メンズアイドルグループAXXX1Sが1stシングル「キミホリ」をリリースした。
2018年6月に結成されたAXXX1Sは、アイドルというフォーマットを軸に、そのときどきのトレンドを取り入れる“王道+α”がコンセプトの7人組グループ。記念すべき初のシングルの表題曲は、恋の甘酸っぱさや初デートのドキドキ感を表現したアイドルソングに。音楽ナタリーではメンバー7人にアイドルになったきかっけやグループの魅力、「キミホリ」の聴きどころなどを聞いた。
取材・文 / 川倉由起子 撮影 / 映美
7人がアイドルになった理由
──AXXX1Sはどのように結成されたグループなんですか?
宮月優斗 もともとは僕らの所属する事務所内にAMAZ(アメイズ)とOnce=Crown(ワンスクラウン)という2つのアイドルグループがあったんです。両グループから何人かが抜けるタイミングで残ったメンバーが合流し、そこに新メンバーが加わってAXXX1Sができました。グループ名は、AMAZの“MAZ”の3文字を“X”に置き換えて、Once=Crownのワンス(1S)をくっつけたものです。
──前身グループの要素も残したんですね。
宮月 そうです。メンバーと共にグループ名も合体させました。
──7人がアイドルになったきっかけを教えてもらえますか?
岡田勇輝 僕は2年前まで雑誌の読者モデルをやっていて、そこで出会った知り合いに今の事務所を紹介してもらいました。大学を中退して地元に戻ろうかと考えていた時期だったんですけど、昔からジャニーズなどの男性アイドルが好きだったので挑戦してみようと思ったんです。ちなみに憧れのアイドルはHey! Say! JUMPの山田涼介くんです。
一ノ瀬瑞希 僕は昨年末の単独公演でAXXX1Sに加入したのですが、その前には大学のミスターコンに出場していました。PRもかねてSNSをやっていて、それを見た現在のプロデューサーの知り合いの方が「アイドルに興味ない?」と声をかけてくださって。面談に行ったら、最初はAXXX1Sの弟分のようなグループで活動することになり、そこから事務所内で移籍した感じです。
松下陸人 僕もちょっと似ていて、17歳のときに男子高生ミスターコンに出場してSNSをやっていたら今の事務所からスカウトのDMが届いたんです。もともとジャニーズが好きでしたし、挑戦してみることにしました。
成瀬暉 僕はシンガーソングライターになりたくて、ずっと歌を歌っていたんです。でも、いろいろなアイドルと対バンするうちに、アイドルとシンガーソングライターでは人に見てもらえる機会の多さが全然違うなと感じようになって。一概には言い切れませんが、ライブイベント後半の“おいしい時間”で歌えるのは大体がお客さんの数を持っているアイドルなんです。そういう歯がゆい思いをしていたのと、僕も昔からジャニーズが好きだったので、アイドルの道に転向しました。最初は別のグループに入っていて、解散するときに宮月からAXXX1Sに誘われました。
星野瑛聖 僕はもともと調理師として働いてたんですが、辞めることになって。次の仕事も決まっていないしどうしようと考えていたときに、たまたま手に取った雑誌に今の事務所のオーディションの広告が載っていたんです。昔から華やかな世界に憧れがあり、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEさんのようなダンス&ボーカルグループも好きだったので、挑戦してみようと思い応募しました。
丸橋拓海 僕はあまりアイドルに詳しくなかったんですが、昔から人前に出ることは好きで。モデルや舞台の仕事をフリーでちょこちょこやっていて、そんなときに今の事務所の方がスカウトのメッセージをくださり、アイドル活動を始めることになりました。
──リーダーの宮月さんはどうしてアイドルに?
宮月 僕は……生まれながらのアイドルだなって思っていて。
一ノ瀬・岡田・成瀬・星野・松下・丸橋 おー!
宮月 この世に生まれ落ちたときからアイドルで、アイドルになったことは必然。本当にそう思っています。岡田と一緒でアイドル全般が大好きなので、ジャニーズの方たちがやっているようなデカい会場でライブをやることが目標です。
SNSで1曲バズったのが大きかった
──メンズアイドルグループとして「自分たちはここが強い!」という長所や武器はありますか?
成瀬 まず、顔がカッコいいんじゃないですかね?(笑)
宮月 あはははは(笑)。地下アイドルってほかにもたくさんいるけど、AXXX1Sはけっこうビジュアルを褒めてもらえることが多いよね。見た目のよさは確実に1つの売りだと思う。あと僕らは“王道+α”というコンセプトを掲げていて、キラキラした王道のアイドルらしさを軸に、さまざまな+αを盛り込んでいきたいなと。例えば衣装にMA-1のジャケットを取り入れてみたり。そのときどきでいろんな+αを加えていこうと思っています。
成瀬 MCの面白さもほかのアイドルにはきっと負けないと思う。みんなしゃべりたがりで、放っておいたら無限にトークが止まらないんです。
宮月 僕がMC担当でトークを回すんですけど、もうみんな本当にうるさい!
一ノ瀬 それに、AXXX1Sは楽曲がいいと思います。ファンじゃない人からもTwitterで「AXXX1Sのこの曲が好きです」と言ってもらえることがあるんです。
──AXXX1Sの楽曲にはどんな特徴があると思いますか?
丸橋 カッコいい感じの曲もあるんですけど、8割くらいはアイドルっぽいキラキラ系ですね。その振り幅、ギャップを見せていきたいです。
宮月 最近で言うと、男オタの受けがいいのもAXXX1Sの強みかもね。基本的に同性に見てもらえる機会がなかなかないメンズアイドルの世界で、これは珍しいことだと思う。ライブに来てくれる男性ファンも多いし。
岡田 きっかけは1つの曲がバズったことだよね?
丸橋 「爆裂ハングオーバー!」。
岡田 この曲、ファンの方がものすごい激しくコールを打つんです。だから男のオタクも火が付くというか。最初は冷やかしみたいな感じでライブに来たとしても、最終的にはちゃんと盛り上がってくれるんです。
丸橋 名古屋で対バンイベントに出演したとき、ほかの出演者のほとんどが女性グループでお客さんも男性ばかりという中で「爆裂ハングオーバー!」を披露したんですよ。そしたら男性客の皆さんがめちゃめちゃコールを打ったり、リフトを上げたりしてくれて、その動画がSNSでバズったんです。
宮月 曲がバーッと広まったことで男オタにも注目してもらえるようになりました。
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作品作りの熱はどこにも負けない