Girls²|アニメ「ガル学。」を通じて深まった9人の絆

Girls²|アニメ「ガル学。」を通じて深まった9人の絆

Girls²のメンバー全員が声優を務めるオリジナルアニメ「ガル学。〜聖ガールズスクエア学院〜」の楽曲を網羅したベストアルバム「TVアニメ『ガル学。~聖ガールズスクエア学院~』コンプリート・ベスト」が、3月24日にリリースされる。Girls²はアニメの劇中でeast²、west²、south²というユニットのキャラクターたちを演じ、本人たちも実際にその楽曲のパフォーマンスをテレビ東京系列「おはスタ」などでたびたび披露してきた。ベスト盤にはそれぞれの個性に満ちた楽曲が収められている。

音楽ナタリー初登場となる今回のインタビューには、Girls²9人を代表して小田柚葉、隅谷百花、小川桜花、山口綺羅、石井蘭が出席。「ガル学。」での活動を通して感じたことや、Girls²結成2年を経て感じる自分たちの成長、後輩・lovely²との交流などについて語ってもらった。

取材・文 / 岸野恵加 撮影 / 草場雄介

自分と重なるところがあるキャラクターたち

──Girls²さんが1年間にわたって声優として出演してきたテレビアニメ「ガル学。〜聖ガールズスクエア学院〜」が、いよいよ最終回を迎えます。まずは、自分たちがモデルになったアニメが制作され、その登場人物を声優として演じるというお話を最初に聞いたときの感想を教えてもらえますか?

石井蘭 これまで演技や歌、ダンスをやってきましたけど、声優は本当に未知の領域だったので、「どんな世界なんだろうな」って。初めてスタジオに入った日は、マイクの使い方や台本を持ちながらのアフレコだったり、経験することすべてが分からなくて、「学ばなきゃいけないことがたくさんある」ってすごくワクワクしたことを覚えています。

左から石井蘭、小田柚葉。

──皆さんは特撮ドラマ「ガールズ×戦士シリーズ」でもアフレコを経験してきたと思いますが、そのときとは違った?

 アフレコ自体はやったことはあったんですけど、声優としてアニメの役を演じるとなると全然気持ちが違いましたね。

──また違った緊張感があったんですね。「ガル学。」の劇中では「ラン」「ヨウカ」などご自身と同じ名前のキャラクターを演じていますが、どこまで皆さんに寄せてキャラクター造形がされているんでしょうか?

小田柚葉 アニメならではの設定でありつつ、自分と重なるところはみんなあるのかなと思います。私が演じるユズハは人見知りな子で、最初はそこが自分と似てるなと思ったんですけど、私よりだいぶおとなしくて、初めてトアと対面したときにランの後ろに隠れちゃったり。そんな自分との違いも面白いなと思いつつ、アフレコに挑戦していました。

 私と綺羅ちゃんはダンスが得意なんですけど、アニメの中でもランとキラはダンスがうまい設定で、ライバル関係にあるんですよ。そこは私たちに寄せてくれたのかなと思います。

──皆さんの実際の出身地に合わせてユニットも編成されていますよね。関東出身者を集めたeast²、関西出身者を集めたwest²、九州出身者を集めたsouth²といったように。

隅谷百花

隅谷百花 はい! 私と(菱田)未渚美は関西出身なので、劇中のモモカとミナミも関西らしい明るいキャラクターです。セリフも関西弁で、自分たちのまんまだなと。台本をいただいたときに未渚美と2人で相談して、関西弁のニュアンスをよりリアルにアレンジしたりしました。

──方言監修ですね(笑)。小川さんが演じるヨウカは、足を怪我してしまい、中盤までしばらくはsouth²から離れていました。前半は落ち込んでいるような演技が大半だったと思いますが……。

小川桜花 はい。私自身は普段はメンバーの中でも特に明るい性格なんですけど、アニメのヨウカは真面目で自分に厳しくて、そこまで明るくないキャラクターだったので、苦戦した部分は多かったです。音響監督さんにも「一番難しい役だ」と言われて。ヨウカの「本当は戻りたいけど、メンバーの足を引っ張ってしまうからダメ」という複雑な感情を、声で表現できるようにがんばりました。

30話「完全完璧 サウス・サウス!」より。©︎2020「ガル学。」製作委員会

──30話でやっとヨウカがsouth²に合流して、4人全員でパフォーマンスができたときはうれしかったでしょうね。

山口綺羅 「ありがとう〜ひとことあなたに〜」のタイミングでヨウカが入ってきたんですけど、「やっと4人そろったな」っていううれしさが大きかったです。

自粛期間中、心に刺さった「サクラ道!」

──普段の9人でのGirls²の活動はもちろんありつつ、「ガル学。」内のユニットでのレッスンやテレビ出演などの活動も並行して行っていたと思うんですが、それによる新たな発見や、心境の変化はありましたか?

小川桜花

桜花 「ガル学。」が始まってからはユニットごとのレッスンとかでバラバラに活動する時間も増えたんですけど、最終的には「Girls²みんなで」っていう意識になるので、何かが変わったりということは特になかったですね。

──キャラクターたちが「ガールズアリーナ」という憧れの舞台を目指して競い合う劇中のように、ほかのユニットへのライバル意識を抱いたり……ということもなく?

桜花 全然なかったです(笑)。みんなほかのユニットの曲も大好きだし、普段からダンスを覚えたりして。ライバル心というよりは褒め合ったりすることのほうが私たちは多いですね。

──先ほどの写真撮影の間も、流れている「ガル学。」の楽曲に合わせてずっと踊ってましたもんね。

柚葉 はい(笑)。刺激を受けて、吸収することが多いです。

──「ガル学。」にはとても多くの楽曲が登場していて、今回のベスト盤にはその全曲が収録されます。特にお気に入りの曲を教えてもらえますか?

柚葉 自分のチームの曲だったら、「サクラ道!」が一番好きです。すごく青春感があって、なんて言うのかな、本当に励まされるし元気になれるなって。

 あの曲は、自粛期間中に私と柚葉が自宅で踊った動画をスタッフさんが編集してYouTubeにアップしてくださったんですけど、そのこともとても印象深いです。振りがまだちゃんと入っていない状態で自粛期間に入ってしまったので、撮影する前に柚葉と振りを合わせるところを細かく相談しました。

柚葉 一番のAメロからサビまでは振り入れが終わってたんですけど、そのあとはまだ入ってなかったので、2人でリモートで動画を見ながら必死に練習しました(笑)。

 家でそれぞれ覚えて撮影したので、めちゃくちゃ不安でした……。

──そうは思えないくらいキレキレだったから驚きです。新型コロナウイルスの影響で卒業式や入学式が中止になったり、通常通りに開催できなかったりという学校がほとんどの状況下で公開されたので、卒業ソングとしてもグッときますよね。動画の中には皆さんの卒業式や入学式の写真も挟まれていて、涙腺がゆるんでしまいました。

桜花 まだ先が見えず不安なことも多い時期だったので、2人が踊ったあの「サクラ道!」は私もとても心に刺さりました。