魚が付いてるバンドってセンスよくない？

──ナタリー初登場ということで、まずはバンド結成に至るまでの経緯を教えてください。

ミヤチ（B）　まずハヤシと僕が大学で出会ったんですけど、苗字がは行とま行で席が近かったので、何人かと集まってしゃべってたんです。そこでベースやってるみたいな話になったんですけど……気が付いたらハヤシがもうスタジオの予約を取ってて（笑）。

──そのときにはもうすっかり仲も深まっていたんですか？

ミヤチ　出会って間もない頃だったのであまり（笑）。僕もまあどうせコピバンでしょって思って、腕にけっこう自信ありますよーなんてテンションでいったら……もうガンガンオリジナル持ってきてて。

──驚いたと（笑）。

ハヤシング（G, Vo）　俺はずっとバンドをやりたいと思ってたから、大学の受験勉強しながらちょっとずつ曲を作っていて。

──ちなみにハヤシングさんが最初に持っていった曲ってどんな曲だったんですか？

ハヤシング　ミヤチに最初に聴かせたのが、今回のミニアルバムに入ってる「ニュースキャスター」です。

ミヤチ　初めてスタジオに入ったときにハヤシの本気度を感じたので、これはドラムも探さなって。そしたらmixiのつぶやき機能でテラオカが「うわー！ バンドやりてー！」って書きこんでたので、「来るしかないやん自分！」と思って誘いました。テラオカと僕は中学が一緒なんです。

テラオカ（Dr）　ミヤチとは中学卒業後も一緒に軽くバンド組んだりしてて。

──それでこの3人がそろったと。メンバーそれぞれのバンドでの役割は？

ミヤチ　ハヤシが曲作りをはじめとした音楽面全般ですね、詞も曲もハヤシが書いてるので。そして……俺がその他雑務（笑）。

──（笑）。テラオカさんは？

ミヤチ　癒しです（笑）。

テラオカ　何もやってないですね、俺（笑）。

ミヤチ　俺とハヤシがわりと性格が似ているというか、両方頑固なのでよくぶつかるんですよ。そのときに中立の立場でいてくれる存在。間をとって「今の聞いてたらハヤシのほうが言ってること正しいわ」とか意見をくれるんです。

──フィッシュライフの名前の由来は？

ハヤシング　フィッシュをとりあえず付けようってなって。

──それはなぜですか？

ハヤシング　魚が付いてるバンドってめっちゃセンスいいっぽくない？って（笑）。大学1回生のときにラジオつけたらちょうどサカナクションとフィッシュマンズのツーマンライブの告知が流れてきて。それで、バンド名に魚付けたら売れるな。絶対これだ！って思って。

初ステージは路上ライブ

──フィッシュライフの初ライブは2012年6月の路上ライブなんですよね？

ハヤシング　はい。そこが初めてですね。

ミヤチ　大阪の大阪城公園ってとこでやってる「城天（大阪城公園ストリートライブ）」です。俺とハヤシは大学の軽音楽部に所属してるんですけど、先輩つながりで出会ったOSAKA MUSEの神田さんに「『城天』っていうイベントがあって、大阪の人らはみんなここでやって、上に上がっていくんや」っていう話をしていただいて。

──それがきっかけで出ることになったと。路上ライブではオリジナル曲を演奏されたんですか？

ミヤチ　そうですね。4曲ぐらい演奏したと思います。すごい緊張しながら……。

テラオカ　路上ライブ自体初やし、フィッシュライフとして人前に出ることも初めてだったしな。バンドが演奏できるスペースがあるんですけど、そしたらハヤシがそっからガンガンはみ出ていって、もうなんか人が通るところですっごい暴れてて。

ミヤチ　そうやったな（笑）。

テラオカ　ケーブルの長さの許す限りなあ？（笑） で、僕その頃はまだハヤシとそんなに仲良くないというか、数回しか会ったことがなかったので、叩きながら「こんな子なんや！」って。今までそういう子に出会ったことがなかったんですよね、平和なバンドに所属してたので（笑）。

──対するハヤシングさんはどんな気持ちだったのでしょう？

ハヤシング　いや、もう「やってやるぞ」っていう（笑）。気持ちだけでいってましたね。

ミヤチ　お客さんもハヤシが出ていったらパッて離れて花道作ってたもんなあー（笑）。今思うといい思い出です。