ナタリー PowerPush - BBQ CHICKENS

痛快な悪ノリバンドの神髄に迫る

Hi-STANDARD、Ken Bandで活躍する横山健。彼のサイドプロジェクト、BBQ CHICKENSの5作目となるニューアルバム「Broken Bubbles」がリリースされた。

BBQ CHICKENSの音楽からはハイスタともKen Bandとも違った形で、横山という人間のありのままが伝わってくる。バンド素人の後輩たちに無理矢理バンド活動をさせ、後輩をイジり倒す身内ノリで曲を作る。ジョークを思い付いたら考えなしで口に出し、下ネタも大好きで連発する、つまるところは楽しいことしかやりたくない。そんな横山の痛快なクソガキ大将ぶりが今作も怒濤のショートチューン18曲22分に凝縮されている。

今回の全員インタビューでも、横山健=Kenの発言はハイスタやKen Bandとはノリが違う。深夜に行われたこのインタビューを通じて、BBQ CHICKENSというバンドのスタンスがより伝わるのではと思う。

取材・文 / 柳憲一郎

 
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このバンドは“ボーイズな側面”を全面に出してるんですよ

Ken(G) こんな夜遅くに取材、ありがとう。ちなみにこの言葉、額面通り受け取ってもらわないでいいんで。今、ものすごい帰りたいの。

──言わせてもらえばですね、23時に呼びつけられてやや押しで始まるインタビューってのもなかなかないんですよ。

一同 あはははは!(笑)

──で、今回のインタビューに関しては、ピザオブデスのスタッフさんから「BBQのインタビューは身内ノリ、バカな話で」と事前に言われて。「いやあ、そういうのも面白いですね」と言ってOKしたんですけど、そうしたら翌日また電話がかかってきて「インタビュー、バカでお願いしますね」って念押しされて。

Ken 丁寧な男ですからね(笑)。

──普段は皆さんしっかり仕事なさってる方たちですけど、Kenさんもピザオブデスいう組織にも、“BBQ CHICKENSモード”があると思うんですよ。身内ノリと悪ふざけが異常に増えてくるっていう。だからこのバンドの身内感は本当にすごいよなあと思います。

Hongolian(Vo) それ、まあ売りっすよね。

Ken わかってる? 今のは軽くDISられてるんだよ?(笑)

──ちなみに僕、雑誌広告の進行をしてた頃、Hongolianさんからの広告原稿をひたすら待ってたことがあったんですよ、夜中まで(注:Hongolianは本業がデザイナー)。

Hongolian マジすか? すいません。

BBQ CHICKENS(Photo by Teppei Kishida)

──もう本っ当に遅くて。Ken Yokoyamaのアルバムの広告(笑)。

Ken あはははは(笑)。

──だから取材という形で向かい合うってのも変な感じなんですよね。HongolianさんもI.S.Oさんもピザオブデスでの業務に携わりつつ、KenさんにBBQモードに巻き込まれ続けてますが。

I.S.O(B) いやいや、先輩に遊んでもらってる感じっすよ。

──「遊ぼうぜ!」って肩をガッて組まれてホールドされてる感じに見えるんですが。

I.S.O まあそれも若干ありますけど(笑)。いや、でも先輩の言うことなんでね、ここは儒教の国ですから。

一同 あはははは!(笑)

──Andrewさんは後から入っただけに、このバンドの普通じゃなさがわかるでしょ?

Andrew(Dr) そうですね。でも僕、普通じゃないバンドばかりやってきたんでちょうどよかったんですよ(笑)。だからこのバンド、大好きですよ? 居心地もいいし、楽しくてしょうがない。

──楽しすぎてこのBBQ CHICKENSモードに入ってくるとだんだん頭が悪くなるっていうか。

Ken なんてこと言うんだ!(笑) そんなことはない! それは、なんて言うのかな……人間誰しもさ……うーん、なんて言うのかな?

──やっぱりそんなこと、ちょっとあるんじゃないすかね(笑)。ハイスタやKen Bandのインタビューでそうはならないですし。

I.S.O あはは(笑)。まあ、このバンドは“ボーイズな側面”を全面に出してるんですよ。バカな悪ふざけをしたくなる気分とか、そういうものを。

Ken うん。

──I.S.Oさん言うところの“ボーイズな側面”っていうのは、「面白い言葉は、しつこく何度でも繰り返す」「何回でも同じ悪ふざけする」っていうこと?

Hongolian そう。センズリを覚えたサルみたいな。

35年後にバンド組んで、「ちんちんぶらぶら」って歌おうなって

──Hongolianさんは実際アルバムの中で、「ちんちんぶらぶら」(「Shibuya PM5, Tonight」の歌詞)って連呼してますね。そんなことを歌わされる大人になると思ってましたか?

Hongolian そうっすねえ。

Ken いや、こいつは思ってたはずです(笑)。子供のとき、家が近所だったんです。俺たちが野球をやってる横を、あるお母さんが乳母車で通ってたの憶えてるもん。その乳母車に乗ってたのがHongolianなんですよ。ああ、本郷さんとこの三男坊なんだって思ったんだ。そんとき約束したんだよ。

I.S.O 「バンドやろうな」って?(笑)。

BBQ CHICKENS(Photo by Teppei Kishida)

Ken 35年後にバンド組んで、「ちんちんぶらぶら」って歌おうなって。

Hongolian じゃあ、そういう星の下に生まれたんだなって思います(笑)。

──「じゃあ」って(笑)。繰り返しと言えば、BBQ CHICKENSというかピザオブデスの周辺、「(猛爆)」って言葉がすさまじい勢いで増殖してますけど、あれはいったいなんですか?

Ken なんなんだろうね?

──なんなんだろうねじゃないですよ(笑)。原因は確実にKenさんですよ。この前ピザオブデスのプレスリリースにも「(猛爆)」って普通に使ってあって目を疑ったんですけど。社長、あなたの会社ですよ?

一同 あはははは!(笑)

Ken 俺じゃない、俺は指示などしていない!(笑)

──あははは(笑)。でも「(猛爆)」って使ってると脳を侵される感じがしますよね。妙にテンションが上がって、脳の動きがヘンに加速する。

ピザオブデススタッフ (深くうなずく)

──公式資料に「(猛爆)」を使う男が深くうなずいてますよ(笑)。確かにトリコになります。

Ken 率先して笑うのは大切でさ。

──はい。

Ken ……いや、以上なんだけど(笑)。

ニューアルバム「Broken Bubbles」 / 2013年10月9日発売 / 1947円 / PIZZA OF DEATH RECORDS / PZCA-62
ニューアルバム「Broken Bubbles」
収録曲
  1. Red
  2. Blue Blood In Your Heart
  3. Nippon
  4. Quicksand
  5. Broken Bubbles
  6. Pride VS Pride
  7. Thrash Till You Crash
  8. Maya
  9. Japanese Sunday Evening
  10. Right Here, Right Now
  11. Shibuya PM5, Tonight
  12. Dough Song
  13. Ace Of Spades
  14. Sick Boy
  15. Rise Above
  16. Shakedown
  17. Ken's Theme
  18. Good Night
BBQ CHICKENS(ばーべきゅーちきんず)

2000年、Ken(G)を中心に東京・杉並区高井戸で結成されたハードコアパンクバンド。神出鬼没なライブ活動を展開しつつ、2001年8月に1stアルバム「INDIE ROCK STRIKES BACK」をリリース。1曲数秒から1分半というショートチューンのみで構成されたこのアルバムは、ハードコアパンクバンドとしては異例の8万5000枚ものセールスを記録した。その後も2002年10月に2ndアルバム「GOOD BYE TO YOUR PUNK ROCK」、2003年10月に3rdアルバム「FINE SONGS,PLAYING SUCKS」を発表。以後8年間、コンピレーションアルバムへの楽曲提供や自主企画ライブの開催などはあったものの、表立った活動を行わなかった。しかし2011年10月、Ken、Hongolian(Vo)、I.S.O(B)に新ドラマーAndrew(Dr)という編成で4thアルバム「Crossover And Over」を発売。これまで以上にメタル色を強めたサウンドで、多くのファンから歓迎された。そして2013年10月、通算5枚目のアルバム「Broken Bubbles」をリリースした。