ナタリー PowerPush - GUNMA ROCK FESTIVAL 2013

茂木洋晃(G-FREAK FACTORY)×TAKUMA(10-FEET)故郷に熱狂を!地元フェス開催のワケ

地元にパワーを与えたい

左から茂木洋晃、TAKUMA。

──「GUNMA ROCK FESTIVAL」は地元の人たちに向けて行っている部分もあるんですか?

茂木 うん。ずっと前から地元対象のイベントをやりたいと思ってたんですよね。

TAKUMA 地元の人はけっこういるんじゃないの? そうでもないの?

茂木 6割くらいかな。よくあるメジャーの群馬公演とかは、都内から近いぶん、都内の人とかが多いと聞いていたから、想像より多くてうれしかったけど、でもまだまだで。それこそ開催されることすら知らないって人もいると思うから、もっと地元の人に伝えていきたいと思ってる。

TAKUMA でも、ウチだって京都の人が集まってるわけやないと思うで。もともと京都の人を集めて満員にできるとは思ってなかったし。

茂木 でも京都人限定で満員にするっていうのやりたくない?

TAKUMA やりたいけど、1年目に「京都大作戦」やったときっていうのは、自分らの全国ツアーに来てくれてたお客さんが、京都に集まってくれたっていう感じだったんよ。でもそれはそれで京都を知ってもらえるチャンスにもなるし。音の問題もあって京都市内でやるのが難しかったから宇治市でやることになったんやけど、いろんな人が来てくれて街が潤ったりするし。

茂木 地元への貢献はすごいよね。

TAKUMA そういうことができてるのはうれしいよね。

茂木 俺らも「GUNMA ROCK FESTIVAL」で地元にパワーを与えたいんです。もともと身の丈を遥かに超えたチャレンジだけど、それが成功することで、地元のみんなのモチベーションを上げられるんじゃないかと思う。去年はあそこになんとかして1万人以上を集めることができて。渋滞が起こったりして、「何が起こってるんだ?」みたいなザワザワ感があった。で、今年は2年目だからもっと念入りに準備して、地元の人にちゃんとフェスの存在を知ってもらいたい。地元の人に大事にしてもらえるようなフェスになっていけたらいいなって思ってるんですよね。

──そのためにも、群馬の人たち、地元の人たちに来てもらいたい、と。

茂木 そう。だからプレイガイドだけじゃなくて、地元のお店でチケットを買えるようにしようと思ってますね。で、当日はそのお店がフェスに出店してる。

TAKUMA それは群馬以外の人が買いに来てもいいわけだ?

茂木 もちろん。その場合は群馬に2回来ることになるかもしれんけど、出店する地元のお店に実際に行ってもらいたいし。

──群馬の人たちもそのことでチケットが買いやすくなる。

茂木 「プレイガイドって何?」みたいな、そういう大人たちも来たがってるんですよ。そういう人にとっては、「あの店に行けば買えますよ」っていうのが入口になるし。お店の人とお客さんのコミュニケーションが1つあるだけで、ぐっと楽しみが増える。そういう小さなことをもっとやっていきたいですね。

──なるほど。それは地元密着型のフェスをやる1つの意義ですよね。普段のライブハウスの延長線上にフェスがあるという話にも結びつくと思います。

茂木 そう。そういうフェスを日本でやってるのは10-FEETだけだと思うんで。パイオニアだと思いますね。

TAKUMA カリスマやからな(笑)。

「なんでCDを出さなかったんだろう」

──さてG-FREAK FACTORYはこの夏に9年ぶりのアルバムもリリースするんで、その話も聞ければと思います。捨て曲のない、時間をかけて作ったアルバムだと感じました。

茂木洋晃

茂木 ところがですね、実は9年間の間に作った曲は、ほとんどボツにしたんです。

──そうなんですか!

茂木 レコーディングしようと決めたときから全部書き直したんです。前作から9年空いたんですけど、実は急いで作った曲もあると。

──9年間ずっとCDをリリースせずにライブばかりやっていたのはなぜだったんでしょう?

茂木 それが、勘違いしてたんですよね。新作のリリースを引っ張れば引っ張るほどいいんじゃないかって思ってた。去年シングル出してからそうじゃないんだなってことにようやく気付いた。「なんでずっとCDを出さなかったんだろう」って最近になって痛感してるんですよ。

──TAKUMAさんとしてはこの9年のG-FREAK FACTORYが音源を出さずにライブを続けてきたのをどう思ってました?

TAKUMA 内部で揉めてんのかな、レーベルと揉めてんのかな?って思ってた(笑)。

茂木 そんなこと全然なくて。ただただ音源を出してライブ活動をするっていう方向に向かってなかったっていうか。

TAKUMA 確かにそんな感じやったね。

茂木 物販にCDがないのが普通だった、今思えばちょっとゾッとしますけど。そのくらい群馬は天然な人が多いんだってことで。

TAKUMA 自分で言うなって(笑)。

──「GUNMA ROCK FESTIVAL」という1つのお祭りを作ることと、G-FREAK FACTORYの音源を作ることは、つながってるところはありますか?

茂木 ありますね。やっぱりちゃんとその前にアルバムを届けられるようにしたいと思ったし。モノを作って観てもらいたい、聴いてもらいたいっていう思いは同じですからね。

GUNMA ROCK FESTIVAL 2013

GUNMA ROCK FESTIVAL 2013

2013年9月21日(土)群馬県 グリーンドーム前橋
OPEN 10:00 / START 11:00 / END 21:00(予定)

<出演者>
COKEHEAD HIPSTERS / EGG BRAIN / G-FREAK FACTORY / LACCO TOWER / 10-FEET / HEY-SMITH / HAWAIIAN6 / 秀吉 / HIFANA / MAN WITH A MISSION / MINOR LEAGUE / MOROHA / NAIKA MC / OVER ARM THROW / ROTTENGRAFFTY / SPECIAL OTHERS / STOMPIN' BIRD / 高崎頼政太鼓 / ZAZEN BOYS / and more

前売りチケット
大人(中学生以上) 6500円
ファミリーペアチケット(保護者1名+4才~小学生1名) 10000円
ファミリーペアチケット駐車券付き(同上+第一駐車場チケット付属) 11000円

G-FREAK FACTORY ニューアルバム「S.O.S」/ 2013年8月7日発売 / BADASS
ニューアルバム「S.O.S」
初回限定盤 [CD+DVD] 3200円 / BDSS-0015
通常盤 [CD] / 2500円 / BDSS-0016
G-FREAK factory(じーふりーくふぁくとりー)

茂木洋晃(Vo)と原田季征(G)が中心となり、1997年に群馬県にて結成される。結成直後から自主企画「MAD SOUL CONNECTION」を行う。2002年頃よりレゲエサウンドを取り入れた「DREAD-ROCK」を構築。2003年に自主レーベル「3TONE east」を設立し、そこを拠点に活動を展開する。2012年9月、地元を盛り上げるため「GUNMA ROCK FESTIVAL 2012」を企画・運営。2013年8月にBADASSより約9年ぶりとなるアルバム「S.O.S」を発表する。同年9月に「GUNMA ROCK FESTIVAL 2013」を開催。

10-FEET (てんふぃーと)

TAKUMA(Vo, G)、NAOKI(B, Vo)、KOUICHI(Dr, Cho)の3名により、1997年に京都で結成。2001年4月に1stシングル「april fool」をリリースし、3rdシングル「RIVER」がスマッシュヒットを記録する。結成以降、精力的にライブを行ってきているが、今なおそのスタイルは変わらない。2008年からは野外フェス「京都大作戦」を開催(※2007年は台風により中止)し、地元・京都の音楽シーンを熱く盛り上げている。