19歳のシンガーソングライター・Karen Roseが、デビューシングル「生きてる間に死にたくない」をリリースする。
シングル表題曲は「自分らしさとは何か」ともがいていた彼女が、悩みながらも前進していくことを力強く宣言したミディアムナンバー。おとなしい性格ながら歌うことが大好きな少女だったと言う彼女は、いかにしてデビューまでの道のりを進んできたのか。音楽ナタリーでは彼女に自身のバイオグラフィからデビューシングルに込めた思いまで話を聞いた。
取材・文 / 大橋千夏
ピアノやダンスはやりたくない、とにかく歌が歌いたい
──Karenさんは11歳のときにボイストレーニング教室に通い始めたそうですが、音楽に囲まれた家庭環境だったんですか?
両親は音楽を聴くのは好きな方だと思います。でも、家族でドライブするときだったり、家で音楽番組を観るときに聴く程度で、音楽との関わり方は本当に普通でした。でも小さい頃からとにかく歌うことが好きで、両親にずっと「歌を習いたい」って言っていたらしいんです。私はそれを全然覚えてないんですけど(笑)。
──そうなんですね。テレビで見たアーティストのようになりたいと思ったんでしょうか?
特定の誰かに憧れて、というわけではなかったと思います。でも、周りの子がピアノとかダンスを習っている中、私は頑なに「それは絶対やりたくない」とか言っていたらしくて。とにかく歌が歌いたかったんでしょうね。
──歌うことが好きな、明るい子供だった?
どちらかと言うとおとなしいほうだったんですけど、意外と負けず嫌いというか。何をするにしても、負けると悔しいからというより「やるならちゃんとやりたい」という思いが強かったですね。
音痴だった幼少期
──ボイストレーニングには5年ほど通われたんですよね。
はい。両親が言うには私、ボイトレに通う前はとても音痴だったらしくて。
──本当ですか? ものすごく高いレベルでの話ではなくて?
あはは(笑)。でも、「音がずれてる」って言われてましたから。だからそれを修正するトレーニングみたいな感じで、教室ではけっこう厳しく指導していただいたと思います。ライブハウスや小さなホールで発表会をやるんですけど、毎回それに向けて課題曲を練習して。
──どんな曲を歌っていたんですか?
当時は日本語の曲しか歌ってないですね。私自身、高校生になるまでは洋楽にはあまり興味がなくて。Mr.Childrenとか宇多田ヒカルさん、椎名林檎さんが好きでした。
──なんだか意外ですね。日本人離れした発音で全編英語詞の曲を歌われている音源を聴いて、勝手に「アメリカ帰りの帰国子女」的なイメージをしていました。
純日本人なんですよ(笑)。むしろ英語はすごく苦手でした。高校受験のときに、それこそ“I・my・me・mine”から勉強を始めて、だんだん英語自体に興味を持って……それからですね、洋楽を聴くようになったのは。
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ただひたすらに歌い続けた先にあったデビュー
- Karen Rose 「生きてる間に死にたくない」
- 2017年7月26日発売 / Solaya Label
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[CD]
1200円 / SLSC-0013 - 収録曲
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- 生きてる間に死にたくない
- ブックジャケット
- 生きてる間に死にたくない Instrumental
- Karen Rose(カレンローズ)
- 東京を拠点に活動する19歳のシンガーソングライター。11歳の頃よりボイストレーニング教室に通い始め、2014年よりSolayaプロデュースのもとオリジナル楽曲の制作を開始。2017年7月にデビューシングル「生きてる間に死にたくない」をCD、ハイレゾ音源、ストリーミングの3形態でリリースする。