=LOVE|フワちゃん作詞参加の話題曲 「ウィークエンドシトロン」で開く新しい扉

大谷映美里、音嶋莉沙、齊藤なぎさ、野口衣織、山本杏奈 インタビュー

指原Pの言葉が一番響く

──皆さんにも「=LOVE 全国ツアー2021『全部、内緒。』」の話から伺おうと思います。初日公演は野口さんの地元・茨城で開催されましたが、ツアーの幕開けを飾るのはかなりプレッシャーだったんじゃないですか?

野口衣織

野口衣織 ソロ曲の「拝啓 貴方様」を初披露したり、そのMVを公開したり、すごく思い出深い1日でしたが、緊張しすぎてどんなライブだったかほとんど記憶がないです(笑)。唯一よく覚えているのが、写真集を発売することを発表した瞬間で、イヤモニからメンバーの喜ぶ声が耳が痛くなるくらい聞こえてきて、ファンの方も思わず声を漏らしているのがわかったんです。そこで一気に緊張感や不安な気持ちが吹き飛んで、安心しました。その瞬間は一生忘れないと思います。

──「拝啓 貴方様」を妖艶に歌い上げる姿も印象的で。この曲と齊藤なぎささんのソロ曲「現役アイドルちゅ~」はツアーの全公演で披露されましたが、2曲のコントラストが=LOVEの多面性を象徴しているようでした。

野口 ツアーの中でソロ曲は特に不安が大きくて緊張しました。でも栃木、広島公演あたりから余裕が出始めて、「こうやって歌いたい」という気持ちやファンの方が観てくれているからいいものを見せなきゃという冷静な自分も生まれてきて。自分自身で成長を実感できましたし、歌っているときに楽しさや曲の世界観に入れている自分も感じることができました。公演を重ねるたびに強くなれたと思います。

齊藤なぎさ 私もソロ曲がツアーで一番緊張しました。レッスン場やリハで歌うのと本番で歌うのとでは緊張度合いが全然違って、ガチガチになっちゃって。「人間、こんなに震えることあるんだ」と思うくらい震えました。

野口 普段、ステージに1人で立つことがないからね。メンバーって頼れる存在なんだなと再認識しました。

なぎさ 私は神奈川出身なので横アリが凱旋公演で。それプラス、開催日が誕生日の次の日だったので、前日からファンの方からたくさんお祝いしていただいて、幸せな気持ちのままコンサートに臨めました。「現役アイドルちゅ~」のときのピンクのペンライトの光で染まった会場の景色は忘れられないですね。

──ツアーを通して得たものが多かったみたいですね。

音嶋莉沙

大谷映美里 ツアーでは凱旋メンバーを盛り上げる気持ちでステージに立っていたので、自分たちを客観的に見ることができたというか、心に余裕がありました。いざ自分の地元の公演が始まるといっぱいいっぱいになってしまったんですけど、ツアーを通して周りがより見えるようになったと思います。

音嶋莉沙 ツアーは基本的に毎公演同じセットリストだったんですが、お客さんの中には何公演も観てくださる方もいて。私は正直、歌やダンスが苦手なほうなんですけど、個人としてもグループとしても毎回成長した姿を見せなきゃという思いがありました。

──ツアー中、指原さんからどんな言葉をもらいましたか?

山本杏奈 指原さんは横アリはもちろん、初日の茨城と途中の東京公演にきてくださり、レッスン場でやってるリハではメンバー1人ひとりにアドバイスをしてくださいました。そして横アリが終わったあとに「今までで一番よかったよ」と言ってくださって。毎回そうやって褒めていただけるんですけど、今回も評価を更新できたことがうれしかったです。やっぱり指原さんからいただく言葉が一番響きますね。

峯岸監督ならではのMV

──「ウィークエンドシトロン」のMVは「しゅきぴ」に続いて元AKB48の峯岸みなみさんが監督を務めました。MVのテーマは"YELLOW"で、黄色い衣装に身を包んだメンバーがひまわり畑の中で踊るまばゆい映像になっていますが、撮影はいかがでしたか?

齊藤なぎさ

なぎさ 峯岸さんは長年アイドルをされていたこともあって、撮られる側である私たちのことをすごくよくわかってくださってるんです。いろいろとアドバイスをしてくださり、私たちが一番かわいく見えるように撮影していただけました。

音嶋 自然体な私たちを撮っていただけたかなと思います。あと、白の衣装のときに黄色のアイラインをメイクさんに入れていただいんですけど、それも峯岸さんにチェックしていただいて。「もうちょっと黄色を加えてもいいかもね」とか、細かくディレクションしていただきました。

山本 監督さんに直接メイクのことまでディレクションしていただくことってなかなかないし、「しゅきぴ」に続いて峯岸さんが監督を務めたからこその映像に仕上がっていると思います。私たちがよりかわいく見える角度を探してくださったり、すごく気にかけていただいたので感謝しかないです。

──MVは急にクールな雰囲気になるラップパートも特徴ですが、この中では大谷さん、野口さん、山本さんがラップに参加していますね。

大谷 ラップは練習の時点で全然言えなくて、これじゃレコーディングできないと思って焦りました。でも、練習を重ねていくうちにだんだん上達して、絶対にラップパートをもらいたいと思うようになって。ほかのアーティストさんのラップも聴いたりしながらプリプロに臨んだら、今まで出したことがないようなカッコいい声を出せたんです。本番では私だけ浮いちゃっている気もしたので、そこにかわいさもプラスしたんですが、その日の夜に指原さんから連絡があって「ラップうまくて笑った。意外な才能だね」と褒めていただけました。

山本杏奈

山本 みりにゃ(大谷)のパートが一番難しいよね。私は形から入るタイプで、いつもレコーディングのときは曲に合わせた服を着て行くんですよ。かわいい系の楽曲のときはダークな色じゃなく、明るい色の服装にしたり。今回はラップに寄せたクールめな格好でスタジオに入りました。でも、1回レコーディングが終わったあとに、フワちゃんさん自身の声が入ったデモ音源を聴かせていただいたら、自分はまだアイドルらしさを残してしまっていたと気付いて、もう1回やらせていただきました。今までラップの経験があまりなかったので、自分の中で正解がわからなかったんですけど、レコーディング後にフワちゃんさんから指原さんに「すごいよかった! みんながんばってくれてありがとう! 最高!」っていうキラキラな絵文字入りのフワちゃんさんらしいメッセージが送られていて。それを指原さんから見せていただいて、すごくうれしい気持ちになりました。

野口 私もレコーディングのとき、1回満足いくまで歌ったあとに録音したラップパートを聴いたんですけど、「これは違うかもしれないな」と悩んだんですよ。それでフワちゃんさんが録った仮歌を聴かせてもらったんですけど、それがめっっっちゃカッコよくて……! 自分に気合いが入った感じがありました。私の「Dam it」というパートで一気に雰囲気が変わるので、横アリで披露したときもキメキメでがんばりました。そしたら≠MEの尾木波菜が「衣織さん、新曲よかったですよ」と連絡をくれて。

──尾木さんからはよく連絡が来るんですか?

大谷映美里

野口 はい。写真集が発売されたあとにも「写真集が届きました」と連絡してくれたんですけど、まだ返信してなくて(笑)。

大谷 えー!

なぎさ 返してあげなよ!(笑) 写真集に付くポストカードが一番欲しいやつだったから沸いたって言ってたんだよね?

野口 なんて返したらいいかわからなくて(笑)。