実験室レムが9月29日に1stシングル「シカクイセカイ」をリリースする。
実験室レムは、BLACKSHEEP SYNDROME.の唯丸がトータルプロデュースを手がける“日々実験を繰り返す実験体メンズアイドル”。2019年10月に活動をスタートさせ、このコロナ禍においても感染症対策を講じながら精力的なライブ活動を展開している。そんな彼らにとって初のシングルとなる「シカクイセカイ」は、自分の殻を破れずにいる人々の背中を押すようなエモーショナルな1曲だ。
音楽ナタリー初登場となる今回は、「シカクイセカイ」の話題はもちろん、現在に至るまでの経緯やメンバー7人の魅力について紐解いていく。
取材・文 / 真貝聡 撮影 / 斎藤大嗣
優瑠ならイケるなぁ
──ナタリー初登場ということで、まずは昨年10月に活動をスタートさせた実験室レムがどのような経緯で誕生したのか教えてください。
優瑠 まずは初期メンバーの僕、かざき 、たくとの3人からお話しします。もともと僕は別の事務所でアイドル活動をしていました。在籍していたグループが解散しそうになったときに、BLACKSHEEP SYNDROME.のリーダー兼プロデューサーの唯丸さんから「新しいグループを作ろうと思っているんだけど一緒にやらない?」と誘われて、事務所を移籍してレムの一員になりました。
──なるほど。ちなみに、ほかの皆さんから見る優瑠さんはどのようなイメージですか?
たくと 優瑠はとにかく優しい人なんですよ。あと定規みたいな男だなって思います。絶対に自分という芯はブレない。
はると 頑固でもあるよね。
たくと それもあるし、大事なときにビシッと決める人ですね。
詩季 優しさがあって責任感も強いのが1つ。あと同性なんですけど、たまに同性に見えへんときがあります。
優瑠 女々しいってこと?
詩季 違う違う。優瑠くんやったらイケるかもしれんな、っていう(笑)。
りんのすけ アハハハハ、やめろ!
かざき 今日、撮影のときも言ってたよね。
詩季 うん。ソロカットの撮影中、優瑠くんのキリッとしている表情を見て「……優瑠ならイケるなぁ」って(笑)。
りんのすけ あと優瑠は誰よりも時間を守るタイプなんですけど、遅刻したときは絶対に走ってくるんですよ。そういう真面目で律儀な人ですね。
──優瑠さんは優等生タイプなんですね。同じく初期メンバーのかざきさんは?
かざき 僕も別の事務所でアイドル活動を半年間やっていたんですけど、優瑠のように唯丸さんと接点があったわけじゃないんです。ある日、お客さんとしてBLACKSHEEP SYNDROME.のライブを観に行って「俺もこの人たちのところで音楽をやりたい」と思い、唯丸さんに直談判したのが始まりでした。
たくと かざきはすごい几帳面で、1つひとつのことがマメですね。
詩季 初めて2人でごはんを食べに行ったとき「俺はレムに対して、これだけマジな気持ちでやってる」みたいな話を熱く語ってくれたんです。後日、僕と僕の友達とかざきの3人でごはんへ行ったときにもレムのことをずっと語るから、僕の友達からは裏で「あの熱い男」と言われていました(笑)。
──かざきさんは几帳面で実は熱血タイプだと。
優瑠 ただ、そういう熱い一面はあまりみんなの前では出さないよね。裏では一生懸命努力していて常に高みを目指している、それがかざきです。
一目置かれる最年少
──それでは、たくとさんはどうですか?
たくと 俺はレムに入る前、読者モデルをやってました。雑誌の撮影以外に色んなイベントにも参加してて、一番仲のよかったイベンターさんに唯丸さんを紹介してもらいました。
──そのイベンターの方は、読者モデルとして活動していたたくとさんをどうして音楽の道へ誘ったんですか?
たくと 実は俺、バンドをやっていたんですよ。それで「アイドルなのにバンドっぽい音楽をやっている人がいるんだけど会ってみない?」と言われて。後日BLACKSHEEP SYNDROME.がTSUTAYA O-EASTでワンマンライブをやるというので観に行かせてもらったら「あ……自分の居場所はここやな」と思ってすぐに連絡しました。
詩季 たくとくんはグループ最年少の18歳なんですけど、見た目だけじゃなくて中身もかわいいんですよ。
りんのすけ クソガキ感があるんだけど、それでいて憎めないキャラだよね。表では生意気に振る舞うんだけど、裏で俺が注意すると次から絶対に直してくる。実は誰よりも素直な子です。
詩季 あと天使のような透き通った歌声の持ち主なんですよ。プロデューサー(唯丸)に「たくとの声は誰かと被せたくない。1人で歌わせたい」と言わせちゃうくらいいい声をしてます。グループの中でも一目置かれている存在ですね。
──たくとさんはみんなから愛される弟らしさがあり、美声の持ち主だと。まずは初期メンバーの3人に話を聞きましたけど、最初は何人で活動していたんですか?
優瑠 僕ら3人に加え、BLACKSHEEP SYNDROME.のはるひさんと唯丸さん、あとは脱退した2人の計7人で活動してました。だけど唯丸さんとはるひさんが忙しくなって5人で活動することになって、それから1人が体調不良で脱退したので4人で活動していた時期もありました。
グループ随一のダンス力
──そして新メンバーが加わるわけですね。
がくと 新メンバーの1人が僕なんですけど、もともとは違う事務所にいたんです。で、そこの社長さんが唯丸さんの先輩と仲がよくて「こういうグループがあるから、やってみなよ」と誘ってもらいました。僕は小学3年生の頃からダンスをやっていることもあり、レムの振り付けは僕が担当してます。
詩季 がくとくんはダンスが飛び抜けて上手なんです。彼自身は小さい頃から踊っているからうまいと言われてもしっくりこないかもしれないけど、僕らからすれば別格やと思う。
かざき 勉強のためにライブ映像を見直すことがあるんですけど、普通だったら自分に目が行くはずなのに、気付けばついついがくとの動きを目で追っちゃってる。それぐらい目立つよね。
──グループ随一のダンス力を持つがくとさんが加入して。次は、はるとさんとりんのすけさんが加わるんですよね。
はると 研修生グループがありまして、そこで活動をしていたらレムに誘ってもらえました。
詩季 もっとオモロいエピソードあるやん? 優瑠くんと同級生っていうさ。
はると あー! そうそう。優瑠とは学生時代の同級生で、一緒に遊んでいるときにアイドル活動の話も聞いていたんです。
優瑠 中学の同級生なんです。ただその頃から仲がよかったわけじゃなくて、遊ぶようになったのは高校生になってからでしたね。ある日、はるとから「俺もアイドルをやりたい」と突然言われて、最初は冗談かなと思ったんですよ。だけど目がめちゃめちゃ本気だったので、唯丸さんに相談をしたら研修生から始めることになってレムに来ました。
──学生時代とアイドルになってからで、お互いに変化は感じますか?
はると 優瑠はお金の使い方がめちゃめちゃ変わりました! 高校生の頃は、牛丼屋でも何を注文するかすごく悩んでいたんですよ。でも今じゃ一緒に居酒屋へ行くと、俺は節約するんですけど、優瑠は1人で5000円くらいの会計になる。
優瑠 そもそも行くお店が変わったじゃん(笑)。高校生の頃はすき家とかサイゼリヤとか、お腹いっぱい頼んでも2000円はいかないリーズナブルなお店にしか入れなかった。今は居酒屋に行くようになってさ、当時と同じ量を食べるとなれば5000円ぐらいはいっちゃうよ。
詩季 それで言ったら、はるとくんもすぐにタクシー乗りたがるやんか。
優瑠 本当だよ!
はると (慌てながら)そ、それは違うっすよ。
優瑠 お金の使い方ならはるとが一番変わってるから!
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“アイドル・りんのすけ”のスタンス
2020年9月29日更新