HY「CHANPURU STORY~HY tribute~」「STORY~HY BEST~」 PR

HY×青山テルマ|20周年へ向けた全力トリビュート&セルフカバー

2020年に結成20周年を迎えるHYが、“Road to 20thプロジェクト”を始動。その一環として2つのアイテムを立て続けにリリースする。

まず8月8日にリリースされたのは、彼らにとって初となるトリビュートアルバム「CHANPURU STORY~HY tribute~」。MONGOL800や宮沢和史、BIGMAMA、ネーネーズ、加藤ミリヤ、清水翔太、青山テルマなど、HYに縁のある10組のアーティストが参加、数々の名曲たちを独自の解釈でカバーしている。そして2週間後の8月22日には、HY初のセルフカバーベストアルバム「STORY~HY BEST~」が到着。ファン投票による上位曲やメンバーセレクト曲を改めてリレコーディングしたことで、これまでの輝かしい軌跡と、今のHYの姿をリアルに感じられる作品に仕上がっている。

この2作の発売を記念し、音楽ナタリーではHYのメンバー5人と、トリビュートアルバムで「昔の人よ」をカバーした青山テルマとの座談会をセッティング。極度の人見知りだというHYと、ハイテンションなテルマの楽しいかけあいを通して、作品の内容をじっくりと紐解いていく。

取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 佐藤類

HYの音楽をさらに幅広く聴いてもらえたら

──今回、HYが初のトリビュートアルバムを出そうと思った経緯から教えてください。

HY

名嘉俊(Dr) HYは今年で結成18周年を迎え、ここから20周年に向けてさらに加速していきたい思いがあったんですよ。もっともっと盛り上がっていきたいなって。その中でスタッフから出たアイデアがトリビュートアルバムだったんですよね。自分らはかなりの人見知りで、フェスに出たりしても基本、5人で固まってるわけなんだけど(笑)。

青山テルマ 知ってます(笑)。数年前、最初にイベントでご一緒させていただいたときがそうでした。全然目も合わせてくれなかったし(笑)。

名嘉 あははは(笑)。そんな自分らだけど、18年もやってると友達や音楽仲間が増えていったので、そういう人たちにHYの曲を歌ってもらうのは面白そうだなって思ったんですよね。自分たちがリスペクトする先輩方も含め、いろんな方々に声をかけさせてもらったところ、皆さん快く参加してくれたのがうれしかったです。

仲宗根泉(Key, Vo) 私は今まで、今日来てくれたテルマや、清水翔太、加藤ミリヤと一緒に仕事をさせてもらったことがあって。彼女たちが持っている世界観に魅力を感じていたから、彼女たちがHYの曲をどう歌ってくれるのかっていうことにすごく興味があったんですよね。しかも若いファンの多い彼女たちをきっかけに、HYの音楽をさらに幅広く聴いてもらえたらいいなっていう思いもあったし。だから承諾してくれたときはほんとにうれしくて。

青山 いや、私もお話をいただいたときはすごくうれしかったですよ! HYと言えば、私にとっての青春の1ページみたいな感覚があるんです。とりあえず失恋したらカラオケでHYの曲を叫ぶ!みたいな(笑)。自分が歌手になる前からずっと聴いてきた名曲をね、ご本人たちから「歌ってください」って言われるなんて、そんな光栄なことってないじゃないですか。自分の色も出しつつ、リスペクトを込めた歌でHYファンの皆さんにもちゃんと届くものにしなきゃいけないという意味では、アーティストとしての大きなチャレンジでもあったけど、とにかく楽しんで歌わせていただくことができましたね。

海辺のドライブにぴったりなテルマ版「昔の人よ」

──各アーティストにカバーしてもらう曲はどうやって決めていったんですか?

名嘉 基本はカバーしてくださるアーティストさんに自由に決めてもらった感じですね。僕らの曲に新たな命を吹き込んでもらうには、その方ごとに歌いやすい、表現しやすいものを選んでもらったほうがいいと思ったので。

青山テルマ

青山 私の場合は候補曲をスタッフの方からいくつかいただいたんですよ。そうしたらラップが超ガッツリ入ってる曲が来て、「えー、これはムズイ!」みたいな(笑)。

仲宗根 「エール」でしょ? テルマはラップもできるから、「この曲いけんじゃねえか?」みたいに思ったのかもね(笑)。

青山 でも「1人で歌うには難しすぎる!」「私はどんなキャラで歌えばいいんだろ?」っていう(笑)。バラード系を求められるのかなと想像してたら、まったく違うパリピな曲が来たからビックリしましたね。

名嘉 スタッフももうちょっと考えてほしいよね。テルマちゃん1人に3人分歌わせようとするなんて(笑)。

──結果、テルマさんは「昔の人よ」をカバーされましたね。

青山 はい。どの曲も全部素晴らしいんだけど、自分なりの表現ができ、自分として100%満足のいく仕上がりにできそうなのはどの曲だろうなっていう視点で選ばせていただきました。この曲は歌詞とメロディがすごくいいので、できるだけ音数を少なめにして、ちょっとアイランドふうなサウンドにさせていただいたんですよね。

新里英之(Vo, G) めちゃめちゃよかった! 原曲の濃ゆいサウンドを、ポップに明るく聴けるようにアレンジしてくれたのがすごく新鮮で。

仲宗根 さわやかに聴ける感じよね。沖縄の海辺をドライブしながら聴いたんだけど、めちゃめちゃ合いましたよ。

許田信介(B) あー、確かに海に合いそう。原曲の脂っこさがまったくなくなってるから(笑)。そのギャップがおもしろかったです。

宮里悠平(G) テルマちゃんのことはテレビのバラエティ番組でよく観ていて、その元気な人柄が印象的だったんですよ。だから今回、カバーしてくれることになったときにいろんな想像をしていたんだけど、テレビで観るキャラとはまた違った一面が見える仕上がりになっていてビックリしました。声がめちゃくちゃいいから、失恋の歌だけどリラックスして心地よく聴けますね。アレンジも素晴らしいんでね、パクりたいです(笑)。

青山 あはははは(笑)。

名嘉俊(Dr)

名嘉 パクったらごめんね(笑)。でもほんとにテルマちゃんの表現は僕らにとってもめちゃくちゃ勉強になりましたよ。「昔の人よ」は失恋の曲だけど、それを“さわやかに”っていう角度で料理してくれたのがほんとにすごい!

青山 皆さん、ありがとうございます! すっごいうれしい! カバーするにあたって、歌詞の内容に関しても自分なりに変換して解釈したんですよね。原曲は寂しい感じだけど、私は別れた人に対しての感謝を伝える気持ちで歌ったと言うか。私の場合、一度愛した人のことは例え別れたとしても嫌いになれないタイプなので、それが自然と反映された感じになりました。感情的には、原曲の「昔の人よ」の続きみたいな感じかもしれないですね。

名嘉 好きだった人のことは別れても嫌いになれない……そんなふうに思う女性がいるんですね。自分たちの中では一番身近にいるIzu(仲宗根)の考え方が基準になってるから(笑)。

仲宗根 私はテルマとは真逆やもんね。別れた途端、相手のことが気持ち悪くて仕方がなくなるから。

青山 Izuはそうなんだよね。よく電話で恋愛の話をするんだけど、別れた人のことは「生理的にムリ!」くらい言うから。「え? あんなに好きだったんじゃないの!?」みたいな(笑)。ほんとに0か100だよね。

仲宗根 そう。白か黒か、みたいな人間だから。でもね、今回のカバーは音楽性の違いはもちろん、テルマと私の人間性の違いみたいな部分がすごくいい形で歌にも表れたと思っていて。歌詞自体は変わっていないのに、テルマが歌うと、その意味合いもどんどん変わっていく感じがするし。この曲の主人公は前に進み始めたんだなってしっかり思えるところがすごくいいなと思いましたね。