音楽ナタリー PowerPush - Brian the Sun
パップコーン・芦沢ムネトが聞くバンドのアイデンティティ
2013年6月の1stフルアルバム「NON SUGAR」、今年3月のミニアルバム「彼女はゼロフィリア」、そして精力的なライブ活動で、徐々に人気を拡大させている注目の4人組ロックバンド・Brian the Sun。彼らのニューアルバムのタイトルは「Brian the Sun」。さまざまな迷いや決意から生まれたセルフタイトルの会心作だ。
今回はスペースシャワーミュージックのYouTubeレギュラープログラム「GUSH!(ガッシュ!) by SPACE SHOWER MUSIC」(参照:GUSH! (ガッシュ!) by SPACE SHOWER MUSIC )とのコラボで、MCを務める芦沢ムネト(パップコーン)とBrian the Sunのトークの内容をお届けする。この模様の一部は「GUSH!」にて映像でも楽しめるので、あわせてチェックしてみよう。
取材・文 / 鳴田麻未 撮影 / 福岡諒祠
ボーカルを大事にしてるバンド
芦沢ムネト 実は、僕と白山さんは前から知り合いなんですよね。
白山治輝(Vo, Cho) そうなんですよね。大阪で1回飲ませていただいて。
芦沢 僕のBrian the Sunの印象なんですけど、わりとかわいげがあるメンバーが多いから、最初どういうバンドなのかイメージができなかったんですよ。でも聴いたら……すごいよかったです。
Brian the Sun一同 ありがとうございます!
芦沢 具体的に言うと“ボーカルを大事にしてるバンド”っていうふうに感じたというか。歌詞がすごくはっきり聞こえるし、メロディアスな部分も入ってくるし、そこがすごくいいなって思いました。演奏陣もボーカルを支えてるようなイメージで。嫌な意味じゃなくて、素直に売れたらいいなと思うバンドです。
森良太(Vo, G) そうですね。僕らもめっちゃ思ってるんですよ。
白山 嫌な意味じゃなくてね(笑)。
芦沢 そう。だから初めてロックを聴く人は、Brian the Sunから入るとすごく聴き心地もいいし、メロディもキレイだし、ロックバンドとしてもちゃんと成立してるからいいんじゃないかな。ただ激しいだけだとウワーってなっちゃう人も多いと思うけど、うまく両立されてるというか、バランスが素晴らしい、すごく気持ちよく聴けるロックバンドだなというイメージを持ちましたね。
4人が集まるまで
芦沢 今日はせっかくなのでこのBrian the Sunがどういう人たちなのか、たっぷりと話をしていただけたらなと。情報によると2007年に結成と、けっこう長いんですね。
白山 7年目ですかね。森と僕が同じ高校なんですけど、高1のときに軽音楽部に入って、前身となるバンドを組んでたんですけど、1年で解散しちゃって。そのあと高2のときに結成したのがBrian the Sunなんです。
芦沢 ほかの2人はどういう経緯で入ったんですか?
森 真司はよく出てたライブハウスに通ってて、友達みたいになって。
芦沢 バンドはやってなかったんだ?
小川真司(G, Cho) 僕はやってなかったです。
芦沢 おお、ゼロの状態で!
白山 俺たちにないものを持ってたんすよ、たぶん。革ジャンが似合うみたいな。
森 初めてスタジオに入ったときもとんがったギター持ってきて。
小川 ただ、ギター弾けなかったっす。
芦沢 形から入るタイプなんですね(笑)。田中くんは?
白山 もともとバンド仲間で、よく対バンしてたんです。で、僕らがドラマーいないときにサポートで助けてもらってたんですけど、そのうち「こいつじゃないと嫌やな」みたいなことになってきて、口説き落としたっていう。
田中駿汰(Dr, Cho) いや、対バンしてるときからライブを観てて「Brian the Sunカッコいいな」とは思ってたんですよ。で、やってみたいなと思ってたら、森くんから「一緒にスタジオ入ろうぜ」って言われて、なんか息がうまく合って。でもホントにすごい迫られました(笑)。
小川 1年半くらい口説いてたよな?
森 顔合わせたらもう「お前しかおらんねん」って(笑)。
芦沢 田中くんはほかの人とは違っていた?
森 もう人間性だけっす。音はあとからついてくる。
白山 楽器は練習すればうまくなりますから。
芦沢 そうか。でも4人、バランス的にはすごくいいと思う! 田中くんは不思議なキャラクターだけどしっかりしてる人、森くんはカリスマ性のあるボーカル、白山くんはかわいげのあるベース、そして小川くんはシュッとしたお兄ちゃんっていう感じ(笑)。
次のページ » 音楽的にも人間的にもバラバラ
収録曲
- Intro
- 13月の夜明け
- 神曲
- 早鐘
- Sepia
- タイムマシン
- チョコレートブラウニー
- パワーポップ
- 白い部屋
- アブソリュートゼロ
- 忘却のすゝめ
Brian the Sun(ブライアンザサン)
森良太 (Vo, G)、白山治輝(B, Cho)、小川真司(G, Cho)、田中駿汰(Dr, Cho)によるロックバンド。2007年、森を中心に同じ高校の軽音楽部だった白山とバンドを結成。2008年夏には、当時のメンバーで「第1回閃光ライオット」準グランプリを獲得。2011年に現メンバーとなる。これまでに「Sister」「Baked Plum Cake」の2枚のシングル、1stアルバム「NON SUGAR」、ミニアルバム「彼女はゼロフィリア」を発表。2014年12月にセルフタイトルの2ndアルバム「Brian the Sun」をリリースする。
芦沢ムネト(アシザワムネト)
1979年生まれ。東京都出身。多摩美術大学映像演劇学科卒業。コントグループ・パップコーンのリーダーでツッコミ担当として活動する傍ら、2011年末よりTwitterで日々更新している「フテネコ」の作者として一躍話題の人に。お笑い芸人兼イラストレーターとして活躍中。また、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」に“教頭”役でレギュラー出演しており、雑誌「WHAT'S IN?」にて「バンドあるある」、音楽情報サイト「DAILY MUSIC」にて「毎日フテネコ」を連載するなど大の音楽ファンとしても知られる。