スパドラ・ジャン海渡の丁寧なディレクション
──今作にはカップリングが3曲ありますが、とても充実した内容ですね。
山本 そうですね。「Miracles」は大先輩のSUPER★DRAGONのジャン海渡くんが作詞作曲してくれたんですが、ジャンくんが生み出す世界観が素晴らしいし、これまでICExの曲にはなかったような洋楽のR&Bっぽい曲で。僕は普段そういう曲をよく聴いているので「カッコよくておしゃれな曲を作ってくれたな」とワクワクしました。でも実際に歌ってみるとこれまでの歌唱アプローチだと曲に合わなくてすごく難しくて。ジャンくんがレコーディング現場で直接ディレクションしてくれたんです。日本語をちょっと英語っぽく歌ったりしているところとか、ICExの新境地だと思います。
──ファルセットのようなコーラスが新鮮ですが、難しかったですか?
筒井 難しかったですね。ジャンくんが歌っているデモ音源をいただいたんですが、それがよすぎて、めちゃくちゃレコーディングで緊張しました。ジャンくんの世界観を壊さずにICExらしさを出せるか不安で。でもジャンくんが親身にディレクションをしてくれて、たくさんの発見があるレコーディングになりました。これまで僕はきれいに歌うことを意識してたんですが、ジャンくんに「歌声が優しいから、もっと粗くしていい」と言われて。こういう曲調だときれいさを崩したほうがグルーヴ感が出るんだなと学びました。難しかったけどやりがいを感じた曲です。
八神 ジャンくんがレコーディング現場にいてくれたことで緊張したよね。
山本 いつもの倍は緊張したね。
八神 早い時間のレコーディングだったので、家を出る2時間くらい前に起きて、ちゃんと喉を開いて声が出るように準備しました。
中村 直接ジャンくんから歌のディレクションをしてもらえたことで、細かいニュアンスを意識しながらスムーズに歌うことができました。「ばっちこいよ無理難題」という僕のパートを、最初はかなりはっきり発語して歌ってたんですけど、「崩したほうがいい」とアドバイスをいただいたので思いっきり振り切って崩してみました。新たなアプローチができるようになって成長できた気がします。
志賀 僕はこれまで本格的にラップをやったことなくて。バラードをゆったり歌うほうが得意なんですが「Miracles」でラップに挑戦して難しさを感じました。でも僕にもジャンくんが「言葉1つひとつを全部はっきり発音しなくていいよ。リズムを意識して」というアドバイスをくれて、そのおかげでコツがつかめました。自分のレベルが1つアップしたレコーディングでしたね。
1人ひとりにフォーカスするライブ
──1月5日には東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)でライブツアー「Second Concert Tour 2025 "ROUTE-8"」がスタートしました。
志賀 いい新年1発目のライブになりました。事前に「ライブで一緒に声出そうね」というメッセージとともに“コール講座”の動画を上げてたんですけど、想像していた以上にみんながコールを覚えてきてくれて、一体感を生み出せたんじゃないかなと思います。「ROUTE-8」というツアータイトルですが、メンバー1人ひとりにフォーカスするような内容で。それぞれのスキルを最大限に発揮しながらも、課題が見つかったライブでしたね。
──このツアーの追加公演が3月31日に東京・TOKYO DOME CITY HALLで開催されますが、どのようなライブにしたいですか?
阿久根 ツアーを通してメンバー1人ひとりの個性が輝いていて、これまでたくさんのうれしい反応をいただきました。不安はありましたが、みんなが「カッコよかったよ」と言ってくれて自信につながりました。練習を続ける中でいろんな技ができるようになっているので、追加公演では僕のビートボックスでもっと会場を沸かせたいです。
筒井 ライブを重ねる中でアドリブも増えているので、追加公演ではそれまでの公演とはまた違う楽しみを味わってもらえると思います。
山本 1人ひとりの得意分野が生きたツアーになっているので、どんどんクオリティを上げて、追加公演は「ちょっと盛り上げすぎじゃね?」というくらいのライブにしたいですね。ソロコーナーでは次のメンバーにプレッシャーをかけるぐらいの勢いで1人ひとりが会場を盛り上げて、しっかりバトンをパスしていけたらなって。
──ライブを通して改めてICExの強みは感じましたか?
山本 世の中にはボーカル担当とダンス担当で分かれているグループも多いですが、僕たちはメンバーみんながダンスも歌もがんばって苦手なところを補い合って、総合力を強化していくというスタイルです。最終的にはメンバー全員がソロでも活躍できるくらいの実力を持てたらいいなと思っています。
中村 追加公演では演出の力に頼らずに、これまで以上にそれぞれの個性をもっと発揮できるようにしたいですね。
もっといろんな人に知ってもらえるようになりたい
──グループとして、2025年はどう歩んでいきたいですか?
志賀 ICExはもう少しで結成3年目に突入しますが、メンバーの出身地がバラバラだったり、これまではグループの色をつかめてなかったところがありました。でもICExのメンバーそれぞれの色が少しずつわかってきたので2025年にどんなことが起きるかすごく楽しみですね。たぶん1人ひとりが成長していく年になると思うので、もっといろんな人にICExを知ってもらえるようになりたいです。
阿久根 1人ひとりのパフォーマンス力を上げて、「CDTVライブ!ライブ!」に出たいですね。事務所の先輩方もたくさん出ている憧れの番組なので。たくさんのアーティストさんがいる中で輝くためには個々のスキルも大事だと思うので、パフォーマンスだけでCOOLer(ICExファンの呼称)を感動させられるようになりたいです。とにかくパフォーマンス力を上げたいですね。
千田 音楽番組はもちろん、バラエティ番組にも出てみたいですね。SNSの時代ですし、誰かがいきなりバズったり、何かが起こって「NHK紅白歌合戦」に出られる可能性だってあると思っています。そういうことが起こせるよう日々がんばっていきたいです。
──バラエティに出る際にはどのメンバーに期待していますか?
千田 阿久根温世に期待してます。
阿久根 (千田にサムズアップポーズを向けながら)僕、今はこんなおちゃらけた感じですが、「DAN! DAN! EBiDAN!」(テレ東で放送中のEBiDANの冠番組)に出演するときとかは、緊張して先輩たちに食らいついていけないところがあって。だから、殻を破れるかどうかだと思うんです。バラエティはカッコつけたら負けだと思うので、出れる機会があったらカッコつけずに殻を破りたいと思ってます!
──最後に「理想郷」にかけて、理想のパフォーマンスをするために3月31日の追加公演のケータリングで食べたい食事を教えてください。
中村・阿久根・筒井・山本・八神 寿司がいいです!
八神 俺は温かいカレーも食べたい。
志賀 僕は果物がいいです。夕張メロンとか。
筒井 うわ! めっちゃいい。メロン大好き。
竹野 僕はヤンニョムチキンをひさしぶりに食べたいです。
八神 原宿で食べれるやん。
千田 僕はお味噌汁があればいいです。
八神 言うと思った!
千田 豚汁かしじみ汁かあさり汁が飲みたいですね。
志賀 芋煮もいいよね。
千田 芋煮もいいね。すいとん汁も。
筒井 油そば! めっちゃ声出るようになるし。
阿久根 でも胃もたれがヤバそう。
全員 (スタッフに向かって)お願いします!
公演情報
ICEx Second Concert Tour 2025 "ROUTE-8"
- 2025年1月5日(日)東京都 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
- 2025年2月21日(金)大阪府 大阪国際交流センター 大ホール
- 2025年2月22日(土)大阪府 大阪国際交流センター 大ホール
- 2025年3月31日(月)東京都 TOKYO DOME CITY HALL(※追加公演)
プロフィール
ICEx(アイス)
EBiDANに所属するダンスボーカルユニット。メンバーは阿久根温世、志賀李玖、竹野世梛、千田波空斗、筒井俊旭、中村旺太郎、八神遼介、山本龍人の8人で、2023年3月31日に結成を発表した。グループのコンセプトは「全ての愛を愛す」。2023年8月に東京・ヒューリックホール東京で初のワンマンライブ「ICEx First concert "ICEx LOVEx YOU"」を開催し、シングル「CANDY」でビクターエンタテインメントよりメジャーデビューした。12月に2ndシングル「シブヤ 午後6時」、2024年5月に3rdシングル「ビリミ」をリリース。9月にはメジャー1stアルバム「Retro Toy Pop」を発表した。2025年1月に5thシングル「理想郷」をリリース。1月から3月にかけてライブツアー「ICEx Second Concert Tour 2025 "ROUTE-8"」を開催中。
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