土光瑠璃子、卒業前の心境は

──卒業を発表されている土光さんにとっては、今作がFES☆TIVEでの最後のシングルになります。

土光　私がFES☆TIVEに加入して、今回で13作目のシングルになります。毎回4、5曲収録されているので、そう考えるとものすごい数の楽曲をレコーディングしてきたなと思いましたね。そして今回、アーティスト写真もジャケット写真もすごくかわいく撮っていただきました。衣装にも意見を出させてもらって、自分の好きなテイストのものを作っていただけてうれしいです。出会いや別れがテーマの曲もあるので、私推しのファンの方は私のことを考えながら聴いてくれたらいいなと思います。……ただ、このシングルが最後だという実感が今のところ全然ないんです。どうしよう？

八木　今までの卒業メンバーもみんな「実感ない」って言いながら卒業していったんですよ。

土光　青葉もそうだったよね。私、卒業公演をやっても実感が湧かないかもしれない。

──実感がない土光さんに対して、ほかの皆さんはいかがですか？

八木　私も実感はないんですけど、新曲の歌詞や振付の中に瑠璃子の卒業が表現されているので、そういう部分で「もうすぐ（瑠璃子が）卒業するんだ」とは感じます。

本多　「最後の振り入れ」とか、「最後の○○」というワードが出てくるのが寂しいです。これから「最後の○○」がもっと増えちゃうのが嫌だなって。

土光　「最後の振り入れだ！」って言ったら、しおりが私をにらんできたんですよ。

本多　にらんでないよー！ でもいろいろと考えてしまって、真顔になっちゃった。

土光　ふふふ。あのときの顔、かわいかったよ。「なんでいなくなるの!?」みたいな気持ちを素直に出してくれるほうが私はうれしいです。

──土光さんは卒業発表時のコメントに「やるべき事は全てやり切った」と書いていましたね。

土光　はい。FES☆TIVEの一員として、プロデューサーに意見もたくさん伝えられたし、TOKYO DOME CITY HALLのステージにも立てたし、自分として全力を出し切ったと思えたので卒業を決断しました。4月21日の卒業公演まであと2カ月弱あるので、最後までがんばりたいと思います。

──FES☆TIVEの活動の中で特に思い出深い出来事を挙げるとしたら？

土光　「赤レンガスプラッシュ祭」（2022年8月開催）です。ずっと野外ライブをやりたいと言い続けていたので、赤レンガ倉庫広場で野外ワンマンライブができたのがすごくうれしかったです。しかも、コロナ禍でのお客さんの声出しを解禁したのがこのライブだったんですよ。まだライブでの制限が多かった時期だから、ほかのアイドルさんから「声出しを解禁してくれてありがとうございます」という言葉をいただけたのもうれしくて、思い出に残っています。

アイドルとしてステージに立つことに一番意味がある

──メンバーの皆さんも、土光さんとはいろいろな思い出があると思います。

八木　私は瑠璃子と出会ってかれこれ9年。FES☆TIVE加入前に舞台で共演して以来ずっと仲よくしてもらっていて、私が以前所属していたグループの解散が決まったときに相談をしたのも瑠璃子でした。その縁で声をかけてもらって私はFES☆TIVEに加入したんですけど、当時は歌もダンスも全然できなくて、スキップすらできませんでした。これじゃ誘ってくれた瑠璃子に恥をかかせてしまう、このままじゃダメだって思いましたね。しかも、瑠璃子は私が間違えた部分を全部LINEで教えてくれて、「ここまでしてくれる先輩ってすごい」と。今は、瑠璃子が私にしてくれたことをちゃんと受け継いで後輩に伝えていきたいという思いが強いです。あと、つらい時期に一緒に泣いたり……そんな思い出もいっぱいありますね。

土光　私たち、一番つらいと感じていた時期がまったく同じなんですよ。だから、それを一緒に乗り越えてきた戦友のような関係でもあって。

八木　本当にその通りです。なので、「キボウボイス」の中にある「乗り越えてきたんだよね」という歌詞がものすごく自分に刺さっていて。瑠璃子への思いを歌に乗せて伝えていきたいと思っています。

本多　私とるーちゃんは、もともと事務所の先輩後輩という関係で。かわいい人だと思ってはいたけど、あまり話す機会がなかったのでなんだか緊張する存在でした。でもいざ同じグループになってみると、すごくおちゃらけた感じで親しく接してくれたのでうれしかったですね。ごはんに行く機会も多いし、ダンスも細かく教えてくれて、頼もしい先輩でした。残りの時間で私ももっと成長して、るーちゃんに「おお！」と思ってもらえるようにがんばりたいです。

辻　思い出がありすぎて、何を話していいかわからない……。私、るーちゃんのことが本当に大好きなんです！

土光　こはるは私のオタクです（笑）。

辻　FES☆TIVEに入る前から好きで、加入したあとも、るーちゃんの生誕チェキを自腹でオンラインで買ってました（笑）。今でも楽屋とかで隙あらばるーちゃんの写真を撮っているんですけど、それができなくなると思うと寂しいです。ライブ後に一緒に帰ったりごはんに行ったりすることもできなくなるんだ……とかいろいろ考えてしまいます。とにかく寂しいです。

与田　今思い返すとびっくりなんですけど、私は加入後1週間でるーちゃんと3回くらい遊んだんです。私はあまり人と遊ぶタイプじゃないのに。

土光　私も新メンバーの子といきなりたくさん遊んだのは初めてだよ。

与田　MBTIが同じだからか、一緒にいるとすごく楽しい！ るーちゃんといるときの私はいつも笑っています。るーちゃんが卒業したら笑う回数が減っちゃうかも……。私も寂しいです。

仁科　私は以前所属していたアイドルグループを卒業し、人生の行き先に迷っていたときにるーちゃんにFES☆TIVEに誘ってもらいました。もともとるーちゃんは人見知りな子というイメージがあったんですけど、同じグループになってみるとめちゃくちゃしゃべるしめちゃくちゃふざけるし、すごく面白い子なんだと気付きました。海外遠征から帰ってきたときはいつもるーちゃんと一緒に日本食を食べに行くんですけど、これからは1人で食べなきゃいけないのかって思うと寂しい……。

土光　誰か誘えばいいじゃん！（笑）

仁科　るーちゃんは誰とでも仲よく接していて、一番後輩である私の面倒も見てくれて、本当にいい先輩だなと思います。

土光　ありがとう。全員思いを伝えてくれてうれしいです。私も今後FES☆TIVEがどうなっていくのか、とても気になります。恒例になっている赤レンガでの野外ライブも観に行きたいし、もっともっと大きなグループになってほしい。そして、自分が7年間がんばってきた思いを受け継いでくれる新メンバーが入ってくれたらうれしいです。

──今まさに新メンバーオーディションの応募を受付中（※エントリー締切は3月2日23:59）なんですよね。どんな人にメンバーになってほしいですか？

八木　FES☆TIVEは11年以上続いているグループなので、先輩の気持ちを受け継いでくれる子が入ってくれたら心強いですね。「FES☆TIVEが好き！ FES☆TIVEでがんばりたい！」という思いを持っている子に加わってほしいです。

──では最後に、FES☆TIVEがさらに大きなグループになるため、意気込みを聞かせてください。

八木　FES☆TIVEは楽しいライブを大事にしているので、これからもファンの皆さんと楽しい空間を作っていきたいと思っています。あと、毎年やっていた「赤レンガスプラッシュ祭」が去年はなかったので、今年は開催したいです！

辻　私たちは本当にライブが大好きで、アイドルとしてステージに立つことに一番意味があると思っています。グループ名に込められた「フェスティバル」「ポジティブ」「アクティブ」の言葉通り、皆さんを笑顔にできると自信を持って言えます。元気があるときも、元気がないときも、いつでもライブに足を運んでもらえたらうれしいです。

本多　FES☆TIVEのライブは楽しくて元気が出ます。2025年、さらにパワーアップできるようにがんばります！

与田　ワイワイした楽しいお祭り系の曲だけじゃなく、大人っぽい曲や切ない曲もあるので、それも聴いてほしいですね。そして、メンバーがみんなかわいいです！ ぜひ観に来てください！

仁科　私はもうすぐ先輩になるので、自信を持って新メンバーに振りや歌詞を教えられる存在になりたいです。

土光　4月21日にはZepp DiverCity（TOKYO）で私の卒業公演を開催します。私にとって、7年間の集大成になるライブ。この6人でいいものをお見せしたいですし、曲をたくさん披露したいと思っています。最後まで楽しくがんばります！