音楽ナタリー Power Push - JamFlavor
m-floカバーで話題に! 関西から現れたネクストジェネレーション
2014年に結成された、関西を中心に活動するMA'LILとHODAKAからなる男女ユニット・JamFlavor。地道なストリートライブで人気と実力を獲得してきた彼らは2016年3月にメジャーデビューし、これまでに2枚のミニアルバムを発表した。昨年11月発売の2ndミニアルバム「What's Jam?」に収録されたm-flo「come again」のカバーは関西圏のテレビやラジオで数多くオンエアされ、局地的ながらも現在にわかに盛り上がりを見せている。また、2017年2月にYouTubeで公開された「fallin' snow ~このまま二人で~」のミュージックビデオは、人気の美男美女モデルや“日本一かわいい女子高生”を決める「女子高生ミスコン」の全国ファイナリスト14名が出演し話題になっている。
音楽ナタリー初登場の今回は、ユニット結成の経緯や2人が目指す音楽性、2ndミニアルバムの収録曲についてインタビューを実施。R&Bをベースにした耳なじみのいい音楽と躍動感のある男女ボーカルに注目してもらいたい。
取材・文 / 川倉由起子 撮影 / 佐藤類
「これはきっと何かのチャンスや」と思った
──JamFlavorはどうやって結成されたユニットですか?
MA'LIL 私たちはもともとソロで活動していたんですけど、出会いは4年前くらい?
HODAKA 最初は普通にライブハウスの対バンで知り合ったんですよ。2人共出演者で、共通の知人に紹介されて。でも当時はそれっきりというか、お互いの存在は知ってるけど連絡を取ることもなかったんですよね。その後、僕がソロで所属していた事務所から「女の子と1回組んでみるのはどう?」って提案されまして。そのときパッと思い浮かんだのがMA'LILだったんです。MA'LILもちょうど今後の活動のことで迷っていたらしく、声をかけたらすぐにOKをもらえて。いいタイミングで誘ったなと思いましたね。
──MA'LILさんがパッと思い浮かんだ理由は何かあったんですか?
HODAKA 事務所から提案されるちょっと前に、たまたま彼女が自分の歌をアップしたSNSの動画を見ていたんです。最初に会ったときはまだ高校生だったんですけど、数年経って歌声も表現力もすごくよくなってて。それが印象に残ってたんだと思います。
──MA'LILさんはHODAKAさんから連絡が来たときはどうでしたか?
MA'LIL 彼とは本当に1回会って連絡先を交換しただけだったんですよ。そんな人からいきなり電話がかかってきて「一緒にやろう」って言われて、最初は「え、どういうこと?」って感じでした(笑)。
HODAKA まあ、そうだよね。
MA'LIL でも私も何を思ったのか、その電話ですぐOKを出して。当時は音楽を続けることに悩んでいた時期でもあったので、直感的に「これはきっと何かのチャンスや」と思ったんですよね。HODAKAが私を思い出して、わざわざ連絡をくれたのもありがたかったし。「これがダメやったらもう辞めよう!」 くらいの感覚でしたね。
ストリートはどんな出会いがあるかわからない
──その後、どういう音楽を目指して活動を始めたんですか?
MA'LIL 私はJ-POP、HODAKAはヒップホップとかも聴いたりするんですが、R&Bが好きというのは共通してて。R&Bをベースに、それぞれの好きなジャンルも混ぜ合わせながら音楽を作っていこうという感じでしたね。男女ユニットで年齢も6歳違うので、そういうお互いの味も出ていくといいよねって。
HODAKA JamFlavorというユニット名にもそういう思いが込められていて。2人の個性が混ざって(=Jam)、その香り(=Flavor)が広がっていくようなユニットになれたらいいなと。
MA'LIL 「Jam」には食べるジャムの意味もあるし、この名前にどこかポップさも感じてもらえたらうれしいですね。
──ライブ活動は大阪でのストリートライブから始めたそうですね。
MA'LIL はい。真夏も真冬もずーっとやってました。そこで足を止めてくださった方がいて、いろいろな幸運とご縁に恵まれてメジャーデビューをつかんだ感じですね。
HODAKA 今思うと本当にラッキーですよ。インディーズで作ったCDがストリートライブで誰かの手に渡り、たまたま現在のレコード会社の方が耳にしてくれて……。
MA'LIL 大阪でストリートライブをやってて、イベンターの方から東京のライブに誘われたっていうのも多かったよね。
HODAKA うん。ライブハウスだと決められたキャパの方にしか届けられないけど、ストリートは何百人、何千人という人に見てもらえる。どんな出会いがあるかわからないっていう大きな可能性があるなって思いました。
──でもJamFlavorのような音楽性だと、今まではクラブのショーケースで歌っているイメージが強かったと思うんですよ。なぜストリートに出ようと思ったんですか?
HODAKA それこそ僕はソロのとき、ずっとクラブのショーケースで歌ってましたからね。
MA'LIL HODAKAはそうだよね。でも私はソロのときからずっとストリートに出てたから、それが普通というか。「やるでしょ?」みたいな。
HODAKA それに押された感じですかね。最初はちょっと戸惑いがありました。あと「もし誰も足を止めてくれなかったらどうしよう?」という現実に向き合う怖さもあったと思います。でもそういうのはもう取っ払って、インディーズでCDも出してるんだから勝負してやろうと。
MA'LIL 結果それでチャンスをつかめたので、ストリートでやってて本当によかったなって思います。
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- 2ndミニアルバム「What's Jam?」 / 2016年11月23日発売 / avex infinity
- 「What's Jam?」
- CD+DVD / 2160円 / AQCD-77260/B
- CD / 1500円 / AQCD-77261
CD収録曲
- fallin' snow ~このまま二人で~
- come again
- 願い事
- Ride on
- What's doin'?
DVD収録内容
- come again -Music Video-
JAMステ~デビュ~1周年記念ライブ~
- 2017年3月18日(土)
- 大阪府 LIVE HOUSE OSAKA BRONZE
- OPEN 18:00 / START 19:00
JamFlavor(ジャムフレーバー)
それぞれソロや別々のユニットで活動していた、女性ボーカリストのMA'LIL と男性ボーカリストのHODAKAが大阪で出会い、2014 年に結成したボーカルユニット。 大阪・難波と梅田でのストリートライブを中心に活動し、2016年3月にミニアルバム「恋い焦がれ恋に瀕死」でavex infinityからメジャーデビュー。「がんばろう!九州 ハウステンボス MUSIC FES.2016」「a-nation stadium fes.2016 powered by dTV」「ラグーナテンボスニューイヤーズカウントダウン2017」など全国の大型イベントに出演した。2016年11月には、m-floのカバー「come again」を含む2枚目のミニアルバム「What's Jam?」をリリースした。