを発表し、8月に1stアルバム「アイデンティティクライシス」をリリースした。2021年、自身の楽曲からインスピレーションを得て制作された短編映画「息をするように」の劇中音楽とエンディング曲、体験談投稿サイト「純猥談」発の短編映画「私もただの女の子なんだ」の主題歌を担当。同年11月に初のワンマンツアー「solitude time to end」を行った。2022年6月にEP「星屑ドライブ - ep」を発表。2023年3月に約2年ぶりのフルアルバム「私達の幸せは」をリリースした。