どんなときもそばにいてくれた人たち

──ちなみにご家族や周囲の方は、ハロプロについてどんなふうに話していますか？

上國料　「いい事務所だね」って言われます（笑）。私が落ち込んだとき、会社の方が家まで駆け付けてくれて、何時間も話を聞いてくださり本当にありがたかった。「お母さんだと思っていいからね」と言ってくれて、すごくホッとしたんです。そのときはたまたまいろいろことが積み重なってしまったんですけど……もちろん今は、活動を全力で楽しんでいます！

野中　私も昔は遠慮してしまうタイプだったので、会社の皆さんから「溜め込む前に言ってね」とよく言われます。去年は横山玲奈ちゃんと森戸知沙希ちゃん（ともにモーニング娘。'21）が、私を心配して外に連れ出してくれたことがあって、2人の優しさに大泣きしちゃいました。

──横山さんと森戸さんは野中さんにとって後輩ですが、そんな気遣いをしてくれるんですね。

野中　はい。先輩後輩関係なく、そのとき気付いたメンバーが支えてくれます。やっぱり仕事が大好きでも、疲れちゃうこともあるんですよ。去年は外出自粛中、1人でいる時間や考え込む時間が長すぎて、落ち込んで。でもマネージャーさんたちにも電話で話を聞いてもらって、またポジティブに考えることができました。

平井　私もマネージャーさんにすごく支えてもらっています。最近、過去にしたミスと同じ失敗をしてしまって。「また迷惑をかけてしまうかもしれない」と思うと怖くて、プレッシャーが……（涙ぐむ）。

──お話、ゆっくりで大丈夫です。

平井　翌日も同じパフォーマンスをしなきゃいけないのに、ステージに立つのが怖くなってしまって……そうしたら「大丈夫だよ。自信持って」とメッセージをくださったんです。おかげで「泣いても明日は来るし、がんばろう！」と思えましたし、本番もちゃんとうまくいきました。そのあともすぐにマネージャーさんが「できてたじゃん！」「でも次はもっとこうしたらいいかもね」と言ってくださって、「ああ、ありがたいなあ」と思いました。

──もともとは新人だった皆さんも、現在は先輩として振る舞う場面も多いと思います。後輩に接するとき、心がけていることはありますか？

上國料　私は後輩に厳しくしすぎないように心がけています。特に歌は言葉で説明してもわかりづらいから、一緒に歌っちゃう。私がうまくできずに落ち込んだ経験があるので、後輩たちがそうならないために、なるべく先に教えたいなと。

──新人時代に教わったことを全部覚えていて、後輩に還元してあげる感覚でしょうか。

野中　私もそうですね。一昨年モーニング娘。に15期メンバーが入ってきたときに、「ここに言われたことをメモるようにして」とノートを3人にプレゼントしました。私自身も加入当時、マネージャーさんからそうしてもらってかなり助かったので、後輩たちにとっても役に立つんじゃないかなって。

──具体的には、どんなことをメモしてたんですか？

野中　スタッフさんの名前と特徴、自分でコンサートの映像を観て気付いた反省点などです。あとは「エレベーターでは後輩が最後に出る」みたいな細かいルールも。言われないとわからないし、そういうことは慣れていないと忘れちゃうじゃないですか（笑）。だから後輩もそうだろうなと思って、ノートを買ってきて。

上國料　わあー、いい先輩！

平井　（笑顔でうなずきながら拍手）

みんなバラバラで家族みたい

──野中さんと平井さんは現役大学生でもありますが、学業との両立に関してはいかがですか？

野中　留学や大学進学についても、マネージャーさんとメンバーにしっかり相談しました。そうしたら「今後につながるかもしれないから」と背中を押していただけて。本当に自分はいい環境にいるなと。支えてもらっているなと感じる部分がたくさんあります。

平井　私も、仕事と学業のスケジュールを調整してもらっています。BEYOOOOONDSには学生が多いので、みんなで楽屋で勉強することもありますし。この前は西田汐里ちゃんが化学の宿題がわからないと言っていたので、私が教えてあげました（笑）。

上國料　いい！ 家族みたい！

平井　あはは（笑）。お仕事も学業も、自分の中では天秤にかけられないものだから悩むこともあるけれど、メンバーが心配して「もっと頼ってよ」と言ってくれるので、今では弱音もこぼせるようになりました。「今、レポートがヤバくて……」とか「全然寝てないから楽屋で寝させて！」とか（笑）。

──上國料さんは雑誌やCMなど個人のお仕事も多いですが、グループ活動との両立で心がけていることはありますか？

上國料　昔はソロで大きなお仕事が決まっても、自分からはメンバーに伝えづらい部分があったんです。ありがたいことなんですけど、それでほかのメンバーがどう思うか気になっちゃって。でも実際伝えてみたら、みんなが自分以上に喜んでくれて、すごくうれしかったです。それ以降は大きなお仕事が決まったら素直に伝えるようになりましたし、ほかのメンバーのソロ活動も素直にうれしいことなので、一緒に喜んでいます。

──皆さんハロプロに所属しながら、それぞれ好きなことや挑戦したいことに取り組めているんですね。

平井　はい。それに、スタッフさんや同じグループのメンバーだけでなく、ほかのグループの先輩もとても頼りになりますよ。私は2019年の12月、大仕事が重なっていっぱいいっぱいになっていて、カウントダウンライブのリハーサルもボロッボロで、泣きながらはけるくらいの状態だったんです。でも、先輩方が「大丈夫？」と駆け寄ってくれて。舞台袖でずっとパフォーマンスを観ていてくれた石田亜佑美さん（モーニング娘。'21）がハグしてくださったり、稲場愛香さん（Juice=Juice）が「みよりん大丈夫!?」とメッセージをくださったり。後日、宮本佳林さん（ex. Juice=Juice）とお食事に行って泣きながら仕事の相談をしたこともありますし、先輩方とも密接な関係が築けていると思います。

上國料　うん、どのグループにも優しい人しかいないです。仮にもし自分の中でうまくいかないことがあっても、（平井）美葉ちゃんが言っていたようにほかのグループの先輩方も相談に乗ってくださるし。

野中　ハロプロ自体、年齢やキャラクターもみんなバラバラ。今回のオーディションで入ってくる新メンバーも、家族みたいに温かく迎え入れてもらえると思います。

オーディションは運命であり必然

──今回のオーディションではJuice=Juiceとつばきファクトリーの新メンバーを募集中ですが、皆さんから見た2組の印象を教えてください。

野中　Juice=Juiceもつばきファクトリーも、皆さん優しい方々なので、どちらに入っても楽しそうだなって個人的には思います。それぞれ違う色がありますけど、どっちもウェルカムモード。

平井　楽屋もいつもにぎやかで、面白そうですよね。

野中　うん。つばきファクトリーにとってはひさしぶりの新メンバー追加だから（2015年のグループ結成後、2016年にハロプロ研修生から3名が追加加入）、緊張しちゃうというか「入っても大丈夫かな？」と思う方もいるかもしれないですが、心配いらないです。プライベートでも全員でごはんに行くくらいの仲だし、みんな流行にすごく敏感なんですよ！ つばきに加入したら、もっとかわいくなれそうな感じがします（笑）。みんな美意識が高い。

上國料　わかる、みんなオシャレですよね！ Juice=Juiceさんは、今は先輩と後輩の活動歴がだいぶ違うけど、そういうのも関係なしにみんなで楽しくおしゃべりしているのをよく見かけます。「なんかいいなあー。幸せそう」って思いました。

平井　パフォーマンスに関しては、どちらのグループも女性らしさがありつつ、Juice=Juiceさんは大人っぽくて、つばきさんは可憐な少女のよう。BEYOOOOONDSは面白い系統の楽曲が多いので（笑）、どちらもすごく憧れます。

──2組ともそれぞれ違った魅力がありますし、どんな方が加入されるか楽しみですね。

平井　そうですね。今回は合同オーディションということで、合格してもどちらに加入するかわからない状況ですけど、私が受けた「ONLY YOU」オーディションも同じ状況だったので、気持ちはすごくわかります。もしかしたら不安に感じるかもしれない。でも私はこれまで3回オーディションを受けてきて、やっぱり「ONLY YOU」で受かってよかったと思っていて。すべてはタイミングだし、合格してどのグループに行ったとしても、それは運命であり必然というか……結果的によかったと思えるはず。ハロプロに加入したら学ぶこともたくさんあるし、自分を生かすこともできると思うので、応募者の方には全力で楽しみながら、オーディションを受けていただけたらなと思います。仮に落ちたとしても、そのことをネガティブには捉えないでほしいなと。

上國料　どちらのグループに入っても、きっと楽しめるはず！ 新しいメンバーが入った2組がどうなっていくかも気になります。

野中　ホントに楽しみ！ ワクワクしますね。