「Coming Next Artists」#14 FlowBack|時代を作り出す5人の挑戦者

菅野結以

パーソナリティ
菅野結以

「Coming Next Artists」第14回に登場するのは、2016年9月にメジャーデビューしたFlowBack。彼らはデビュー以降わずか1年間に5作品を発表し、12月20日に次なるニューシングル「BREAKOUT / 雪色」をリリースする。彼らは自ら作詞作曲やダンスの振り付け、グッズのデザインなどに携わり、グループをセルフプロデュース。強い意志が宿る歌とダイナミックなパフォーマンスによって注目を集めている。

今回はそんな5人に菅野結以がインタビュー。彼らの表現にあふれ出るエネルギーはどこからきているのか、話を聞いた。

取材 / 菅野結以 文 / 中川麻梨花 撮影 / 草場雄介

Coming Next Artists #14

FlowBack(フロウバック)
FlowBack
MASAHARU、TATSUKI、MARK、REIJI、JUDAIからなる5人組のダンス&ボーカルグループ。5人それぞれがダンスの振り付けや作詞作曲、スタイリング、グッズデザインなどに携わり、グループの世界観を作り上げている。2013年にグループを結成しライブを中心に活動をスタートさせ、2014年に「LINE オーディション」で応募総数125094組の中からファイナリストの8組に選出される。その後2016年9月に埼玉・さいたまスーパーアリーナで開催された「東京ガールズコレクション」にオープニングアクトとして出演。同月にシングル「Come A Long Way」でメジャーデビューを果たした。同年12月にシングル「Heartbreaker」、さらに2017年3月にシングル「BOOYAH!」をリリース。同年5月には全12曲入りの1stフルアルバム「VERSUS」を発表し、肉体性のあるサウンドと芯のある力強いパフォーマンスで注目を集める。2017年7月に東京・赤坂BLITZでライブ「FlowBackワンマンライブ2017『VERSUS』」を開催。12月にニューシングル「BREAKOUT / 雪色」をリリースし、2018年1月より初の全国ツアー「FlowBack LIVE TOUR 2018 "I AM"」で全国5カ所を回る。

“全員がメイン”のグループにしたかった

──皆さん歌やダンスの経歴はバラバラとのことですが、そもそもなぜこの5人でグループを組むことになったんでしょうか?

MASAHARU MARK以外の4人が同じオーディションを受けてたんです。でも、そのオーディションの最終審査が中止になってしまって。それでオーディションで知り合ったみんなを集めて「オーディションが駄目だったんなら、もう自分たちでやろう」と。オーディションのとき、最初はTATSUKIから話しかけてくれたよね。

TATSUKI MASAHARUとはオーディションのグループが一緒だったんです。審査の空き時間にしゃべって、そこで仲よくなって連絡先を交換しました。その前の審査では、REIJIと同じグループでしたね。そのときにREIJIのこの濃い顔はすごくいいんじゃないかなと!

──ははは(笑)。

FlowBackと菅野結以。

TATSUKI MASAHARUと一緒にグループを組もうという話になったあと、すぐにREIJIに連絡しました。そしたら「やりたい」って言ってくれて。

──じゃあTATSUKIさんとMASAHARUさんがグループの発起人なんですね。JUDAIさんはどういう経緯で?

MASAHARU 3次審査でオーディションのスタッフさんにJUDAIを紹介されたんですよ。「ちょっと一緒に話してみなよ。同世代くらいだし」って。そのあとグループを組もうと思ったときに「あ! あの子いいかも」と思ったんですよね。

──JUDAIさんはグループでラップを担当されていますが、当時ラップの経験はなかったんですよね?

JUDAI そうです。FlowBackに入る前に、MASAHARUくんに誘われてカラオケに行ったんですよ。そこで「ちょっとラップ歌ってみてもらっていい?」って言われて、知ってるラップの曲を歌って。そしたらMASAHARUくんから帰り際に「グループを作りたいんだけど興味ある?」という話が。

──そのカラオケ、オーディションだったんですね!

MASAHARU TATSUKIに「こういう子がいるから、今日歌を聴いてくる」って言って。

REIJI “MASAHARUオーディション”だね(笑)。

──JUDAIさんがそのオーディションに合格したポイントは何だったんでしょうか?

MASAHARU JUDAIは勢いがあったんですよね。あと、当時から人のまねをするコピー能力がすごかった。コピーできる人って、大きな力を持ってると思います。今では彼もすっかりヒップホップに染まってくれて、こんな髪型になってます(笑)。

TATSUKI で、MARKはREIJIの友達の友達だったんです。

──ちょっと遠いですね(笑)。

TATSUKI 4人でグループを始めたものの、5人組にしたいなという気持ちがあったんです。誰かいないかなあと思ってたときに、REIJIの友達から「ソロシンガーとして歌ってるやつがグループを組みたいって言ってるよ」と聞いて。

MARK そうでしたね。

MASAHARU

──TATSUKIさんとMASAHARUさんがグループを作るにあたって、メンバーを選んだ基準は何だったんでしょう?

MASAHARU 僕が作りたいと思っていたのは、みんなが同じような人じゃなくてバラバラのグループ。顔の系統も含めて。歌やダンスのうまさよりは、そこを重視して声をかけていきましたね。だからTATSUKIが濃い顔のREIJIを連れてきたときも「これだ!」と。

──顔採用ですね(笑)。

MASAHARU でも、そこからが大変でした。メンバーを選ぶのに能力を問わなかったから、歌をやってない人もいればダンスをやってない人もいて。TATSUKIが最初のリハーサルのあとに「どうしよう」って頭を抱えてたくらい。

TATSUKI MARKとREIJIはダンスの経験がなくて、僕は歌をやってなかったんです。JUDAIもラップは初めてだし。

──その時点で「こういうグループにしたい」という像はあったんですか?

MASAHARU “全員がメイン”のグループにしたかった。そうじゃないと僕はやっている意味がないような感じがします。誰か1人が先頭にいて、ほかのメンバーが「with~」という状態は違うかなと。

TATSUKI 5人で1つの「FlowBack」というグループなんです。

自分たちの手で流れを

──“逆流”という意味を持つこのグループにしたのはなぜ?

TATSUKI これは僕が付けました。受けていたオーディションがなくなっちゃって、だったら自分たちで作って這い上がろうという思いで作ったグループだったので。自分たちなりの時代を作ろう、自分たちの手で流れを起こそうという意味でこのグループ名にしましたね。

──皆さんもすぐに納得されて。

一同 はい。

REIJI 僕もグループ名考えてたんだけど、長すぎたんだよね。

TATSUKI REIJIは四字熟語をそのまま英語に変換して送ってきたり……ちょっとセンスなかった(笑)。

──1回流れに乗れなかったという気持ちがあったんですね。

TATSUKI

TATSUKI はい。僕らはオーディションで出会ったけど、その前にもみんなそれぞれオーディションを受けてたんですよ。でも、みんないいところまで行っても結局駄目だったということが続いてたので。だったら自分たちの手で流れを起こそうと。

──そのような思いがあるからか、FlowBackは5人全員がグループのさまざまな表現に携わっていますよね。JUDAIさんは作詞も含めたラップ、MARKさんはスタイリング、TATSUKIさんはダンスの振り付けと構成、MASAHARUさんは作詞作曲、REIJIさんはグッズデザインということで。5人それぞれのグループにおける役割は、どのような流れで決まっていったんでしょうか?

REIJI 僕はもともと、授業中にノートに落書きをしちゃうくらい絵が好きだったんです。それである日練習の休憩中にホワイトボードに絵を描いていたら、メンバーが「上手だね」って褒めてくれて。「そのイラスト、グッズに描いてみれば」と言ってもらったのをきっかけに、グッズデザインを始めました。

TATSUKI 彼の場合は自分の特技を生かした流れでしたが、僕やMASAHARU、JUDAIはもうやるしかなかったんです。自分たちで組んだグループだから、当時は振り付けをしてくれる人がいなければ曲を作ってくれる人もいない。最初はMASAHARUくんが既存楽曲のインストに自分でメロディラインを作って歌詞を付けてくれて、それに対してダンスの経験があった僕が振りを付けて……まず形にするというところから始めました。「やるしかなかった」というところから始まって、やっていくにつれてだんだんこだわりが出てきて。それが今はセルフプロデュースと言ってもらえるところにつながりました。

──今でもセルフプロデュースにこだわる理由は?

TATSUKI 結成したときから、自分たちがカッコ悪いと思うものはやりたくなかったんですよ。嫌だなと思う衣装は着たくないし、自分たちが着たいものを着たい。自分たちがやりたい音楽をやりたいし、自分たちが伝えたいことを伝えたい。そういうことを考えていったら、だんだんみんなこだわりが強くなってきちゃって。

REIJI 自分たちでやることによって、自分たちが伝えたい思いを直接そこに落とし込めるのが強いのかなと思います。

FlowBack「BREAKOUT / 雪色」
2017年12月20日発売 / Ki/oon Music
FlowBack「BREAKOUT / 雪色」初回限定盤

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FlowBack「BREAKOUT / 雪色」通常盤

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初回限定盤CD収録曲
  1. 雪色
  2. BREAKOUT
初回限定盤DVD収録内容
  • 「Crush On You」Live at Akasaka BLITZ 2017.7.9
  • 「BOOYAH!」Live at Akasaka BLITZ 2017.9 3. FlowBack Behind The Scenes Vol.7
通常盤CD収録曲
  1. BREAKOUT
  2. 雪色
  3. BREAKOUT-Instrumental-
  4. 雪色-Instrumental-