“暗い大久保”が書いた「燃えないゴミ」

──4曲目「燃えないゴミ」と5曲目「SOSナイト」は大久保さんが作詞を担当しています。平山さんはご自身で歌詞を書く曲と、大久保さんが書く曲の振り分けはどのようにしてるんですか？

平山　私はあんまり語彙力がないので、難しい言葉を使えなくて。だから難しい言葉が合いそうなカッコいい曲ができたときに林香に「歌詞書いて」って渡してます。

──大久保さんは曲を受け取ったらどのように歌詞を書いていくんですか？

大久保　「こういう歌詞を書いてほしい」ということは一切言われないので、いつも自分の感情を書いています。平山は歌詞がすぐ書き上がるタイプなんですけど、私は家の机で時間をかけてじっくりじっくり。「燃えないゴミ」はいろいろあって暗い自分になっていた時期の歌詞なので、今は書けない歌詞だなあと思います。

──攻撃的な言葉が並んでいますね。

平山　林香が一番、内に秘めてるっていうか。私たちは明るいところしか見たことがないけど、きっと家で落ち込むタイプなんだろうなあと歌詞を読んで思いますね。

大久保　自分でも不思議なんですけど、歌詞を書いてるときの細かい感情の記憶があんまりなくて。たぶんストレス解消法みたいな感じで書いてるので、そのときにしか書けない言葉が並んでます。

goomieyの始まりの曲

──最後の「リメンバーマイユース」は先ほどもお話に上がりましたが、大久保さんのお兄さんが作った曲で、goomieyにとって初めてのオリジナル曲です。どのような経緯で作ってもらうことになったんですか？

大久保　2回目のライブが決まったときに「次はオリジナル曲をやりたいね」という話になったんですけど、3人とも無知だったので、どうやって曲を作ったらいいのかをお兄ちゃんに相談したんです。そしたら作ってあげると言ってくれたので乗っかって。

平山　自分たちで曲を作って演奏するということが本当に想像できなかったので、「自分たちの曲があるっていいなあ」と思いました。

──その後、ご自身でも曲を作るようになりましたが、今「リメンバーマイユース」を聴くとどういう印象がありますか？

平山　私には全然考え付かない構成だなと思いました。間奏が長いんですけど、自分で書いたらここに歌詞を入れちゃうだろうなとか、すぐにサビに入っちゃうだろうなと。何回演奏しても新鮮です。

大久保　歌詞の内容も説明してもらっていないので、「ここはどういう意味なんだろう？」とか考えながら演奏しています。

岩堀　ライブでやるのがすごく楽しいです。

平山　ライブで一番盛り上がるし、会場が1つになる感じがする曲だよね。作ってもらったとはいえ、最初のオリジナル曲で、goomieyが始まるきっかけになった大事な曲だなと思ってます。

「Arms」を武器に戦っていきたい

──本作に「武器」という意味の「Arms」というタイトルを付けた理由を教えてください。

平山　今までに作ってきた曲たちが、私たちの武器になっていけばいいなと。これからいろんなところでライブをしていくと思うんですけど、自分たちが「これだ」と自信を持てるこの曲たちを武器に戦っていけたら。

──そんな“武器”を持って、goomieyが全国で伝えたいことはどんなことでしょうか？

平山　私たちの曲やライブを楽しんでほしいですし、自分たちも楽しんでやりたいというのが一番。

岩堀　自分たちが楽しんでやりたいことをやって、楽しんでることがお客さんに伝わって、お客さんにも楽しんでもらえたらと思います。

大久保　私たちは就職や進学をしないので、周りから見たら好きなことをやれているように見えると思うんです。だから好きなことがやれているというのは楽しいんだよということを伝えて、いろんな人が好きなことを選ぶための後押しができたらいいなと思います。

──進路に悩む同世代にはもちろん、人生の帰路に立っているいろんな人の力になれそうですね。ではそんな好きなことを選んだ3人ですが、今後、どんなバンドになっていきたいですか？

平山　女性に共感してもらったり、女の子からカッコいいと思われるようなガールズバンドになりたいです。

大久保　3人でよく言ってるのは、バンドという枠にとらわれないことをいっぱいしていきたいということ。

──例えば？

大久保　聖奈が美容とかファッションが好きなので……。

岩堀　自分で服を作ってみたり。

平山　私と林香はK-POPが好きなんですけど、K-POPアイドルの人たちがシャネルやCOACHの公式モデルになったりしているのを見て、「goomieyもああいうふうになりたいたいね」って。そんな大きな夢を持ってます（笑）。