裏で練習しているときですら楽しい

──皆さんはアーティストになるという夢を叶え、今年6月にシングル「Turn It Into Gold」でデビューを果たしました。

Mila　ものすごく興奮しました。でもこのシングルをリリースするにあたって、ものすごくたくさん練習してきたし、いいことばかりではなかったんですね。乗り越える壁が高くて大きかった。みんなそれぞれがストレスを抱えていた時期でもあったから、「やっとリリースされる！」というワクワク感はありつつも、同時にこういう曲を皆さんに受け入れてもらえるだろうかというプレッシャーもありました。私たちは宝石からインスピレーションを受けているグループなので、自分たちもいずれは普遍的な価値を持つ金（GOLD）になりたいというメッセージが曲に込められています。

──練習期間はどれくらいあったんですか？

Griffin　初めてデモを聴いたのは去年の12月。クリスマスに聴かせてもらって、年明けに練習が始まったので半年ですね。ほかのレッスンと並行して1日3、4時間。それを毎日。

Pingpong　歌詞の内容を理解するための時間もありました。そのあとにレコーディングして、MVを撮影したり。どれも初めての経験だったので、楽しくもありつつ、やはりとても大変でした。

──特に印象に残っていることを教えてください。

Pingpong　MVの衣装は1回しか着てないんです。撮影のために1着しかないものを用意してくださって。撮影中にパーツが取れちゃって、その場で縫ってもらったりしました。そういうのってなかなか経験できないことだから、とても勉強になりましたね。

──タイで「女性の強さ」をコンセプトとして打ち出すグループはほかにいますか？

Griffin　「女性の強さ」を打ち出すグループはタイにもいますが、メンバーの個性を全面に出しているグループはGAMMAだけだと思います。

──「Turn It Into Gold」のMVはYouTubeで100万再生を突破しました。その後、7月に「Summer Break」、9月には「MATADOR (Man I Adore)」と立て続けに楽曲を発表しています。皆さんにとって今年の夏はどんな時間でしたか？

Griffin　すごく忙しかったです！ でもみんな小さい頃から夢を持っていたので、表舞台に立っている以外の時間──裏で練習しているときですら楽しく感じていました。それに自分たちの作品をリリースできたことを誇りに思っています。

Mila　自分たちの歌がリリースされることで、一歩ずつ成長していく感覚があります。私たち1人ひとりを観てほしいし、GAMMAとしての成長も感じてもらえたらうれしいです。

Skye　あと、ここまでリリースしてきた3曲は全部ジャンルも歌のテイストも違うんですよね。そういう面でも、毎回チャレンジしています。

日本でタイにはない文化を経験

Pingpong　逆に質問なんですが、どの曲が好みでしたか？

──フラメンコのリズムを取り入れた「MATADOR (Man I Adore)」が新鮮でした！ でも基本的にどの曲もクオリティが高くて驚きました。「Turn It Into Gold」のようなダンス路線だけでなく、しっとりと歌う「Summer Break」にも意表を突かれましたし。

Griffin　個人的には「Summer Break」の日本語版を歌ってみたいんですよね。サウンドにも日本っぽいテイストがあるし。

──ちなみに皆さんは、これまで日本に来たことがありますか？

Jean　MilaとGriffinは初めてですけど、私はもう10回くらい来ています。

──えっ!?

Jean　GAMMAとして来たのは初めてですけど。

Skye　私も家族と何度か遊びに来ていますね。

Jean　父が運転が好きなので、家族みんなで富士山に行きました。大阪や北海道にも行ったことがあります。

──タイの方はよく日本に遊びに来られるんですか？

Skye　連休になると、クラスの友達がみんなそれぞれ家族で日本に旅行に行っちゃうくらい人気があります（笑）。

──次にリリースされるシングル「Hold Tight」は日本でMVを撮影したそうですね。

Mila　はい。今回は制作会社のPARADE Tokyoさんにお声がけいただいて、私たちの次の新曲「Hold Tight」のMVを日本で撮影していただくことになりました。

Griffin　スタッフが日本人の方たちだったので、文化交流みたいな感覚を味わえましたし、例えばカメラアングルについても「こんな撮り方があるんだ!?」という経験ができましたし。

Pingpong　プロダクションの方たちが、ペットボトルにそれぞれのカラーのリボンをつけてくれたり、お菓子をたくさん用意していただいて、そこに1人ひとりのカラーの小さいポーチが置いてあったり。クランクアップのときも、全員分のメンバーカラーの花束をくださって。そういうのはタイにはない文化なので、本当に感動しましたし、心が温かくなりました。

Jean　今回はプライベートの時間があったので、みんなで一緒に過ごしました。その帰りにタクシーに乗ったんですが、全員では1台に乗れ切れなかったから、2台に分かれたんです。そしたら運転手さんが、私たちが外国人の女の子だから気を使ってくれて、こういうアプリを使えば、お互いのタクシーを追跡できるよって教えてくださって。

──素敵なエピソードですね。ちなみに皆さんはXG以外で知っている日本人アーティストはいますか？

Skye　YOASOBIさん！ 歌詞の世界がすごくて惹き込まれます。

Griffin　IVEのレイさん！

Mila　藤井風さん！ タイでは一番人気があります。

Skye　あとバンコクにBNK48、チェンマイにはCGM48がいて、どちらも有名ですね。CGM48では高校の同級生が活動しています。

──では最後に、GAMMAとして今後どのように活動していきたいか教えてください。

Mila　私たちはまだ新しいグループなんですけども、これからもたくさん練習して、いっぱい成長した姿を皆さんに届けたいです。自分たちのコンサートをしたいし、日本はもちろん、ワールドツアーをできるようになりたいです。あと今T-POPはすごく勢いがあるので、J-POPやK-POPに負けてないぞ！っていうところをGAMMAで見せていけたらうれしいです。