桜色じゃわかりやすすぎる

──そもそも、旅立ちというテーマは、今回のシングルのリリース時期から発想したものなんですか？

MICRO　そうですね。

──あと、「AKATSUKI」という言葉からも地続きになってる？

MICRO　それもあります。夜明けを迎えて、さあ、新しい1日、新しいところへ向かうんだっていう思いがこの曲で表現できたらっていう。

──歌詞に関して、NAOTOさんからリクエストやオーダーはしたんですか？

NAOTO　してないですね。ミックスのときに、グッとくるところの音を大きくしたくらいで。僕が気に入ったのは、2人で歌う「また笑って」の部分。あそこを印象的に聴かせたいなって思ってました。2人のハモりの関係性をうまく聴かせたいなと思ってちちくり出してた（笑）。

KURO　ちなみに、タイトルの「琥珀色」っていうキーワードはU-ICHIが決めたんですよ。

U-ICHI　決めたというか、その前に、ほかのワードを使ったサビもあったんですけど、俺はこっちのほうがいいなって言っただけで（笑）。

MICRO　最初は桜色だったんですよ。

KURO　そうそう。で、桜色、琥珀色……って、いくつか別パターンを出してて。

MICRO　僕のパソコンに入ってるデモ音源では、発音が3文字の色はほとんど歌ってますからね（笑）。

──緑色とか？（笑）

U-ICHI　群青色とか？

──それ、3文字じゃない！（笑）

一同　あはは！

MICRO　あと、星の名前とか花の名前……。すみれ色とかね。桜色じゃあ、「旅立ち」というテーマに対してあまりにもわかりやすいじゃないですか。

KURO　そういえばピンク色もあったよね。

MICRO　あった、あった。桃色とか（笑）。でも、琥珀色が一番「なんだそれ？」ってなるし、面白いんじゃないかって。

U-ICHI　僕もそこだったんです。一瞬「ん？」って思えるほうがいいんじゃないかって。しかも、歌の出だしだし。

KURO　ただ、結局、琥珀色って何色か伝えたかったんでしょうね。最後にセピアって言っちゃってますから（笑）。

カップリング曲は震災後初の録音曲

──ところで、今回のシングルにはMICROのソロが初収録されましたね。THE BEATLESの「Across The Univere」をロックなバンドサウンドでカバーしてますが、この曲はどんないきさつで作ることに？

MICRO　これは三井不動産レジデンシャルのCMで、いろんな人が「Across The Universe」をカバーする企画があるという話をいただいて。単純にTHE BEATLESの曲を歌ってみたかったし、あと、ラップではなくがっつり歌う企画だったからやってみたいですって言ってたんです。で、デモを作って、次は本チャンのレコーディングだっていうときに東日本大震災が起きて。だから、実はこれは震災後に最初に録った曲なんです。

──じゃあ、レコーディングのときはいつもと違う心境だったんじゃないですか？

MICRO　地震の10日後くらいがレコーディング予定日だったんですけど、この状況下で録音していいものかとか、実際にできるのか？とか、いろいろ考えましたね。けど、やっぱり自分はミュージシャンなんで歌うことがなによりだし、このタイミングで歌えるというのも何かつながりがあるんだろうなと思って。しかも、日本を助けようといろんな国々が動いているときに「Across The Universe」を歌うっていうのは感慨深いものがあったし。で、本当はもっとさらっと歌おうと思ってたんですけど、後半に向けてアレンジがアグレッシブになるようにバンドの人たちにアレンジしてもらってたんで、それに合わせて、今自分が感じてる思いを詰め込もうと思って。だから、当初考えていたよりは、自分節を全開にして歌いましたね。