BANZAI JAPAN「チアダンスタイム / Let Me Cryyyyyyyyyyy / 火花、踊唄」インタビュー|多彩な魅力を束ねて目指す「一点突破」 (2/2)

かわいい曲なのにMV撮影は体育会系だった

──ここからはシングル「チアダンスタイム / Let Me Cryyyyyyyyyyy / 火花、踊唄」の収録曲について詳しく聞かせてください。まずは先ほど曲振りしていただいた「チアダンスタイム」について、聴きどころやライブでの観どころは?

安堂 イントロにラインダンスの振りが入っていて、ファンの方が真似して一緒に踊ってくれるんですよ。知り合いじゃなくても周りの人と踊ってくれているのを見ると元気が出ます。

皆戸 初披露のときからやってくれてたもんね。

しおり 今回は振付の先生が「キモい」と言っていた動きもあるんですけど、そこもファンの方が真似してくれるのが本当に面白くて。最近は笑っちゃうのでお客さんのほうを見ないようにしてます(笑)。

藤崎しおり

藤崎しおり

餅丸 私は「もちもちパンチ」っていう必殺技を持っているんですけど、この曲には「セイ・ヤー」と言いながらパンチをする振りがあるんですよ。だから、「もちもちパンチだー」と思いながらパンチしてます(笑)。みんなにも、もちもちパンチを真似してほしいです。

しおり “しょうけん“突きって言うんだよ。

皆戸 “せいけん”突きね。

ふみ (笑)。しゃべりすぎると、いろいろバレますね。

──YouTubeではワンカットのミュージックビデオが公開されていますが、本当にワンカットで撮影したんですか?

ふみ 本当にワンカットで編集なしです(笑)。何テイク撮ったんだろう?

一ノ瀬 朝から終電ぐらいまでずっと撮ってたよね(笑)。

しおり 私が起きるシーンで始まるんですけど、起きた瞬間にカットがかかるんですよ。たぶん30回くらい起きた気がします(笑)。

ふみ それ以上じゃない? スタジオの3階から6階までを使って撮影したんですけど、1サビ終わりに3階から5階に上がらないといけなくて、そこが地味にキツかったですね。間奏部分でメンバーがかわいく“アラレちゃん走り”をしてるんですけど、2番の歌割りがある私と笹川とその後ろに映るメンバーはかわいく走る子たちの先に行くために階段を必死に上らなくちゃいけなくて(笑)。私1人だけなぜかリーゼントだったから汗が噴き出して大変だし、リーゼントがズレないように考えながら走ってました。

皆戸 リーゼント、本当に似合ってた。

ふみ そろそろ女の子になりたい(笑)。

しおり その階段のシーンと「セイ・ヤー」のつなぎが一番カット数が多かったから、2人はめちゃくちゃ走っていますね(笑)。

笹川 その撮影だけでたぶん500kcalくらいは消費していますね(笑)。

笹川ささ

笹川ささ

ふみ スカイツリーの高さくらい階段を上ってるんちゃう?っていう(笑)。

一ノ瀬 階段を上がったと思ったら、カメラマンさんがエレベーターで上がってくるタイミングと合わなくて「はい、降りよう!」みたいなこともあって。

ふみ 映像には映らないようなギミックも多いからね。

一ノ瀬 カメラマンさんは階段のシーンでは後ろ向きに上がらなくちゃいけなくて、それも大変そうでした。

安堂 メンバーがミスをして最初から撮り直した場面もあるんですけど、カメラマンさんはカメラを観ながら走らなきゃいけないので、転んじゃったり、ぶつかっちゃったりして「はい、カット!」っていうこともありました。「ホントにお疲れ様です」って言いながら次のテイクを待っていました(笑)。

──相当大変だったんですね。

皆戸 BANZAI JAPANの楽曲の中では一番王道のアイドルソングで、キャピキャピかわいい感じなのにMVは体育会系っていう(笑)。でも、完成した作品はすごくかわいらしいし、メンバーみんなしっかり映っていて。MVは2作目から同じ監督さんにずっと撮っていただいているんですけど、特に今回は新しいことに挑戦してくださったと思うし、みんなに愛情を注いでいただいて、一致団結した作品になったなと思います。

ふみ みんなが主役って感じするよね。全員違う衣装なんですよ。ジャケ写のタイプAと同じ衣装なんですけど、このジャケ写を見たらMVも観たくなると思います。かわいくて面白い奇想天外な感じが今のBANZAI JAPANらしいです。

安堂 サビの最後に「正解なんかはない」って歌詞があるんですけど、MVを観ていただくとわかる通り、本当に全員が違う魅力を放っているので、歌詞の通りだなと思います。

一ノ瀬 観れば観るほど魅力がいっぱい見つかるMVになったんじゃないかと思います。

グループ史上最高難易度

──「Let Me Cryyyyyyyyyyy」はどんな曲になりましたか?

笹川 ファンの方にも言われたんですけど、1曲でいろんな側面が見れる曲ですね。「不思議の国のアリス」のような世界観があったり、「ドラゴンボール」みたいな世界観があったり(笑)。遊園地みたいな1曲です。間奏に振付が決まってないところがあって、今はみんなで太極拳をしてるんですけど、今後もっと自由になっていくかもしれないので、変化も楽しんでいただきたいですね。

ふみ ハッピーな曲ですね。元気の押し売りじゃないですけど言葉数も多くて。歌ってて息が切れそうになるけど、それこそ私たちっぽいというか(笑)。愛と言葉を詰め込んだ楽曲で、私はこの曲がBANZAI JAPANの中で一番好きです。

皆戸 BANZAI JAPAN史上最高難易度の曲なんじゃないかと思います。高い音が入ってるし。

ふみ 最高音がhiGなんだよね。その難易度の高さもゲーム感覚で楽しんでいます(笑)。

一ノ瀬 あと、この曲はお客さんみんなに一緒に踊ってほしくて。サビで「L」の文字を作って踊るので、ファンの皆さんも一緒に作って盛り上がってほしいですね。

皆戸 もちはイントロでキメ技を披露しているんだよね。

餅丸 ハンドスプリングとか側転をやってと言われたんですけど、ビビって、ターンになってしまいました(笑)。

ふみ でも、側転は練習しているしできそうだよね。

餅丸 そのうち見せます(笑)。

餅丸夢姫

餅丸夢姫

新たな魅力が開花

──もう1つの収録曲「火花、踊唄」についてはいかがでしょう?

一ノ瀬 「火花、踊唄」は女性らしい儚さもありつつ、力強さのある曲です。例えば、ふみさんはもともと力強い声がとても素敵なんですけど、普段かわいらしい声で歌っているしおりさんや舞花さんも今回の楽曲では力強い声で歌っていて。

しおり 私はしゃべる声も歌う声も個性的で、語尾が跳ねるような歌が好きなので、この曲はとても難しかったです。ビブラートを使うという課題もあったし。自分の歌割のレコーディングはいつもだいたい5分前後で終わるのに、今回すごく長い落ちサビのところで1フレーズに30分くらいかかったんです。もう緊張しすぎてレコーディング終わった瞬間に大号泣するっていう(笑)。ライブでも緊張しちゃうんですけど、かなちゃんが言ってくれたみたいに新しい自分を出せているならうれしいです。この曲をCLUB CITTA'で披露したとき、演出で私たちの後ろに炎が上がったんですよ。それがすごくカッコよくて。BANZAI JAPANにはカッコいい曲がたくさんありますが、「火花、踊唄」もこれから代表曲になっていくような強い曲だと思います。

皆戸 ロックテイストの曲はこれまでもたくさんあったし、「火花、踊唄」もBANZAI JAPANらしい系統の曲かなと思うんですけど、独特な構成だし、歌い方もこれまでと違う感じなんです。この曲で難しい歌い方を要求されたことで新しい面を切り開けたのかなと思います。特に舞花の歌は感情があまり見えない印象があったけど、感情を出すのがうまくなったよね。

BANZAI JAPAN

BANZAI JAPAN

安堂 全然うれしいです。

ふみ 全然ってどっち?(笑)

安堂 (笑)。何をやっても私っぽくなってしまって殻を破れないことが昔からの課題で、先生にも指摘をいただいていたし、ずっと悩んでいたんです。歌声が淡々としていて、抑揚を付けることがすごく苦手だったんですけど、今回の曲ではビブラートに加えて民謡みたいな歌い方にも挑戦して。表現の幅も広がったし、自分にとってすごく大事な曲になりました。

一ノ瀬 シングル3曲の中でも特に挑戦という面が強い曲ですね。ほかの2曲はファンの方と一緒に盛り上がる感じなんですけど、「火花、踊唄」はお客さんを圧倒できるようなパフォーマンスができるように心がけています。

ふみ 準備にとても時間をかけた曲で、私は全メンバーのレコーディングに立ち会って、プロデューサーさんや作家さんの意図を組みつつ、この子ならこう歌ったほうがいいんじゃないかと提案させてもらったんです。レコーディングの前にみんながいろいろ質問してくれたので、どう歌うかを突き詰められたと思うし、憑依型じゃないですけど、気持ちから入っていくことでメンバーの声も歌い方も変わったと思うので、ファンの方にはじっくり聴いてもらいたいですね。過去一番くらいメンバーもマネージャーさんも含め、みんなの熱意が集まった曲です。

皆戸 もちはこの曲すごく好きなんじゃない?

餅丸 はい(笑)。一番好きです

皆戸 こんなポヤポヤしてるんですけど、実はカッコよく魅せるのが得意なんですよね。歌いやすい曲だったりする?

餅丸 はい。今まであんまり自分に注目してくれてなかったお客さんたちも「火花、踊唄」のパフォーマンスを観て、「餅丸ちゃんってこういうのができるんだ」と言ってくれました。ギャップを見せられていたらうれしいです。

ふみ どのメンバーもギャップを見せられる曲になっていて「チアダンスタイム」や「Let Me Cryyyyyyyyyyy」からこの曲につなげたら、みんなイチコロというかギャップ萌えすると思います。

安堂 最近のライブはこの3曲が一緒にセトリに入ることが多いんですけど、「チアダンスタイム」から「火花、踊唄」を続けて歌うときに表情もすぐ変えたり、そういう感情を込めた表現をできるのが楽しいです。

安堂舞花

安堂舞花

今のBANZAI JAPANらしさが見えてきた

──BANZAI JAPAN の2023年の活動テーマは「一点突破」とのことですが、具体的にどういうことを意識しながら1年間活動してくんですか?

皆戸 BANZAI JAPANの標語は毎年プロデューサーさんからいただくんですけど、まだ1年が始まったばかりなので、私たちもその意味を探っているところで。現時点では、パフォーマンスのクオリティを上げつつ、日本を世界へ発信する活動や地域振興にも力を入れて、BANZAI JAPANのブランド力をもっと高めていくということ、BANZAI JAPANを広く知らしめるために、個の力を磨きつつ、グループとしてもっと強くなっていくという意味なのかなと捉えています。

上野 ライブのフォーメーションの話と同じで、中途半端にならないように、1つのことに集中するのが大切なのかなと。私は未来を考えるよりも目の前のことに集中するほうが得意なタイプなので、今はこのシングルのリリースイベントを盛り上げていきたいと思っています。

しおり 2022年ってBANZAI JAPAN史上一番メンバーが変わった年で、みんないっぱいいっぱいだったんですけど、それを乗り越えた今はめちゃくちゃまとまっている状態なんですよ。「一点突破」という活動テーマはその今の状況にピッタリというか。リリースやワンマンライブも「一点突破」できたら最強になれると思います。

皆戸 メンバーも変わったし、どうなっちゃうんだろうと先が見えなくなった期間もあったんですけど、今のこのメンバーらしい形が見えてきたところだよね。それぞれのカラーが集中してひとつにまとまってきて、なんとなく方向性がわかってきたかなっていう。

しおり 確かに。不安要素がどんどんなくなってきたかもしれない。

ふみ これまでのBANZAI JAPANのスローガンは「十人十色」だったり、「唯一無二」だったりで毎年内容が全然違うんですよね。それが面白いなって。どんな姿にも化けられるというか。BANZAI JAPANには、いろんなメンバーがいるからこそ、集まったときのパワーがどのグループよりも強いと思っていますし、どんな目標でも今のメンバーなら達成できる。そう信じるための言葉として「一点突破」を掲げていきたいです。

一ノ瀬 3月28日に行われる「千人斬り -The Last SEASON-」はBANZAI JAPAN史上最大規模のワンマンライブで。これを“突破”できるように3月まで全力で駆け抜けていくので、もっと大きくなっていく私たちに会いに来てほしいです。

BANZAI JAPAN

BANZAI JAPAN

ライブ情報

BANZAI JAPAN単独公演

「千人斬り -The Last SEASON-」
2023年3月28日(火)神奈川県 CLUB CITTA'

プロフィール

BANZAI JAPAN(バンザイジャパン)

“日本が持つ素晴らしい魅力”を世界に発信するため2014年に結成されたアイドルユニット。「日本を元気に世界へ発信!47都道府県天下統一アイドル」をコンセプトに、メンバーは担当する都道府県のよさをグループの活動を通じて伝道している。2023年2月にrock fieldより5thシングル「チアダンスタイム / Let Me Cryyyyyyyyyyy / 火花、踊唄」をリリースした。