ナタリー PowerPush - DISH//

前山田健一(ヒャダイン)先生に学ぶ!妄想クリスマスデート

12月4日にリリースされるDISH//の “サイドディッシュシングル”「いつかはメリークリスマス」は、ヒャダインこと前山田健一がプロデュースを手がけたコミカルなクリスマスソング。インディーズ時代の「ギブミーチョコレート!」「ザ・ディッシュ~とまらない青春 食欲編~」に続くタッグとなる今回は、要所要所で「ギブミーチョコレート!」とリンクする聴きどころ満載の1曲に仕上がった。

ナタリーではこれを受けてDISH//と前山田の対談をセッティング。レコーディング時のエピソードや前山田から見たメンバーについてなど、和気あいあいとしたトークが繰り広げられた。また後半では、彼女を欲しがる男子の心情を歌った「いつかはメリークリスマス」にちなんで、それぞれが妄想する彼女とのクリスマスデートプランを発表。前山田の圧倒的な妄想力を前に、DISH//の4人も怯みつつ理想のプランを語ってくれた。

取材・文 / 伊藤実菜子 撮影 / 笹森健一 企画 / 富樫奈緒子

DISH//はなんでもアリ

左からMASAKI、TAKUMI、前山田健一、RYUJI、To-i。

──前山田さんとDISH//は「ザ・ディッシュ~とまらない青春 食欲編~」のレコーディングが初対面だったそうですね。そのときのことは覚えてますか?

TAKUMI 前山田さんのことはテレビでよく観ていて面白い方だと思ってたので、レコーディングもほんっとに楽しみにしてて。実際お会いしたらもうテレビで観た通りの面白さで、レコーディングでは常に爆笑してました。

RYUJI 最初は僕たちに興味を持ってくれるか心配だったんですけど、いざやってみたら面白がってくれたんですごくうれしかったです。「笑ってくれた! よかった」みたいな(笑)。

前山田 いやー面白かったねえ。最初はやっぱり誰でも人見知りするので、どう緊張を解いていこうかなっていう感じだったんですけど、そもそも4人の仲がよくて雰囲気もできてたのでやりやすかったですね。全員すごく個性があって、それぞれ声質も役割も違うので、毎回ワクワクしながらやってます。なんでもアリなところも面白い。

To-i ははは(笑)。ほんとなんでもアリです。

前山田 一応偉い人に「これはOKですか?」って確認するんですけど、「もっといっちゃってください。やりすぎはOKです」って言われるんですよ。だからいつもやりすぎますね。今回もね、To-iが普通に歌ってるとこがほとんどないから「これでいいんですか?」って聞いたら「To-iはこれでいいんです」って(笑)。ルックスはいいんだけど、やってることが突き抜けてるんですよね。

最初と最後さえよければいい

──前山田さんは「いつかはメリークリスマス」をどういうイメージで書いたんですか?

前山田健一

前山田 僕、今までいろいろクリスマスソング書いてきたんですけど、もう報われない曲ばっかなんですよ。この曲も「ギブミーチョコレート!」の続編として、10カ月経ってもまだ彼女ができないという悲惨な状況を歌にしようと。

DISH// はははは(笑)。

前山田 それに普通のキレイなクリスマスソングはDISH//っぽくねえかなと思って。非アイドルだから歌えるもんって絶対あるだろうと考えたときに、16~18歳のクリスマスの本音なんてこういうことっしょ、彼女欲しいだけだろっていう。いやもうね、クリスマスソングで「バカが、叶うか、現実見ろ」って歌詞があるのがDISH//なのかなと。これ一番言っちゃいけない言葉だから。

TAKUMI クリスマスに言っちゃいけない(笑)。

前山田 なんですけど、彼らが歌うことによってなぜかイヤミがなくなって、エンタテインメントになるんですよ。そのさじ加減がやっぱりDISH//のいいところだと思います。

──4人はこの曲を聴いてどう思いました?

TAKUMI もうだまされたっていう感じでしたね。出だしがバラードだったんで、「前山田さんめっちゃバラード持ってきた! うおーすげーいい曲……と思ったらオイ!」みたいな(笑)。

RYUJI やっぱりか、だよなーって(笑)。

TAKUMI でもそこにドハマりする自分もいて。前山田さんワールド全開で、「ギブミーチョコレート!」に引き続き面白い曲をもらえたなと思いました。

MASAKI 今回はクリスマスソングっていうのもあったんで「あっ、バラードなんだ」と思って聴いてたら、いきなりバーンときて完全にだまされました。そしたら“終わりよければすべてよし”的な感じで最後はまたバラードで。

前山田 わかってるね、その通りなんだよ。最初と最後さえよければいいんですよ。

To-i しかも前山田さんの仮歌の時点で、パートが割り振られてなくても誰が歌うところなのかわかるんですよ。

TAKUMI

TAKUMI 前山田さんがみんなの歌い方のマネをしてるんです。

MASAKI RYUJIのデスボイスも。

RYUJI 僕のパートは前回よりもデスボイスがグレードアップしてたんで、これ出るのかな?と思ってレコーディングまで出さなかったんですけど、1発目で出たので「あーよかったー」って(笑)。

前山田 どうしても今回、RYUJIにはデスボイスをしてほしかったんですよ。

TAKUMI デスボイスの腕が上がってたよね。もう1発目からシャウトがすごかった。

MASAKI 前は声出ししなきゃ全然出てなかったんですけど、今回はしょっぱなから完成度が高くて。

RYUJI 鍛えられてるなあ、「ギブミーチョコレート!」に(笑)。前山田さんの曲じゃないとなかなかこの声を使う機会ないんですよ。

前山田 俺この声大好物なんですよ。なかなかこの音圧でデスボイス出せる人いないよ。両親に感謝だね。

RYUJI そうですね(笑)。いやあ、出てよかったです。前山田さんが仮歌を入れてると、やっぱりハードルが上がるじゃないですか。みんな仮歌を超えたい、超えなきゃいけないっていう気持ちがあったので、レコーディングはすごい気合い入れてやりました。

前山田 全然超えてますよ……。ほんとに、自分が思ってた以上に全員が面白かったです。

ニューシングル「いつかはメリークリスマス」/ 2013年10月16日発売 / Sony Music Records
初回限定盤 [CD+DVD] 3000円 / SRCL-8452~3
通常盤 [CD] 1000円 / SRCL-8454
初回限定盤 CD収録曲
  1. いつかはメリークリスマス
  2. いつかはメリークリスマス
    ~Instrumental~
通常盤 CD収録曲
  1. いつかはメリークリスマス
  2. ラブソングなんて似合わない
  3. いつかはメリークリスマス
    ~Instrumental~
初回限定盤 DVD収録内容
  1. 日本縦断 1日目
  2. 日本縦断 2日目
  3. 日本縦断 3日目
  4. 日本縦断 4日目
  5. 日本縦断 5日目
  6. 日本縦断 6日目
  7. 日本縦断 7日目
  8. 日本縦断 8日目
  9. 日本縦断 9日目
  10. 日本縦断 10日目
DISH//(でぃっしゅ)
DISH//

TAKUMI、MASAKI、RYUJI、To-iからなる4人組ユニット。2011年にスターダストプロモーションに所属する音楽集団「EBiDAN」からの選抜メンバーで結成され、楽器を持ちながら踊るという“ダンスロックバンド”として活動を開始する。2012年6月に1stシングル「It's alright!」でCDデビュー。2013年1月にはTOKYO MXにてレギュラー番組「超×D」(現「超×D music+」)のオンエアがスタートする。2013年2月、前山田健一がプロデュースを手がけた3rdシングル「ギブミーチョコレート!」をリリース。同年6月、テレビ東京系アニメ「NARUTO-ナルト-疾風伝」のエンディングテーマに採用されたシングル「I Can Hear」でソニー・ミュージックレコーズよりメジャーデビューを果たす。10月16日に発売したメジャー2ndシングル「晴れるYA!」はオリコン週間ランキング4位を獲得。12月4日に前山田プロデュースの「いつかはメリークリスマス」を“サイドディッシュ”シングルとしてリリースする。ライブ中に盛り込まれる寸劇や紙皿を投げるパフォーマンスが話題を呼び、着実にファン層を拡大している。2014年1月10日からはTOKYO MXにて主演アクションドラマ「BATTLE☆DISH//」がスタート。

前山田健一(まえやまだけんいち)(ヒャダイン)

1980年7月4日生まれの音楽クリエイター。3歳でピアノを始め、作詞・作曲・編曲を独学で身につける。京都大学を卒業後、2007年に本格的な音楽活動を開始。前山田健一として、倖田來未×misono「It's all Love!」、東方神起「Share The World」などのヒット曲を手がける一方、ニコニコ動画などの動画投稿サイトに匿名の「ヒャダイン」名義で作品を発表し大きな話題を集めた。2010年5月には自身のブログにてヒャダイン=前山田健一であることを告白。その後もヒット曲を量産し、2011年4月にシングル「ヒャダインのカカカタ☆カタオモイ-C」でヒャダインとしてメジャーデビューを果たした。2012年11月には初のソロアルバム「20112012」を、2013年1月には6枚目となるソロシングル「23時40分 feat. Base Ball Bear」を発表。同5月には7thシングル「笑いの神様が降りてきた!」をリリースした。