リベリオンの新曲が出ると、鍵盤アプリで一番の高音を探してる
とも 時間はかかったけど、リベリオンと俺らが仲良くなった理由は、単純に出てきたタイミングが近かったし、パート構成がまったく一緒だからというのもありますよね。なので、自ずと意識せざるを得ないというか。
宮田 ヒスパニの技術は本当に尊敬しますね。さっきも言ったけどともくんのシャウトはすごく技術が高いし、マネしようとしてもできない。しっかり練習もしてるんだろうし。
とも いやいや、俺も大作さんのシャウトはできないっすよ。
宮田 いつもこうあってお互いを褒め合ってるっていうね(笑)。
一同 あはははは(笑)。
$EIGO ともはシャウトの練習してるの?
とも 駆け出しの頃はしてたよ。でも、メジャーデビューしてからはほかのことも重点的に考えてたからあんまりやってなくて。去年ぐらいからまたシャウト熱が高まったから練習しようかなと思ってる。大作さんともそんな話をしましたよね。
宮田 そうだね。俺らのシャウトへのアプローチの仕方は違うのかなと思ってて。俺は感情を爆発させるタイプで、ともくんは技術でバッチリとハメるタイプ。お互いにないものねだりかもしれないけど、尊敬してますよ。
とも 俺らはリベリオンの新曲が出ると、どこが一番高音なのか探しますね。Tack朗はすぐ鍵盤のアプリを取り出して調べてる(笑)。
Tack朗 去年発表した「Nex:us」(2017年8月発売のアルバム「Gingerol」収録曲)とかも聴いて「うわーっ!」って思ったし。
小林 Tack朗くんはいつも「あの曲のキーはさ」っていう質問をすぐしてくれますよね。
Tack朗 「Nex:us」では亮ちゃん(小林)のパートでついにGがきて。もう、人間が出してるキーじゃないなって。
$EIGO Gってヤバいね。
小林 いつも曲作りのときは、漠くんが「このキーいける?」って聞いてきて(笑)。Tack朗くんは、声の鳴らし方が上手だよね。僕も宮田さんと一緒で、頭ブチ切れるぐらい張って出すタイプなんで、打ち上げのたびに「どうやって鳴らしてるんですか?」って聞いてます。
ヒスパニのMVをいち早くチェックするのは丸山
──Tack朗さんは声を出す際にどういったことを意識されてるんですか?
Tack朗 俺のパートもキーが高いから、ライブで1時間とか2時間、ずっと普通の声の出し方をしてたらホントにしんどいんです。だから、ちゃんと歌い切るために「自分のどこを使って歌ってるのか?」と分析するようにしていて。つらくなってきたら、オペラっぽい図太い声にはなるんですけど、うまく声を逃しながら歌ってみたりしてますね。
宮田 歌もシャウトもしっかり考えながらやってるなって、ライブを観てても音源を聴いてても感じるな。あとうちもヒスパニの新しいMVが出ると、漠が真っ先にチェックしてる(笑)。
丸山 いつも曲がすごく凝ってるからさ。
とも それ、リベリオンには言われたくないな(笑)。
──特に印象的な曲はありますか?
丸山 「うそつき。」ですね。最後の変拍子みたくなるところがすごいなって。
Tack朗 ギターソロの部分?
丸山 いや、ギターソロのあと、クリーンで歌うところ。その部分どうなってるの?
$EIGO ここは4分の4拍子だね。
丸山 そうなの!? そんなふうに聞こえなくて。
$EIGO あっ、わかった。4/4に対して、3/4とかのフレーズが細かく入ってます。
丸山 ポリリズムみたいなことか。
$EIGO そうそう。ヒスパニ、よくポリリズムを使うから。
宮田 こういう話をすると、お互いに同じパート同士で尊敬し合ってるのがわかるよね。
大人に怒られてお蔵入りになった曲がいっぱいある(笑)
──ヒスパニの新作「666(TRIPLE SICK'S)」が5月2日にリリースされます。制作はいかがでしたか?
とも 大人に怒られてお蔵入りになった曲がいっぱいあったので、予想以上に時間がかかりましたね(笑)。
宮田 それ、歌詞でしょ?
とも 歌詞です(笑)。
宮田 ヒスパニはいつもそこと戦ってる感じがするね。
Tack朗 あと今回「メリーバッドエンド」っていうめちゃめちゃ速い曲を作っちゃったんですよ。もはや、速すぎてライブでできないような(笑)。
小林 聴かせてもらいましたけど、腕に乳酸が溜まりそうな曲だなと思いました(笑)。
Tack朗 リベリオンならたぶんできるんだろうけど、BPMが256。
小林 無理、無理、無理!
宮田 オレたちの一番速い曲でいくつ?
丸山 245だね(笑)。
小林 あ、そうなんだ……(笑)。でも「メリーバッドエンド」速くてカッコいい! 曲の中にコントラストがハッキリあって好きですね。
宮田 俺も「メリーバッドエンド」好きだな。重いサウンドとともくんのシャウトから来て、サビでTack朗の高音ボイスが広がるっていう流れがグッとくる。
丸山 俺は「Suicide Squad」のリフがめっちゃカッコいいと思いましたね。System of a Downみたいなノリだなと。
$EIGO イエス!
宮田 またすごいCD作ったね。声もいつもより広がりがあるように聞こえるけど。
Tack朗 今回、歌を3本録ってるんですよ。ダブリングじゃなくて、トリプリング(笑)。それぞれの位相の場所を変えて、あんまりエフェクト感が漂ってない作り方もしたし、違う感じで聞こえるのかな。
宮田 うん、Tack朗の声がすごく温かく聞こえる。
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最後まで踊りきれるダンスチューンを初めて作った
- ヒステリックパニック
「666(TRIPLE SICK'S)」 - 2018年5月2日発売 / Black Sheep Records
-
[CD]
1728円 / VICL-64994
- 収録曲
-
- Love it!
- Suicide Squad
- メリーバッドエンド
- かえるのうた(Bonus Track)
- BLACK SHEEP RECORDS presents
「We are here!」 -
- 2018年6月15日(金)東京都 TSUTAYA O-WEST
- 2018年6月17日(日)大阪府 OSAKA MUSE
- 2018年6月29日(金)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
出演者
ヒステリックパニック / BACK LIFT / Rhythmic Toy World
ツアー情報
- a crowd of rebellion「Gingerol」
- 2017年8月16日発売 / Warner Music Japan
-
通常盤 [CD]
2700円 / WPCL-12698
- 収録曲
-
- C17H26O4
- HOPE
- Nex:us
- NIACIN FLUSH
- Devil Scars
- polyrhythm
- if...
- 294.38g/mol
- MATSURI WWWeapon
- Gorilla Gorilla Gorilla
- リビルド
- karma_葬
- ヒステリックパニック
- 2012年に名古屋で結成されたバンド。現在はとも(Vo)、Tack朗(G, Vo)、$EIGO(G, Cho)、おかっち(B)、やっち(Dr)の5人で活動している。2013年7月にタワーレコード限定でリリースした4曲入りCD「4U」がヒット。ANGRY FROG REBIRTH、HER NAME IN BLOODといったバンドのツアーにゲスト出演し、各地で知名度を上げる。2015年4月にシングル「うそつき。」でメジャーデビュー。7月にフルアルバム「オトナとオモチャ」、2016年4月にシングル「シンデレラ・シンドローム」、7月に2ndフルアルバム「ノイジー・マイノリティー」をリリースし、2017年6月にアルバム「LIVE A LIVE」を発表した。2018年5月には新作CD「666(TRIPLE SICK'S)」を発売した。
- a crowd of rebellion(アクラウドオブリベリオン)
- 2007年春に新潟県新潟市で結成されたスクリーモバンド。メンバーは高井佑典(B)、近藤岳(Dr)、小林亮輔(Vo, G)、宮田大作(Vo)、丸山漠(G)の5人。対照的なツインボーカルと変幻自在に展開を見せるアレンジが印象的な楽曲で唯一無二の世界観を描き出し、扇動的かつエモーショナルなライブパフォーマンスを武器に全国に活躍の場を広げている。2015年3月にシングル「The Crow」でメジャーデビュー。2018年7月11日に3rdフルアルバム「Ill」(イル)をリリースする。