音楽ナタリー Power Push - flumpool

攻めモードの1年を象徴する「FREE YOUR MIND」

カウントダウンライブも攻めの姿勢で

──今回のシングルには「ムーンライト・トリップ」という新曲も収録されています。これは年末に開催される「flumpool COUNTDOWN LIVE 2016→2017『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・フォーエバー~」のテーマ曲なんですよね。

阪井 はい。この楽曲自体は2、3年前からあったもので。僕が個人的に好きだった曲でもあるし、カウントダウンライブのテーマ曲としてハマると思ったので、今回改めてアレンジした感じですね。歪んだギターでバンド感をしっかり出しつつ、バグパイプを使ったパレード感のあるイントロを含め、カウントダウンのハッピーな雰囲気に合う仕上がりになったと思います。

小倉 いわゆる以前のflumpoolらしい雰囲気を持った曲でもあるので、僕はちょっと懐かしい感じがしましたね。「EGG」から攻めた曲が多かったので。1曲目の「FREE YOUR MIND」といい対比になってると思います。

尼川 レコーディングもあまり考えずに臨めたしね。

──郷愁を抱きながらも前を向いていく歌詞がすごく素敵でした。

flumpool

山村 今年と来年の境目であるカウントダウンという瞬間に、過去の自分たちとこれからの自分たちというものを改めて考えたいなって思ったんです。会場に集まってくれたみんなと一緒にそういうことを考えられるような、そんな曲になればいいですね。

──単独でのカウントダウンライブは昨年に続き2年連続で、大阪での開催は初になります。

山村 そうですね。カウントダウン自体がもうお祭り騒ぎというか、何しても悔いが残らない感じがあるんで、あの独特の雰囲気、空気感を満喫したいですね。今年は僕らの故郷である大阪なので思い入れも強い。楽しくなるに違いないなって思います。

──小倉さんはケガのため昨年のカウントダウンライブは欠席でした。今年は大丈夫そう、ですかね?

小倉 いやーまだ何が起こるかわからないですよ(笑)。まあでも、今年こそは絶対に楽しみたいですね。カウントダウンライブの前にはファンクラブツアーがあり、そこでもいろんなことに挑戦しようと思ってるんで、それを経て、年末はさらに力強くなったflumpoolを見せられるんじゃないかな。2016年は攻めの姿勢を大事にして活動してきたので、その最後の日にもそこはしっかりと見せていきたいなって思います。

最近は本音で話し合えるようになってきた

──ちなみにflumpoolは来年1月で結成10年を迎えます。そこに関してはどんな思いがありますか?

山村 結成当初に城天で路上ライブをしていたので、そこから見えていた大阪城ホールでカウントダウンライブができることに対してはすごく感慨深いですね。ただ、10年ということ自体に関しては……なんかある?

尼川 いや特に(笑)。

阪井 ないよね。もうそんなに経ったか、とは思うけど。

──え、そういうものなんですか?

尼川 そうですね。3人(山村、阪井、尼川)ではもっと前から一緒にやってて、そこに誠司が入って名前がflumpoolになったのがそのタイミングっていうことなんで、結成って言われてもあんまりピンとこないんですよね。それがデビュー10年ってなるとまた違うと思うんですけど。

山村 うん。だからこれから結成10年のことについて聞かれたら、誠司が答えればいいんだよ。

阪井 そうだな。一番、思い入れがあるだろうし。

小倉 いや、俺も結成10年に対してはあんまないけどね(笑)。よく続いたなとは思うけど。

──この4人になったときに10年後のことを思い描いたりはしてました?

小倉 してなかったです。近々の、結成から2年後くらいのことまでは考えてましたけどね。バンドとしてこのくらいのタイミングまでにこのくらいのキャパを埋めて、それをクリアしたら次はこうしよう、みたいな。妄想ですけどね。

──でも、それってすべてが現実になったんじゃないですか?

小倉 いや、1つもクリアしてないです。

尼川 僕らは全部飛び越えちゃったんですよ。

山村 あははは(笑)。そうだね。だからクリアしたわけじゃないっていう。

阪井 500人くらいのキャパでやることを想像してた時期にいきなり武道館だったもんな。

尼川 うん。お客さんが10人から一気に8000人とか9000人になっちゃうっていう。だからとまどいのほうが大きくて、手放しに喜べる感じじゃなかったんですよね。

──なるほど。でもflumpoolは飛び越えてしまったところをじっくりと埋めながら活動している感じはしますよね。だからこそキャリアに見合った成長をしていけているんだと思います。

山村 ああ、そうかもしれないですね。無意識だけど、そうやってここまで来た感じはありますね、うん。

小倉 確かにバンドとしてちゃんと成長できているなっていう実感はありますね。今まではメンバー間でどこかしらなあなあで済ませてたところもあったけど、最近は本音で話し合えるようになってきた。それも大きいんじゃないかな。

ニューシングル「FREE YOUR MIND」2016年11月2日発売 / A-Sketch
初回限定盤 [CD+DVD] AZZS-55 / 2160円
通常盤 [CD] AZCS-2057 / 1296円
CD収録曲
  1. FREE YOUR MIND
  2. ムーンライト・トリップ
  3. labo (live at FM802 MEET THE WORLD BEAT 2016)
  4. Blue Apple & Red Banana (live at SWEET LOVE SHOWER 2016)
初回限定盤DVD収録内容

「flumpool 7th tour 2016『WHAT ABOUT EGGS?』」at 東京国際フォーラム Special Selection

LIVE OPENING

  1. 解放区
  2. Sprechchor
  3. DILEMMA
  4. 絶体絶命!!!
  5. 産声
  6. 夜は眠れるかい?
  7. Blue Apple & Red Banana
  8. Hydrangea
  9. World beats
  10. 花になれ
flumpool COUNTDOWN LIVE 2016→2017 「FOR ROOTS」~シロテン・フィールズ・フォーエバー~

2016年12月31日(土)大阪府 大阪城ホール
OPEN 20:30 / START 22:00 / END 24:30(予定)

flumpool(フランプール)
flumpool

山村隆太(Vo, G)、阪井一生(G)、尼川元気(B)、小倉誠司(Dr)の4人からなるバンド。2008年10月に配信シングル「花になれ」でメジャーデビュー。2009年にシングル「星に願いを」のヒットで注目を集め、10月には初の東京・日本武道館公演、年末には「NHK紅白歌合戦」への初出場を果たした。2010年12月に4日間にわたるアリーナライブも大成功に収め、2011年9月に「第78回NHK全国学校音楽コンクール」中学校の部課題曲に採用された「証」をシングルとしてリリースした。デビュー5周年を迎えた2013年10月には日本武道館で2日間にわたりスペシャルライブを行い、2014年5月に初のベストアルバム「The Best 2008-2014『MONUMENT』」を発表。2015年8月にバンド初の単独野外公演を故郷である大阪・大泉緑地で開催した。12月30、31日には神奈川・横浜アリーナでの初の単独カウントダウンライブを行った。またアニメ映画およびテレビアニメ「亜人」主題歌「夜は眠れるかい?」を含むシングルを2016年2月にアルバム「EGG」を3月に発表し、4月よりライブツアーを実施する。11月にニューシングル「FREE YOUR MIND」をリリースした。12月31日には大阪では初となる単独でのカウントダウンライブ「flumpool COUNTDOWN LIVE 2016→2017『FOR ROOTS』~シロテン・フィールズ・フォーエバー~」を開催する。