ナタリー PowerPush - HOME MADE 家族

レンジNAOTOと新曲制作秘話座談会

35公演で夜が明けていく様を表現したい

──現在、HOME MADE 家族は全国ツアー中ですが、今のところの手応えは?

KURO 調子いいですね。気がつくとあっという間に終わっちゃう。

MICRO 今までいっぱいライブをやってきましたけど、これまでで一番いいセットリストじゃないかなっていうくらい、自分たちらしいライブができてる気がします。

──今回のツアーは途中でタイトルが変わりますけど、構成も変わるんですか?

KURO 変わります。どこまで変えるかまだわからないけど、ちょっと変えようかなと。

MICRO 「AKTSUKI」のツアーなんで、35公演で夜が明けていく様を表現したいなって。陽がどんどん昇っていくみたいに、セットリストも変わっていけたらいいなと思ってるんです。ライブの衣装もそうなんですけど。

NAOTO そういうコンセプトがあるのって、いいですよね。

KURO いやいや、そっちもめちゃくちゃ考えてるじゃん(笑)。

NAOTO いや、ライブ1本1本の内容は考えるけど、ツアー全体でそういうふうにしようっていう発想は僕らにはないから。

インタビュー風景

KURO そうそう、ライブの曲目ってすぐ決まる?

NAOTO ウチはボーカルの3人に任せてるんです。

KURO じゃあ、この流れはちょっと嫌だなって思っても「はーい」って感じ?

NAOTO たまに言いますけど(笑)。「どうしてもこれは嫌だ」って。でも、基本的には3人が決めて「わかりました」って。

KURO 3人は仲良くすぐ決めてる?

NAOTO いや、結構もめてますね(笑)。そっちは?

KURO 大体、草案はU-ICHIが考えてくる。で、リハの前にミーティングできたら、その場で想像を膨らませてアイデアを出すんだけど、でも、やっぱりリハをやりながら試行錯誤して、煮詰まって、っていう感じだね。煮詰まったときは面倒くさくて時間がかかる。誰かがイニシアチブを握ってるようなグループじゃないし、お互い牽制しながら様子を見ていくから(笑)。

MICRO 一昨日もリハだったけど、話し合って終わったもんね(笑)。

KURO 音出しせずに、意見出しで終了(笑)。やる曲を一応用意しといてくれと。その中のどれかをやります、みたいな。

緊張しぃなのでライブでは前に出たくない

──ライブは基本楽しいものだと思うんですけど、ライブ前にテンションが上がらないな、っていうこともたまにはあったりします?

NAOTO 僕はすごい緊張しぃなんで、しょっちゅうびびってますね。

──そんなときはどうやって緊張を克服するんですか? ライブ前のテンションアップ術というか。

NAOTO 悪あがきはしない(笑)。

KURO あはは。それ、俺も同じかも(笑)。

インタビュー風景

NAOTO 会場によっては、お客さんが目の前にくるときもあるんですけど、そういうときは最初から最後まで緊張して終わるときもありますから。

MICRO 体に悪いね、それ(笑)。

NAOTO だから、ギターのシールドは3メートルにしてくださいってずっと言ってるんですよ。

MICRO 何のために?

NAOTO 自分がそれ以上、前に出なくてすむように(笑)。

KURO あはははは!(笑)もう何年ライブやってきてるんだよ!

NAOTO いや、たまにボーカルのヤツが「ここでは前に出てよ」とか言うから。

KURO そういうときに「いや、3メートルしかないから無理」って断るわけだ(笑)。

NAOTO そう(笑)。

あとでDVDを観ても後悔しないライブにしたい

──じゃあ、HOME MADE 家族の3人のテンションアップ術は?

MICRO 僕はよく自分でビンタしてますね。股とか腹とか。

──さすがに顔にビンタはしない?

MICRO 顔もします。

KURO 今度やってやろうか? おらっ!って(笑)。

MICRO いやいや、自分の加減ってもんがあるから(笑)。 

KURO 僕は、あとでDVDを観ても後悔しないようなライブにしようと思ってステージに上がってますね。あとで観て、「うわ、へたくそ」とか「もっとこうしてれば良かったな」って思うくらいだったら、最初からやろうぜ、俺、って。そういう自己暗示をかけて出る。

U-ICHI 僕はそういうのはないっすねえ。緊張はホント出る前の一瞬、ステージの袖にいるときだけで。

MICRO U-ICHIが緊張してるのは見たことないもんね。

KURO うん。U-ICHIはU-ICHIって感じ。

U-ICHI っていうか、あんまり考えないようにしてるんですよ。感覚でやるっていうか。ライブ中に「今日はこういう系のお客さんか」とか考え出しちゃうと、いろんなことが気になってきて楽しめなくなるから。しかも、今のセットリストは、あまり考えなくてもできるくらい体に入ってる感じがするし。

MICRO そういえば、U-ICHIはDJなのに一番前に出てくるからね、今回のセットでも。

NAOTO それは長いシールドを使って?(笑)

MICRO あはは! けど、そういうときもあった。本当はギター式のCDJを使いたかったんだけど、それが手に入らなくてCDJを持って前に出てきたことが。

U-ICHI 「FAMILIA」のツアーのときだったよね。けど、アレはシールドじゃなくて、延長コードだったけどね(笑)。

インタビュー風景

ニューシングル「琥珀色に染まるこの街は」 / 2012年1月25日発売 / Ki/oon Records

  • 初回生産限定盤 [CD+DVD] 1575円(税込) / KSCL-1918/9 / Amazon.co.jp
  • 通常盤 [CD] 1050円(税込) / KSCL-1920 / Amazon.co.jp
CD収録曲
  1. 琥珀色に染まるこの街は
  2. Across The Universe / MICRO from HOME MADE 家族
DVD収録内容
  • 家族 Fes. 2011ダイジェスト&はじめての台湾
HOME MADE 家族(ほーむめいどかぞく)

HOME MADE 家族

1996年に結成された2MC(MICRO、KURO)+1DJ(U-ICHI)スタイルのユニット。インディーズでの活動を経て、2004年5月にアルバム「Oooh!家~!」でメジャーデビュー。2005年の3rdシングル「サンキュー!!」をはじめ「少年ハート」「サルビアのつぼみ」などのスマッシュヒットを連発し、全国区のブレイクを果たす。2009年には、グループとしての夢だった日本武道館単独ライブを実現。2010年10月には地元愛知で初の主催野外フェス「家族 Fes. 2010」を成功させ、2011年10月にも「家族 Fes. 2011」を開催した。2010年にはアメリカ、2011年には台湾でのライブを敢行し、2011年9月リリースのアルバム「AKATSUKI」は台湾でもリリースするなど、海外での活動も積極的に展開している。2012年1月25日にNAOTO(ORANGE RANGE、delofamilia)を共同プロデューサーに迎えたシングル「琥珀色に染まるこの街は」を発売する。

NAOTO(ORANGE RANGE、delofamilia)

2002年、ORANGE RANGEのギタリスト兼リーダーとしてCDデビュー。2003年のメジャーデビュー後は「上海ハニー」「花」「*~アスタリスク~」「お願い!セニョリータ」「おしゃれ番長 feat.ソイソース」など、多数のヒット曲を世に送り出す。2007年からはソロプロジェクトdelofamiliaを開始し、ORANGE RANGEとは異なる音楽性で注目を集めている。デビュー10周年を迎える2012年4月にはORANGE RANGEのニューアルバムがリリース予定。5月からは全国ツアーも控えている。